小学2年生のフィンランド留学体験記 第九章 9月 27.友達にお別れの挨拶 | フィンランドに1年住んでみる(在外研究)

フィンランドに1年住んでみる(在外研究)

~子連れフィンランド滞在記~
1年間家族でフィンランドに住みました(2022年10月〜2023年10月)。
準備からフィンランド生活について思ったこと、
感じたことを書き留めていきたいと思います!

 

登場人物

ダニエル:大親友

アイノ:仲の良い友達

ノーア、ロディオン、サミ:仲の良い友達

メフメット:6年生のサッカー友達

 

27.友達にお別れの挨拶

 

 クラスメイトにもポケモン鉛筆と寿司消しゴムをプレゼントすることにした。まずは大親友のダニエルに渡した。予想通り!ダニエルはどちらも気に入ってくれた。「すごいよー!見て!この消しゴム!ヘリコプターにもなるよ。」と寿司消しゴムのサーモン部分を外し、プロペラのように回して見せた。ダニエルの面白い発想気に入った。僕も一緒に笑った。アイノにも渡した。「ありがとう!」と喜んでくれたアイノ。少し時間を空けてまた僕の所に来てくれて、「私、本当にさくからのプレゼント気に入ったの!私からも何かプレゼントさせて!今50セントしか持っていないんだけど、もらってくれる?」いやいや、お金は良くないでしょう。「大丈夫だよ!」と僕は急いで答えた。「そう?」と残念そうなアイノ。お返ししたくなっちゃうほど嬉しかったってことだね。その気持ちだけで十分だ。仲良しのノーアとロディオン、サミにも渡したけれど3人とも「ありがとう。」だけであっさりと会話終了。僕はみんなに「もうすぐ日本に帰るんだ。」と言ったんだけどな。3人とも「ふーん。」という感じだった。3人とは一緒に遊んだり、たくさん話したりしたのに、なんだか悲しい。日本の学校を離れる時は、ほとんどのクラスメイトが「元気でね!」「頑張れよ!」「帰って来るのを待っているよ!」と声を掛けてくれた。僕の中での仲良し具合はフィンランドの友達も日本の友達も変わらないんだけどな。フィンランドと日本、友達の反応の違いが大きすぎて驚いた。

 仲良くしてくれたメフメット君にもプレゼントを渡した。登下校時に探しても見つからないメフメット君。やっと見つけたのは食堂だった。今がチャーンス!僕は食事中のメフメット君に声を掛け、メッセージ付きの袋の中に鉛筆と消しゴムを入れて渡した。でも、なんとメフメット君の向かいには先生が座っていて、袋ごと没収されてしまった。「さく、ごめんね!」とメフメット君。いや、悪いのは僕の方だ。あーしまった。先生がいるなんて運が悪すぎ。お母さんの言う通り、帰宅時に渡せばよかった。メフメット君は中身を見ていなかった。あの先生、後でメフメット君に返してくれるのかな?