関東は抜けるような青空。

寒気の流れ込みは、関東が最も遅く、まだ寒くはありません。

 

日本付近は西高東低、冬型の気圧配置が強まっています。


北海道付近には動きの遅い低気圧があり、

また日本海には等圧線がぐにゃっと曲がっていて、

JPCZ(日本海寒帯気団収束帯)ができています。
上空1500m付近-6℃以下の寒気が

紀伊半島の南まで流れ込んできました。
上空5500m付近-30℃以下の寒気は北陸付近まで、

-36℃以下の寒気は東北付近まで南下。
日本海は平年よりも海面水温が高く、雪雲が発達しやすい状況です。
すじ状の雲が日本海だけでなく、東シナ海にもびっしり広がっています。


岐阜の白川では3時間で20cmを超える統計史上最大となる雪を観測しました。


強い寒気はあさってにかけて居座る予想で、
風が収束するところや上空の気圧の谷の通過のタイミングで、
短時間で積雪が増え、急激に状況が悪化し、

立往生などが発生するおそれがあるパターン。
大雪に気を付けたいのは、
①北海道の動きの遅い低気圧周辺
②JPCZが指向する北陸・近畿北部~山陰あたり
です。

特に今回JPCZ付近は、小さな低気圧ができるなどすると、
一気に降雪が強まり、『顕著な大雪』レベルに達するおそれもあります。
国道8号や9号など影響が大きくなる可能性があります。
雪雲が指向する地域も半日程でずれていくため、
日本海側のみなさんは、こまめにチェックをお願いします。


加えて、JPCZの北側に沿岸前線ができ、

山形県など東北日本海沿岸の地域も降雪が強まりそうです。
さらに、雪に慣れていない西日本の太平洋側の地域でも雪が積もります。
各地風も強く、猛吹雪による見通しの悪化にも注意です。
不要不急の外出は避け、やむを得ず車で外出する場合は、
立往生に備えて、車内にスコップや毛布・カイロなど暖を取るもの、
水や食料などを用意しましょう。
懐中電灯、ラジオ、スマホの充電など停電対策もお願いします。

今夜遅くからは、北海道には一段と強い上空5500m付近で-42℃以下の寒気が流れ込み、
石狩湾付近で風が収束する予想。
札幌周辺でも大雪のおそれがあります。
またJPCZはいったん西に指向、近畿北部や山陰でも雪が強まりそうです。

あす明け方にかけて、JPCZは近畿北部や山陰を指向した後、
日中はまた北陸付近へと向かう予想になっています。
JPCZの雪雲が立て続けに流れ込むと、
気象庁の24時間の降雪量で予想されている雪が、
半日ほどで降ってしまうおそれもあります。
さらなる積雪の増加に警戒です。
ただ、JPCZについては、

予想と位置がずれる可能性もあるため、
最新の予報のチェックをお願いします。

あすの夜遅くからは、

また近畿北部や山陰で雪が強まる可能性があります。
引き続きあすも、JPCZの雪雲がどこに向かうのか、こまめに確認しましょう。
北海道もいったん低気圧は離れますが、
上空5500m付近-42℃以下の寒気がいすわるため、さらに積雪が増えることになりそうです。
今回の寒気は長くいすわるため、
ひとたび大雪となると、影響が長引くおそれがあります。
物流への影響、集落の孤立なども想定して、備蓄を確認しましょう。

あさって土曜日の朝にかけて、

近畿北部や山陰では雪の降り方に注意です。
日中、西から冬型の気圧配置は緩むため、

西日本の大雪の峠は越えるでしょう。
一方、北陸や北日本では、

日本海側を中心に断続的に雪。
まだまだ積雪が増えていくことになります。
太平洋側は、晴れて空気の乾燥が続く予想。
気温も低い状態が続くため、

暖房器具など火の取り扱いには注意してください。

日曜日になると、東・北日本付近も冬型の気圧配置が緩む予想です。
ただ、日本付近は高気圧と高気圧の間で、

気圧の谷に。
湿った空気の影響で、太平洋側も含めて、雲の多い天気になりそうです。
上空1500m付近-6℃以下の寒気は、東北付近まで後退する予想で、
最高気温はほぼ平年並みに戻ってきます。
ただ、関東は沿岸に小さな低気圧ができて、冷たい風が吹き込み、寒さが続くかもしれません。
忍者雲のパターンです。

参照:2023年12月17日


来週月曜日、低気圧は日本の南を陸地から離れて東へ進みます。
太平洋側での降水の可能性は低くなります。
しだいに冬型の気圧配置になり、日本海側では雪や雨が降り出します。
火曜日にかけて、冬型の気圧配置が続きます。
水曜日になると、西から高気圧に覆われて、
日本海側の雪や雨の範囲も狭まるでしょう。
木曜日は、日本付近は高気圧と高気圧の間の気圧の谷、
全般に雲の多い天気になりそうです。

この寒波を乗り切ると、

年末は暖かくなるかもしれません!