25年ぶりに非常に強い勢力で上陸し、

猛威を振るった台風21号、
先ほど温帯低気圧に変わりました。
 
きのうは関西地区の方を中心に、
こわい思いをされたことでしょう。
 
そして、まだつらい状況下におられる方がいらっしゃることでしょう。
 
きのう昼、
潮位観測グラフや風向風速データを見ながら、
関西空港の天気カメラをのぞくと、
滑走路がみるみるうちに、水に浸かっていってしまいました。
そして、連絡橋に、タンカー船がめりこむ事故。
大阪湾の潮位は、第2室戸台風の過去最高潮位を超えました。
高潮による海水の浸水で火事が発生したところもありました。

関西圏は大打撃。
その影響は、しばらく長引くのではないでしょうか。
 
関東も夕方以降は風が急に強まり、
帰宅時も、いきなり街路樹が襲ってきました。
きょうもまだ足元に危ないものが残っているかもしれませんし、
きのうほどではないものの強風が続きます。
 
台風から変わった低気圧は、
東ではなく、北へ北へと進むために、
南よりの風が吹き込み続ける状況が変わらないためです。
また、この南風で暑くなります。
きょうは復旧作業など忙しくなるかもしれません。
また停電でエアコンが使えないかもしれません。
熱中症にはお気をつけください。
疲労がたまった中での暑さは危険です。
 
そして、また心配なことに、
あさって金曜日ごろからは、秋雨前線が本格始動。
折しも、南には熱帯低気圧。
この熱帯低気圧は台風になることはなさそうですが、
湿った熱帯の空気を秋雨前線に送り込むという、不要な仕事をしてくれます…
このため前線が停滞する北陸や東北、
そして、湿った熱帯の空気の通り道となってしまう西日本は、
来週にかけてしばらく雨が続き、
大雨になる日もありそうです。
 
台風21号の雨水や海・川からの浸水の被害から、時間のたたないうちに、
また雨量が多くなるおそれがあります。
 
大変だとは思いますが、
きょう、あすのうちに、できる範囲で、
体制の立て直しをしておきたいところです。
きょう、あすの晴れは貴重です。
 
そして、あまり考えたくないですが…
リスクマネジメント。
 
次の台風のめどはあるのか?
 
ヨーロッパ中期予報センターでは、
14日金曜日に、なにやら気になる頭が…
そして、アメリカNOAAの予想も、
14日金曜日に、沖縄のすぐ南に台風とみられる熱帯擾乱があります。
いいこだから、来ないでねー!
 
今から呼びかけたい…
 
先日、災害気象センターの同僚にこんなことを言われました。
「あらきさんのせいで、幸せな気持ちからどん底に突き落とされたぁ〜」
 
先月27日、わずかに台風が存在しない日がありました。
その日に、
「台風ないのつかの間ですねぇ。来月4〜5日また来そうですよ」
と伝えた時のことでした。
台風が存在するだけで忙しくなってしまう部署。
急にバタバタしないために、
お伝えした方がいいかと思っていたのですが、
知らない方が幸せだったようで…
 
この記事を読んでいる方の中にも、
知りたくなかったーという方がいらっしゃるかもしれません。
 
でも、影響が考えられるときは、
事前に防御していただきたいので、やはりこちらではお伝えさせていただきますね。
 
今回は、秋雨前線が停滞している時期なので、
沖縄付近に存在しても、湿った空気を送り込むおそれがあります。
今後の動向チェックしていきます。

 ・・・・・・・・・・
コメントありがとうございました。
*名古屋も雨、風すごかったことと思います。
被害は大丈夫でしたでしょうか。
*岡山・倉敷も、山側から吹きおりる北西風が強く吹いたことでしょう。
ワンちゃんも不安だったんですね…
*近畿の山の上…風だけといえど、
風は凄まじかったのではないでしょうか。
停電は大丈夫でしたか。
ベランダのもの、被害がなかったよいのですが。