アングスト 不安 | Movie review posting

Movie review posting

映画のレビューをなるべくネタバレなしで記載しています。面白そう、この映画観てみたいと思っていただけたら幸いです✨


監督:ジェラルド・カーグル
主演:アーウィン・レダー


10数年の刑期を終える出所前、就職活動のため、
3日間の仮出所を許された殺人鬼の男。

彼はたまたま見つけた家で、住人の女性とその娘、
障害を持った息子を殺害する。

1980年にオーストリアで実際に起こった一家惨殺
事件を映画化した問題作。









冒頭から、男が突然女性に発砲するところから
始まって驚かされるびっくり

彼の犯罪志向は幼少期に遡るとのことで、彼の
身の上が駆け足で流れる。

冒頭の事件で刑務所に入っていたものの、刑務所は
更生の場でありながら、彼は人を痛めつける衝動を
止めることが出来ない。

仮出所した後、ほとんどずっと彼の行動を追うこと
でストーリーが進んでいき、彼の心の内がモノロー
グで語られる。

殺害される側の恐怖と苦悶の表情。

殺人鬼である彼のギョロっと飛び出た目や、唾や泡
が吹き出しそうな口元。

それとは対象的に、カフェで出会った若い女性たち
や、殺害された娘の赤い口紅を塗った唇、ミニスカ
ートから伸びた健康的な足元のアップ。

描き方がすごく生々しい。

彼の妄想の中では、綿密な計画があったようだけど、
実際の行動はなかなか衝動的なのがわかる。

死体と一緒にいると興奮する。

殺人をした後は最高の気分で、解放的になる。

サイコパスは殺害することに理由はいらないし、
後のこととか何も考えていない。

ずっと以前に、犯罪心理に興味を持ったことがある
けど、殺人衝動を持った人格は、環境問わず、幼少
期から形成されていくことが多いらしい。

本作は本国での上映時、途中退出が続発したという
殺人ドキュメンタリーのような作品なので、残忍・
残酷描写が苦手な方は、鑑賞注意ですガーン