debussyの光 | Paris暮らし
”ニースの海岸で、月明かりの照らす海を見たとき、
Debussyの音楽をはじめて少し理解した気がする。”

20年以上前にレッスン中に
師匠が言った言葉です。

その言葉を聞いて、
どれほどその光を見たいと憧れたことか。

幸せなことに、その後、その夢は数年後に実現し、
演奏するとき、楽譜を読むとき、
思い描く風景のひとつになりました。

Debussyは、水にまつわる作品を
たくさん作曲しています。

実際に、彼が作曲するときにイメージした風景が
どこの海なのか、本当は湖なのか、
実在しない想像上の風景なのかということは、ともかく。

作曲家が心の中で思い描いた情景と
演奏者が楽譜を読んで思い描く風景
そして、それが音になって演奏されて、
それを聞いた人の心に浮かぶ風景。

人が素晴らしい演奏を聴くとき、
その3者のイメージがふっと奇跡のように重なることが
あるんじゃないかなあと思います。

・・・そうなったら、いいなあ。と、
心がけて、音楽に向かうようにしています。

(その域にたどり着くためには、
音楽的にも、テクニック的にも、
情景を思い描けるだけの
美しい演奏でなければならないけれど。)

Debussyのいかにもフランス的な和音進行、
わざとちょっと不思議な不協和音を取り入れては、
次の和音で美しく解決してしまう技。

今でも、ピアノ曲を初見したりしていると、
「うわー。ここでこんな和音を。
ひゃー。こんな綺麗な音よく思いつくなあ。」と
いつでも感激してしまいます。
(私はフルーティストですが、
3歳からピアノも弾きます。)

素晴らしい作品は、多数あるので、
語りだすときりがないのですが、
例えば、解りやすく、題名もそのものずばり。

ピアノのための『ImagesⅠ映像』(1905作曲)
水の反映(Reflets dans l'eau)
という作品などを聞いてみると
フランス作品の魅力を感じていただけるかなと思います。

検索してみたら、動画でこんな演奏見つけました

ところで、ピアニストのミケランジェリって、
アッシジの聖フランチェスコの末裔なの??

えー・・・・と、それは、またすごいな。(笑)

にほんブログ村 海外生活ブログ フランス情報へ
ブログランキング参加中です。 


さんざんニースの月明かりの話をしておいて、
なんですが。
残念ながら写真がないので、
こちらは、ノルマンディーの夕日。(笑)
でも、綺麗でしょ~~

paris暮らし