紙の整理 | 左官屋女房の泣き笑い2(継続編)

左官屋女房の泣き笑い2(継続編)

あぁ、どうしたもんだか、この人。
興味津々、津々浦々動き回ってるよ、この人。
数字にゃ弱いが空想はピカイチ。

今、お世話になっている書道具屋さんが

大売り出しをしています。

一年で一番大きな売り出しです。

(割引率も大きい)

小倉のAIMの広い会場で火曜日まで行われています。


硯貯金も溜まって満開金もあるし、

貯まった金額に、ボーナスポイントとして

プラスで2000円分がつきます。


手出し無しで買える。ありがたや〜。


それとね、筆屋さん、墨屋さん、紙屋さんなど、

それぞれのメーカーのスタッフさんが来るので、

商品についての、疑問、質問、

そして使用しての感想など、

いろいろと伝えられたり、教えられたり。


サンプル品をいただいたり、

名刺をいただいたりと、

私としてはなかなか意義のある売り出しです。


早速先週の土曜日午後に行って来ました。


今年の夏の書展作品のための紙を、

いろいろと見てみましたが、

そう言えば、裏庭の倉庫に、

紙、保管していたなぁと思い出し、

売り出しでは買わずに、

いつもの小筆と、新しく開発された墨(墨汁)を購入しました。(墨色が深い)


今日、日曜日は夫と少しだけ

近くをドライブしましたが、

すぐに帰宅し、時間もあったので、


倉庫の紙を引っ張り出して、

整理する事にしました。


「紙は寝かせると良い」という事を聞き.

10年くらい前は、せっせと、

紙を買い込んでいましたよ。


「全紙」という

畳1枚分位の大きさの紙を一反(100枚)買い。

すぐには使わずに、

それを倉庫で寝かせていました。

数年、いくつかの季節を通り越させて、

紙に呼吸をさせながら、

それが持つ水分を調節させる…というやり方です。


でもねぇ、そのまま放ったらかしでは、

中には、風邪を引いてしまう紙もあります。

そうなると、

その紙が持つ本来の特性が生かし切れずに、

練習用の紙としか使えないようになってしまいます。


いやぁ〜、ちょっと放ったらかし過ぎたかなぁ。

本当に10年ぶりくらいに、

紙の確認と整理をしました。


日本製のものにはシミ一つなかったけれど、

中国製の本画仙紙には、小さなシミが出ているものもあります。

気候とか、湿度が違うのかなぁ、

(でもね、中国製の本画仙紙って、お高いのよ)

いや、それとも、

原材料の成分がいつまでも

紙の中で生きているからかなぁ。


シミ(小さな薄茶色の点)が出てしまい、

それが作品作りに支障が出るものは、

練習用としてしか使えないので、

必要なサイズに切り分けながら、選分けます。


そんな単純な作業も、

「ただ書く事だけ」ではなく、

私の「書の道」の大切な作業です。


この1枚が作られた土地の事、原材料や人や道具達に思いを馳せ、

水や風などの自然の力も感じながら、

指で触れていると、


紙が納得する字を書かなきゃなぁと、

身が引き締まります。


倉庫から出したもの全部は整理は出来なかったけれど、

ある程度は目安をつけ、

袋(公民館に届く市政便りを包んでいる茶色の厚手の紙が非常に良いので、それを畳んで袋にして、書道用紙の保管袋にしています)に詰め、

紙の名前やサイズ、清書用か、シミあり練習用かに分け、袋の上部に記入しました。


こんな事(作業)も、字に現れると思います。

字は「ただ書くだけではない」。

うん。そう思います。(あたしだけかな?)