父(80代半ば)が、胃切除後の定期検査にて胆管結石を指摘され、内視鏡手術を受けることになった。
父は現在、とても元気で、完全なる無症状である。
無症状で元気なのに手術?と思い総胆管結石について調べてみた。
父は8年前、胃癌が発見され胃(下部)を3分の2切除した。
その3年後には、新たに胃癌が発生し、内視鏡にて癌組織を摘出した。
東北大学大学院 消化器外科学教授 海野倫明Dr.の記述によると…
病態は明らかでないが、胃切除術後には胆石(胆嚢にできる結石)いわゆる「胃切除後胆石」が発生しやすいとされているそうだ。
胃切除後胆石が発生する頻度は、一般に10〜20%程度といわれているが、統計がなく明らかな頻度は不明との事。
胃切除後胆石の原因として、胃切除術の際に肝臓や胆嚢・胆管に分布する迷走神経と呼ばれる副交感神経を切離するための副次的な影響との意見が多いが、不明な点が多いらしい。
胆石が胆嚢内にあっても “全くの無症状” であれば経過観察で良いとされているようだが、総胆管結石の場合は、たとえ無症状であっても治療が必須であるそうだ。
日本赤十字社医療センターの記述によると…
胆管炎を発症すると、容易に重篤化し敗血症へ移行したり、胆石膵炎では重症膵炎となると生命の危機に陥ることもあるため、無症状でも治療を検討する必要があるとの事。
症状としては、腹痛(上腹部痛)・発熱・黄疸が多いが、高齢者では症状が出にくく、いきなり意識障害を呈することもあるそうだ。
早期に内視鏡治療を施行すれば、著明に改善が期待できる疾患との事なので、症状が出る前に総胆管結石が発見された父はラッキーだった。
でも、手術まで、あと1ヶ月余りある。
手術までの期間を無事に無症状で過ごせる事を願うばかりだ。
http://alpha-club.jp/2017/09/15/alpha-mate201709/