3.11

忘れないように


想いと願い


命の尊さと儚さ

もう一度

受けとめて


生きている自分に

できること


考えてみる


このブログは当時の日記をたどりながら

ダウン症をもった希(マレ)を妊娠、出産、現在までを

詩と物語で綴っています



【45話】出産⑤


出産の記録


最後


分娩台が上がる


「もうこれ以上は出ないから、赤ちゃんの頭に器具をつけて引っ張るから!」


えっ…


医師はもう最後だからと言った


病院に来てから10時間が経っていた


次々と部屋に医師や看護師が入ってきて
あっという間に部屋が人でいっぱいになった


多分10人くらいはいただろうと思う


それはそれは不思議な光景だった


慌ただしい流れの中に


私だけ時が止まっているような


医者たちの話し声も


大きく鳴り響いているであろう機械音も


届かない


静かな海の上にいて


私はマレを抱きしめて泣いているかのよう


私は分娩台の上から穏やかな心で見つめていた


そして医師たちに向かってこう声をかけた


「よろしくお願いします」


医師が私を見つめて

優しく強くこう言った


「最後はお母さんの力だよ」



つづく



まだまだ長い夜

生まれるのかぁ〜⁉


頑張れ!


わたし!



Snuggle Hunny Kids 

こんな可愛い

お食事エプロンも

ありました


立ち上がる






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ありがとうございます

いつも最後まで読んでくださり

ありがとうございます


今日は3月11日


2011年の今日

東日本大震災がありました


何もできないのだけれど


たくさんの命を想う日に

したいと思います


そして

どうか平和な世界に

なりますように


祈ります