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出会いは1993年の9月。
私はまだ田舎の高校2年生だった。
平淡な学校生活に飽き足らず地元の劇団の俳優教室という講座に申し込みそこを訪れた。
古い工場跡を改築した稽古場は、らしくごちゃごちゃとした印象で、まず上り口で戸惑っていると偉そうな口調で「その辺のスリッパ履いて」と、全く愛想のない青年がそこにいた。
その後、講座が始まり暫くするまで彼の印象はない。
恋愛を夢見る子供だった私に無愛想な彼はまだ理解し難い別世界の人種だった。