ウケを気にする | ノイズのなぐさめ

ノイズのなぐさめ

歪んだ美意識。
ちっぽけ 些々たる しがない
たわい無い 些末 末梢的
スマート、スィート、デンジャラス
大切なのは長く働くこと。

狂言というものは、人間の愚かさを厳しくも鋭く見つめるものである。けれども、だからといって、この愚かさを糾弾したり、暴露することはない。責任も追求しない。
 ここが狂言の狂言たるゆえんなのだが、この愚かさを慈しみで包む。その愚かさに入っていける余地をつくっていく。だからこそ、ここに媚があってはならないのである。むしろ、だからこそそこに「型」と「礼」を徹底させるべきなのである。
あえて厳しい狂言を見てほしいというのは、勇気のいることだ。けれども、まさにこの一点の突き放しと引きこもりこそが、日本の芸能の内奥を濃くするかどうかの分岐点なのである。ここは「少な少なに演じて」、観客に心を残すところなのである。


山本東次郎
『狂言のことだま』
2002 玉川大学出版部


http://www.isis.ne.jp/mnn/senya/senya0646.html