ミラノに引っ越してきて、仕事をずっと探していたもののなかなか見つからず、7月の一か月間、無料の簿記コースを受講することにしました。


そこに通う条件は、無職であること。失業中の人たちがスキルアップのために通う、派遣会社主催のコースです。


クラスは17人ほど。イタリアは南から北まで、様々なところから14人、外国人が私も含めて3人。

月曜から金曜までみっちり8時間、イタリア語で簿記の授業を受けるわけです。


久々の学校にウキウキして初登校しました。が、専門用語のような、聞いたことのない言葉ばかりが出てきて、、、、全然わからない!


それでも通ううちに、わからないことにも慣れてきて(?)、先生も入れ替わったりして、毎日顔を合わせるクラスメイト達とも仲良くなり、無事コースを終えたのでした。


内容は、簿記だけでなく雇用に関する権利や条件、給料明細や産休制度、などなど広くにわたって知ることができました。


これまで10年以上、イタリアで働いてきましたが、労働者の権利を知るということは、自分にとって一つの強みになりますね。


クラスメイトは実に様々で、カラブリア州から仕事を求めてミラノに引っ越してきたばかりの人や、結婚してブラジルからイタリアに移住したものの、もう3年も仕事を探し続けている人や、ミラノの大学を終えたばかりの人などです。


南イタリア出身の人々は、とても賑やか。授業もしょっちゅう中断していろんな話を出してくる。ミラノ出身の人々はどちらかというと、静かで大人しい感じ。授業をきちんと聞いています。


毎日8時間も一緒にいるうちに、自然とグループができていって・・・。私は、ミラノ出身の子たちと仲良くなりました。今でも連絡を取り合って、時々会っています。


ウクライナ出身のクラスメートは、私の履歴書を手直ししてくれました。彼女はお酒を飲むことが好きなようで、今度一緒に飲もうねと約束したものの、まだ実現していません。お礼も兼ねて、是非一緒に飲んだくれたいものです。


イタリアの失業率は依然高く、コースが終わった今でもクラスのほとんどの人はまだ仕事をしていないようです。ナポリに戻って恋に落ちて、仕事も見つけたナポリ人以外は。


私も何とか仕事を見つけ、働き始めました。まだ慣れないことばかりですが、大勢のスタッフとともに、賑やかに働いています。


朝から働いて、夜には家に帰れるフルタイムの仕事があるというのは、それだけで幸せなことなのかもしれないなあ・・・と時々思うのですが、やはり自分が納得のいく仕事をしたいですね。

さて、今回はここの大家さんについて書いてみます。


とても上品な感じの、でもあまり感情を見せない、小柄でちょっと神経質そうなおばあさん。私たちが家を見に来た時も、特にアピールするわけでもなく、必要事項だけ話して去って行ったため、それが逆に印象的でした(他の家の人々はアピールがすごすぎてうーんという感じだったし)。


住むことになって、契約書を交わし・・・よく見てみると、この方、なんと72歳ではありませんか!話した内容はもちろんのこと、前回質問したこともきちんと覚えていて、「あの件は解決したのですか?」と聞いてくれる。


寝室のドアノブがゆるくなっていたことを伝えると、バッグから釘とかなづちを取り出し、あっという間に直してしまうではありませんか!おおー!!!


「あの、椅子もなんだかぐらぐらするのですが」と言うと、ドライバーを出してきて、ネジを締めてくれました。へえー、こうやって直すのね!


何でも持ち歩いてるなんて、映画で見たジェニファーロペスみたい!


「ご自分で何でも直してしまうなんて、すごい!」と感動して言うと、それまで無表情だったのが、ふっと満足気な嬉しそうな顔になったのを私は見逃さなかったですぞ。


そんな感じで、とても対応の早い、素敵なスーパー大家さんなのです。


しかしミラノの人は、話し方がすごく丁寧。30年越しの知り合いだという、大家さんが呼んだ電気工事のおじいさん(彼は70歳だそうだ。脚立に上ってキッチンの電気を直してくれました)とも、大家さんは敬語で話しています。


ローマは初めて見た人でもタメ口なのに・・・。


こんな私にもミラノでは敬語で話してくれるので、きちんと尊重されてる気がして嬉しいような、むず痒いような。


家は何とか普通に住める感じになりました。



イタリアサバイバル生活日記

しばらくブログを書いていなかったのだけれど、ミラノへの引っ越しがひと段落ついたので、イタリアでの引っ越しについて書いてみようと思う。


長年住み慣れたローマを離れ、私は仕事を辞めて、ミラノに引っ越した。夫がミラノ勤務になったのだ。そして、晴れて二人暮らし。ローマではイタリア人二人との、四人の共同生活だった。それはそれで楽しくわき合いあいと過ごしていたものの、共同生活は何かと疲れるものだ。これからは二人暮らし、嬉しいし、楽しい。


ミラノの家探しは5日間で17件ほど見て、紆余曲折の末にミラノのちょっと郊外、というところに決めた。


家具付きで、リビング兼キッチンと寝室にバスルームのシンプルな家。 初めての二人暮らし、初めての賃貸契約書。この契約書、実に三日間は勉強した。6ページにも渡って、いろいろな取り決め事項が書かれている。契約期間(四年間)や最低住まなければならない期間(一年間)、もし何かが故障した場合、誰が修理費を出すのか、解約するにはどれくらい前に大家に連絡しなければならないか、などなど。辞書を引いたり、ネットで情報を探したり、ローマの同居人に聞いたり、いやあ、大変でしたね。


そんなこんなで引っ越し日も決まり、荷物もまとめて、ローマにお別れをして、いざミラノの家へ!


実は以前家探しで見に来た時は、正直この家に住むとは思っていなかったので、さらっと見ただけで退散したのでした。


・・・実際引っ越して来て、いろいろ見てみると・・・。

あれ?思ったより設備が古くないですか・・・?もっと新しいと思っていたんだけどなあ。

あれ?暖房がつかない。というか、お湯も出ない!ミラノ、すごく寒いのに。

換気扇やキッチンの電気が一切つかない。コンセントが壊れてる。

冷蔵庫が匂う。ごみ箱を置くスペースはもっと匂う。

(家賃が安いっていうのはこういうことだったの?)


・・ ええーと、少しずつ、自分たちの住みやすい家を作っていくことこそが醍醐味よね・・・などと自分に言い聞かせつつ、初日はシャワーも浴びれずそのまま寝ました。はあ・・・。


次の日から、温水器を直す人、電気配線工、そして電話線設置をする人、などが来るのでした。大家も来る。元々の予定では、さらっと掃除を済ませて(大家が掃除人を呼んで綺麗にしておくと言っていたので)、その後すぐ30箱もの荷物整理にとりかかろうと思っていたのでした。


しかし・・・。 掃除用具をまず、スーパーで揃えて来る(重いので数回に分けて買ってくる)。掃除にとりかかる。大家が来る。電気配線工が来る。温水器を直しに人が来る。

しかもその合間を縫って、郵便局に転送の手続きに行ったり、あ、これが足りないから買いに行かなきゃ・・・などとしてるとそのうちもう何からしたらいいのかわからなくなってきて、ぼーっとしてる自分がいる。ちなみに夫は仕事で朝から晩までいない。


引っ越しってこんなに大変だったのか・・・。

引っ越す前に、ローマの友人が「引っ越しって、考えただけで嫌になるよね」と言うのを聞いて、「そかな、わくわくして楽しいけどな」と思っていた自分は幸せだったわ。


今までは、シェアしていたので既に住む環境が整っていて、その家の一部屋に入る感じだったため、こんなことはなかったんだなあ、と実感。


頑張って住み心地の良い家を作って、早く落ち着きたいものです。


滞在許可証や住民票などの変更手続きは、まだまだこれから・・・。気が遠くなるので、そういうことはまだ考えない、考えない。