「罪と罰」('83) | Marc のぷーたろー日記

「罪と罰」('83)

 

アキ・カウリスマキ監督の長編劇映画初監督作品で、ドストエフスキーの「罪と罰」を、現代(映画公開当時)のフィンランドを舞台に翻案したドラマ映画です。主演はマルック・トイッカ、共演はアイノ・セッポ、エスコ・ニッカリ、マッティ・ペロンパー、オッリ・トゥオミネン他。

 

Wikipedia「罪と罰 (1983年の映画)」

 

ドストエフスキーの「罪と罰」は、文学史における価値はあると思いますが、現代の感覚からすると、あまりに厨二病臭とナルシスト臭がきつくて読むに耐えない、ただの「ライトノベル」に過ぎないので、本作に対しても全く期待はありませんでした。

 

が、思いの外「普通に」観られました。

 

原作をそのまま映像化して、主人公が内面をぐだぐだと語るような観るに耐えないシーンはなく、演出も演技も抑えめ。原作とは異なる設定や展開も多く、「罪と罰」を原作としているというよりも、あくまで「原案」としているだけの別作品のような印象を受けました。

 

これを当時まだ20代半ばだったアキ・カウリスマキ監督が撮ったというのは確かに驚き。

 

ただ、そもそも原作の「罪と罰」自体が退屈でつまらないので、この映画も、原作よりはだいぶマシですが、大して面白くはなかったですけどね (^^)

 

関連記事