「黒部の太陽 完全版」('68) | Marc のぷーたろー日記

「黒部の太陽 完全版」('68)

黒部の太陽 [通常版] [DVD]/三船敏郎,石原裕次郎

¥4,104
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黒部峡谷に巨大ダムを建設する世紀の難工事に挑んだ男たちの実話をもとにした人間ドラマです。主演は三船敏郎さん、石原裕次郎さん、共演は滝沢修さん、宇野重吉さん、志村喬さん、辰巳柳太郎さん他。

Wikipedia「黒部の太陽」

3年以上前にNHK BSプレミアムで放送された、オリジナルより1時間近くカットされた短縮版を観た際に、豪華スターの共演と映像の美しさや迫力には見応えを感じたものの、ストーリーがあっさりし過ぎていてあまり印象に残らなかったのです。ですので、いつかは196分のオリジナル版を観たいと思っていたのですが、ようやく観ることができました。

やはりオリジナルを観なければダメですね。短縮版を観たことがあるのを忘れてしまい、「初めて観た」と思えるほどに印象が全然違うのです。

昭和30年代初頭、戦後の日本において急激に価値観が変化していく「時代」の空気を取り込みつつ、娯楽映画としても重厚な人間ドラマとしても実によくできています。21世紀の今となって観ると、まだまだ古めかしい価値観(根性論)に縛られたままに見える主人公たちの言動が必要以上に美化されて描かれていることに違和感はあるのですが、それはつまり昭和から平成にかけても日本人の価値観が大きく変わったことを示しているわけで、その変化を知る意味でも、今の若い人が観ると良いのではないのかと思うのです。

ある種の「歴史の教科書」としても、日本人なら一度は観ておくべき映画でしょう。

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