「チーム・バチスタの栄光」('08) | Marc のぷーたろー日記

「チーム・バチスタの栄光」('08)

チーム・バチスタの栄光
¥3,700
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竹内結子さん、阿部寛さん主演のミステリー映画です。共演は吉川晃司さん、池内博之さん他。

原作が、現役医師の海堂尊さんによって書かれた医療モノというだけでなく、「このミステリーがすごい!」大賞を受賞しているなど、大いに興味をそそるものだったこと、そして脇の出演者がなかなか僕好みだったこともあって、期待して観てみました。



が、


まったくもって

普通でした (^^;;;


面白くなくはないんです。

基本設定、トリックやストーリー展開など、いずれも面白いですし、原作が傑作であるということは、容易に想像ができます。

でも純粋に「映画」としてみると、非常に凡庸でした。

全体にメリハリがなく、文字で読むのと映像で観ることの違いを活かし切れなかったのだろうなと思います。

また 2時間程度の時間でおさめるには、メインの登場人物が多過ぎて、その結果、主人公 2人の描写が不足しているのも致命的。そのため、単なるヘタレの神経内科医 (竹内結子さん) と変人の厚生労働省の役人 (阿部寛さん) の中途半端な探偵コンビが、ほとんど 2人の絡みがないまま、前後の脈絡なく、突然「魔法のように」謎を解くだけの「お手軽」な内容に見えてしまっているのです。

もっと言ってしまうと、脚本に「TRICK」の蒔田光治さんがかかわっていること、乾いたギャグがこまごまと挿入されていること、そして阿部寛さんが出演してること、などなどもあって、何となく「病院版 TRICK」に見えてしかたがありませんでした (^^;;;


ところで実は僕がこの映画を観ていて一番印象的だったのは、桐生 (吉川晃司さん) と鳴海 (池内博之さん) の義兄弟の関係が同性愛っぽいところ (^^;;;

特に鳴海は、ワイルドな男を気取っているけれど、どこかゲイっぽい雰囲気を醸し出している上に、桐生への執着に、物語で描かれている「因縁」以上のものを見せていたので、「同性愛」という裏設定でもあるのかなぁと思ったんです。それに、もともと池内博之さんってそっちの演技がうまいし (^^)

少なくとも先日観た「ブロークバック・マウンテン」('05) の主人公 2人よりはずっと「本物」っぽく見えました (^^)


因みに本作は、10月から連続ドラマとして放送され、主人公の神経内科医は、原作通り男の設定に戻り、伊藤淳史くんが演じるそうです。また役人は仲村トオルさんだそうです。


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