複数の石材店から見積もりを取り比較するのはけっこう難しい。 | お墓の値段はいくら? 富山のお墓の営業マン・宮崎が正しいお墓の建て方を教えます。(富山・石川良いお墓研究所)

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条件が同じでないと私だって結論は出せないんですよ


ここ最近連続して受けた相談で思った事なんですが、相談者はどの石材店を選べばいいのか迷われているのです。

送られました設計図と見積書を見ましたが条件が同じじゃないんです。
複数の石材店で見積もりをとってくださいとブログの記事には書いておりますが、それを見ていくつかの石材店で見積もりを出してもらったかもしれませんが、私も「これじゃ判断できないなあ」と思いました。


石材店から出された見積書を比較しても判断できない理由は何なんでしょうか?


主な理由は以下の条件です。
  • 墓石本体の大きさと構造
  • 外柵の構造
  • 使用する石
  • 見積書の項目

せっかく集めた見積書ですが上記の条件が違えば比較なんてできませんよね。
皆さんもそう思いませんか?
しかしながら実際にお墓を建てようと考えてる人は集めた見積書と設計図を見て大きく違う事は理解できますが、「なぜこんなにも価格の開きがあるのか?」と困惑するのです。

墓石本体の大きさと構造


地下カロートの地域であれば墓石本体の構造は芝石が一枚石か四つ合わせかの違いくらいしかありませんし8寸と9寸でも数才違うだけでたいした違いはありません。

違うのは富山のお墓です。
3.5尺のくり抜き型と4尺のくり抜き型では才数で20才も違います。
もし3.5尺を貼り合わせ型にすると30才近くも違ってきます。

才単価4万円の石を使ったとしたら、120万円も違います。
才単価5万円の石を使えば150万円も違います。

これで高いとか安いの判断はできませんよね。

設計図を見て寸法を確認してください。
その次は納骨室の構造を確認してください。

富山県のお墓の納骨室の構造について


外柵の構造


最近多くなってきた丘カロートですが、これも構造によって大きく違います。
納骨室の上の石を一枚石で作るか貼り合わせにするかによって石の量が違います。
貼り合わせ型でも基礎工事や外柵の構造によって納骨室に水が入らないようになっています。

門柱を付けたり、
玉垣を付けたり、
小物置を付けたり、
それに特殊な加工をしたり、
価格がぜんぜん違うのですよ。

設計図を見て各社違ってるかどうかを確認してください、難しいかもしれませんが。


使用する石


このブログを立ち上げていろんな相談を受けているのですが、本当に石に勝手に名前を付けてる石材店が多いのに驚きます。

さすがに国産石にまで勝手に名前は付けてません(それでも等級は隠してますけど)が中国の石には勝手に名前を付けてる石材店が多すぎます。
とくに都市部です!

呆れますよね。
最近はインドの石にまで勝手に名前をつけてます。

日本の石の名前をパクったらあかん!!桜稲田石って何ぞや?

羽黒石材工業㈱の中野さんも怒ってますよ!
桜稲田ってなんぞやねん!??

中国には日本の石にそっくりな石が本当にあるんです。
今までいちばん分からなかったのは「中国真壁」です。
マジで良く似てて、上質のものは本物と偽物の区別ができないくらいでした。

あの時磁石でもくっつけてみれば良かったかも?
ただ数十年経ったら真壁は青っぽくなるし、中国の石は色あせるのでわかるでしょうね。

反対にこれは素人が見たって分かるやろ、と思ったのは「中国万成」です。
似ても似つかないんですよねえ。(爆)

とにかく相談者から送られてくる見積書に、、、
聞いた事が無い石の名前ばかりで本当に困ります!!!
都市部が多いですよ。

地方都市でも勝手に名前をつけてる石材店はありますが(大手にこれをやられたら消費者は困惑するでしょうね)、都市部ほど多くはありません。

都市部では見積もりに正式な石の名前を記入するだけで信用できると判断して、、、、そこまでは分かりません。

見積書の項目


石材店の見積もりのパターンですが(燈籠などの付属品は除きます)
  • 墓石本体価格と基礎工事のみの記述
  • 墓石本体価格と基礎工事に施工費と文字彫刻費が記述
  • 上記2パターンに「値引」の記述あり

石材店から出される見積書はこの4つのパターンじゃないでしょうか?
詳細な見積書を出してくれというお客様が時々いらっしゃるんですが、石材店の多くは詳細な見積書は出せないと思います。

詳細な見積書って公共工事の入札などをした業者なら得意かもしれませんが、一般的に石材店が直接公共工事に入札することはなく、建設会社から依頼される場合が多くあらかじめ値段も決まっており、その条件を飲めるかどうかで石材店は判断します。

なので詳細な見積もりを書いた事が無い石材店がほとんどで、実際に詳細な見積をつくってみたことがあるんですが、なぜかかなり高くなりました。(笑)

今までの経験ですが(100%ではありませんよ)
施工費と文字彫刻費を別途記入してる石材店の見積もりは一般的に高いです。

というのは競合した時などお客様から値引きをされた時に、
「それでは施工費と文字彫刻費はサービスします」という逃げを最初から用意しているからです。

一般的に施工費は15万円くらい、文字彫刻費は10万円くらいなんですが、石材店はそれを全部含めて「才単価」を出しています。(地域によって異なります)

実際のところ、どんぶり勘定に見えるかもしれませんが施工費や文字彫刻費を含めた「ぶっこみ」の方が安いんですよねえ。


「値引」について
これは単なる数字のマジックで、多くの場合は見積もりを少々高めにして「値引」という項目で消費者を煽っているだけです。

「あ、けっこう値引いてくれてるわ」
な~んて思ってくれる事を期待してるだけなんですよ。
こんなのに釣られたらいけませんって!!



石材店の見積もりを比較するのは難しいというのは理解できましたか?


もしあなたが確保してる墓地が公営墓地で大きさも企画も決まっているなら、単純に見積書を比較するだけでかまいません。
寸法は同じだし、違っているとしたら「「石の名前」くらいです。
比較するのは一般消費者でも簡単にできます。
ただ価格を比較するだけで良いわけですから。

都会の民営墓地は事前に見積は出ません。
ただ区画の大きさが決まっている場合などは石材店のHPに価格が記載されています。
高いか安いか分かりませんけど。

地方都市の民営墓地は公営墓地より安い事はありませんが高庵寺のご住職も言われてましたが寺院墓地より安い事もあります。

問題は自由に石材店を選べる公営墓地(規格はあるがそれほど厳格ではない場合)と村墓地(指定石材店が決められてる場合もある)です。

お墓の大きさと構造、外柵の構造、使用する石、見積書の項目、以上4つの項目について同じ条件(同じでないにしてもかなり似てるケース)でないと安いか高いか判断できないのです。

みなさんも当たり前だと思いませんか。

設計図が大きく異なる、
見積書の石が同じじゃない、
「値引」に惑わせられる、
どうやって判断できるのでしょう。

相談者の多くは自分で判断しようと頑張られるんですが、結局は訳がわからなくなってしまいます。

なので悩んでる暇があったら私に相談してください。
それが一番の早道なんですよ。