気になる項目を取り上げたほうがいいですね。
毎日検索項目について書いていましたが、多くの項目を取り上げるより、「これは良い質問だ」と思った項目に対して解説する事にしました。
墓前灯篭の穴の中に月なようなもの
いやあ、これは良い質問というか検索項目ですね。ここに気が付かれる消費者の方がいらっしゃるとは思いませんでした。
まず墓前灯篭の火袋(ろうそくを立てるところ)に両側に穴が開いてるのを知っていますか?
一つは丸で、もう一つは三日月を残して穴が開いています。
- 丸い穴は「太陽」
- 三日月は「月」
太陽は「陽」を表し。月は「陰」を表します。
陰と陽に関しましてはこちらを参照してください。
簡単に言うと陰と陽は、違った役割を持つ対極のもの同士が互いに助け合い、新たなるものを生み出すという思想です。どちらかが良くてどちらかが悪いとうものでもありません。
インドでは右手でご飯を食べてトイレで紙を使う場合は左と決まってるそうです。確認したわけではありませんが。
問題はどれが正しい設置方法なのか?という事です。
設置方法は4通りあります。
いま手元に写真がないので理解しにくいかもしれませんが、お墓を正面に見て
- 右の右側が太陽、左の右側が太陽
- 右の右側が太陽、左の左側が太陽
- 右の左側が太陽、左の右側が太陽
- 右の左側が太陽、左の左側が太陽
実は多い少ないはありますが、このどのような形の灯籠でもたっています。
石材店によって違う場合もありますし、時にはこちらが指定したのと違った形状で加工される場合もあります。
角灯籠の簡単な形なら火袋を反対にすればいいのですが、棒灯籠や火袋がはめ込み式の灯籠の場合はどうしようもありません。
ただどれが正解!という正式なものはありませんので、許容範囲と考えていただいて結構です。
墓前灯篭どころか正月にたくさんの参拝客が来る大きな神社の灯籠も太陽と月はバラバラです。本当ですよ。
いろんな説があります。
- 向かって右側が太陽が正解である。
- お墓の向きによって違い、太陽が昇る方向に合わせる。
- 太陽を内側に合わせるのが正解である。
聞いたことがあるのはこの3つです。検索してもあまり出てきません。
私自身たくさんのお墓を建ててきましたし、同僚の営業マンも数多くお墓を建ててきました。さらにお墓ばかりじゃなく神社仏閣の仕事も多くしてきました。
しかしながら今まで灯籠の穴の位置を指定されたお客様は一人もいらっしゃいません。神社に奉納する灯籠でさえも今まで言われた事も一度もありません。
最近は門柱を灯籠に見立て、左右の灯籠に1つずつの穴を開ける場合もあります。お墓がデザイン墓へと進化していく過程で、いままで「そんな事してたら笑われるよ」と言ってた石材店の頑固職人もそうこう言っていられません。やらなかったら仕事がなくなるので何でもしてくれるようになってきました。
これまでタブーであったことなどが平然と行なわれるようになってきています。時々かなりこだわれるお客様がいらっしゃいます。そういう方に「それでは墓相でお墓を建てるしかないですね」と、かかる費用を伝えたら皆さん、「そこまでしなくていいよ」と言われます。こちらも分かってて聞いてるんですけどね。笑
それに若い世代は風習にとらわれる事がないので発送は自由です。
最終的には、
「こだわる必要はありません」
どうしてもこだわりたいならば、「右が陽」ですので、お墓に向かって両方の灯籠の右側を太陽にするといいでしょう。