38 パブリカ横のモスク・1 | シニアのマレーシア滞在記

シニアのマレーシア滞在記

73歳のシニアによるマレーシア珍道中の記録。2024年5月から6月の43日間滞在記です。まだ更新中です。続きます。

 ブルーモスク観光の翌日、またもやモスクの見学に出かけました。近くにパブリカというショッピングセンターがあります。その横に大きなモスクがあると、駐在員の家族に教えてもらいました。調べると「マスジッド ウィラーヤ ペルセクトゥアン(Masjid Wilayah Persekutuan Mosque)という名前です。


 Grabで出かけます。18RMです。エントランスでGrabを降ります。観光客はいません。入り口で靴を脱ぐのは昨日のブルーモスクと同じです。靴を入れる下足箱は立派です。係員に、観光客かということとどこの国から来たのかと聞かれます。そして狭い部屋に案内され、英語が話せるかということも聞かれました。「少しだけ。でも聞くのが苦手なのでゆっくりとクリアに話してほしい」というと、大きくうなずいてくれました。今日のボランティアガイドは女性です。もう1人の男性も一緒に回ってくれました。
 このモスクはクアラルンプールで一番大きいという説明から始まりました。マレーシアで一番ではないということです。ブルーモスクの方が少し広いようですが、ほぼ匹敵するだけの広さがあります。


 モスクは1997年に建てられたとのこと。ドームは22個あり、建物はオスマン帝国とマレー、エジプト、ペルシャ、モロッコなどのスタイルを組み合わせています。その詳しい説明を写真を見せながら控え室で聞きました。
 メインの大きな礼拝堂は3階と4階にあり、数千人が入れます。中庭でも礼拝することができ、17,000人の参拝者を収容することができるという説明がありました。「外は暑いでしょう」と聞くと、「暑いから中でお祈りする人が多い」ということです。


 なぜボランティアのガイドが付くのかということを考えてみると、確かにこんなに広いモスクを自由に見て回るのは無理です。それに入ってはいけない場所もあるし、礼拝のルールもあります。加えて観光客に対してイスラムのモスクやイスラムの教えの理解を深めたいという意図があるように思います。イスラム教への入信を勧めるようなことは一切ありませんが、理解者を増やしたいということなのかなと、2つの代表的なモスクを見学して思いました。


 アラビア語についての説明も詳しかったです。アラーやモハメドなどの名前も出てきました。アラビア語で書かれたイスラムの経典もずらっと並んでおり、手に取って見せていただきました。ガイドさんがアラビア語を読むところをビデオで撮影させていただきました。その後、アラビア語の意味を説明してくれました。


 ただ、ガイドさんが二人、観光客は私だけ。言葉は英語。これはきつかったです。控え室ではゆっくりと明瞭に話してもらったのでアーキテクチャーのことは相当理解できました。でも、その後はナチュラルスピードになり、理解できないことが増えました。いちいち問い直すのも面倒なのでスルーしていました。マレー的なわかりにくい発音ではなく、比較的聞きやすいかったようです。理解度が不十分なのは私の語学力のため。自分の言いたいことは言えても、聞き取りが難しいといういつものパターンです。
 室内のアラビア語の文字は書いたものではなく、彫ったものをはめ込んでいます。ペイントしたのではないとガイドさんは強調していました。床など多くの部分は大理石。ドアは分厚い彫刻のあるマホガニー(?)。

 1日に5回のお祈りは日の出前、お昼、午後、日没、夜となっているようです。午後のお祈りは今の時期は13時30分からです。それは見学できるということです。見学のための椅子も用意されていました。13時20分に来たらいいということです。その場合、ガイドはどうなるのかないう疑問はありますが、日程があえばぜひとも見学させていただきたいところです。お祈りに要する時間は、一定のパターンを繰り返す回数によって異なります。朝は2回、午後は3回を繰り返します。「朝は忙しいから2回」という俗事的な説明がありました。時間は5分から7分ということです。


 

 そのためにこのモスクに来る人がたくさんいるのです。お祈りの場所はどこでもいいという説明もありますが、やっぱりモスクに来るというのはお祈りの重みが違うのでしょうね。
 帰り際、男性のガイドが男性と女性はお祈りをする場所が異なっているという話を始めました。そのことを前日のブルーモスクでも聞いています。男性は私の目を見て「集団でのお参りは男性が前で、女性が後ろです。どうしてかと思いますか」とわざわざ言うのです。
 こんな緩い雰囲気だったので、私も「ヒジャブ(顔を覆うスカーフ)は暑くないのですか」と聞きました。そしたら「いいえ」と笑いながらの即答でした。薄いしシルク地なので熱がこもらないのかもしれません。