展覧会に行ってきました。
実は前日にサントリー美術館で、醍醐寺の仏像を見ており、仏像続きになりまして。
ほんとは庭園美術館に先に行く予定でしたが、電車乗り過ごしコースが反転しました(笑)
サントリー美術館のように大きな仏像はないのですが、一つ一つキヤプションがあり、仏像の見方を示唆されております。また、藝大とのコラボで修復、模刻された仏像もあり、それも見てて悪くないなあ、と思いました。
さて、
展示室1
仏師がアーティストになる瞬間
この言葉は実に良い示唆を示してくれました。
最初の半鳥人のこの作品がアーティスト作品らしくて、納得、ここはこれだけでも良いのではと思うくらい、とは大袈裟過ぎなくもないかも。
迦陵頻伽立像
1 軀 室町時代・15 世紀 個人蔵
動きが分かるということでは、かかとが浮いてるんですね。
仏様も動きたくなる、そんな事が見てるものにも伝わる、近さ感じる事になるのかも。
重文 十一面観音立像
1 軀 平安時代・ 9 世紀 三重・瀬古区
こちらちは、左右に分かれて2躯の仏像が展示されてるのもあり、一緒に並べて欲しかったかも、とちょっと思いました。
展示室2
不動明王立像
1 軀 鎌倉時代・13 世紀 個人蔵
ズバリメインビジュアル
展示室3
截金紹介コーナー
截金(きりがね)とは、こんな字を書くんですね。面相筆使い載せて行くんですね~
(如庵)特別出品
木造蓮弁(唐招提寺伝来) 奈良時代
これが大きめの葉っぱみたいで印象的でした。
ここ見にくいけれど覗くの好きです。
展示室4
ここから大きめの仏像が並びます。
截金から始まる、装厳、仏像を飾る、やはりここでも動きが見られます。
阿弥陀如来立像
1 軀 鎌倉時代・13 世紀 東京国立博物館
手の動きが通常の反対、左利きなのかしら?
重文 阿弥陀如来及び両脇侍像
3 軀 平安時代・ 9 世紀 大阪・四天王寺
この両脇侍像、足を後ろに跳ねて上げておられました。
他には
不動明王半跏像
1 軀 平安時代・12 世紀 個人蔵
重文 大日如来坐像
1 軀 平安時代・12 世紀 東京国立博物館
どういう訳か、重文でないもの、またトーハク所蔵のものが目に留まりました。
バランスよく、また落ち着いて見えました。
ゆるやかな体のカーブ、腰捻り、ぶつくらお腹、髪の毛垂らしたり、右手で衣持つたり、微かに微笑んだり、そんな所にも目が行きましたが、ここではポイントだけに。
踊る仏像の造形美、天部の姿、不動明王の姿と並びました。
展示室5
如来・菩薩の姿
ここでは、
観音菩薩立像
1 軀 平安時代・ 9 世紀 個人蔵
表情が素敵でした。
重文 十一面観音立像
1 軀 平安時代・ 9 世紀 大阪・長圓寺
ふくよかさ目立つ。
五大明王像
5 軀 平安時代・10 〜 11 世紀 奈良国立博物館
片足で立つ軍茶利明王に目が行きました。バランス絶妙ですね。
しかし足と言えば
伽藍神立像
鎌倉時代 奈良国立博物館
右下の走るポーズ。右足右手同時か、と以前も突っ込みました。確かトーハク平成館でも出てたような。
この動き、ずばり寄木造が広まったことから、多く見られるようになったようです。動きが取り入れやすくなり、それが効をそうしたとか。
展示室6
東京藝術大学文化財保存学(彫刻)
模刻作品・修復作品
模刻(復元)宝菩提院菩薩半跏像
中村恒克 1 軀 原本 平安時代 神奈川・光明院
これとても神々しく、かなりじっくり拝みました。見ものです。
ああ、仏像とはこういうものだったのかと。
展示室7
同じく15躯(たい)展示
このあとには模刻が多くて、それも古さ加減までも。
言われなければ、模刻がわからない優れものもありました。
さて、ここでは、
模刻(復元)金剛峯寺
八大童子像のうち矜羯羅童子立像 黒柳奈未子 1 軀 原本 鎌倉時代 個人蔵
これ、金剛峯寺の展覧会や昨年の運慶展でも本物いらっしゃってましたね。
これの色のイキイキした感じ、とても素晴らしいです。大きな像を差し置いてこれがマイベストでした。
仏像の見方、また特徴を丁寧に解説、また、現代に続く仏像制作と復元技術、それにも触れられれる良い機会でした。
~11月25日
三井記念美術館
#仏像の姿展
#微笑む飾る