10月18日、東京芸術劇場で読売交響楽団のコンサートを鑑賞。指揮者はスリランカ人の、レスリー・スガナンダラージャ、ピアニストはアレクサンダー・ガジェヴ。曲目はドヴォルザークの「ルサルカ」からポロネーズ、ショパンのピアノ協奏曲1番、シューマンの交響曲「ライン」。
思い通りのコンサートが取れない中、それほど興味もなく取ったチケットです。スリランカの指揮者は初めての体験です。そんなに悪くない指揮者でした。楽し気で、気負いのない指揮ぶり。音の艶もそれなりに出ます。表現も固くなく、柔軟な感じでした。突飛な表現もありません。
そんな音色を生かして、シューマンのラインは推進力ある、明るい表現でした。美しい場面が何か所もあったように思います。特にホルンの音色が素晴らしい場面が多々あり、心が弾みました。結構良かったです。
順番は前後しますが、前半のメインはショパンのピアノ協奏曲1番。スガナンダラージャは流れの良い、流麗な表現です。ガジェヴも自分は初めて聴きますが、音色が繊細な細かい表現の多いピアニストのようです。
第1楽章はオーケストラとピアノが混然一体となって響く場面がありますが、ガジェヴのピアノは線が細く、オーケストラに埋もれ気味でした。
第2楽章で分かったのですが、ガジェヴはかなり思索的な演奏をする人で、スガナンダラージャの作る外に流れるような音とは異なり、内向きに響くピアノでした。ですので第1楽章などはオーケストラの音色に調子を合わせて聴いていると、ガジェヴのピアノの音が汚なく聴こえ、ガジェヴのピアノの音に調子を合わせて聴くと、オーケストラの音が大きすぎて大味に聴こえます。指揮者とピアニストの相性があまり良くない印象です。
ただ第2楽章以降はピアノメインのパートと、オーケストラメインのパートが分かれていることが多く、ガジェヴのやりたいことが分かる瞬間が増えました。細かい繊細な表現が多く、曲の内面を照らすような感じでした。その分ややスケールは小さめです。
第3楽章などはピアノが優先権を握ることが多い曲なので、だんだんガジェヴペースとなり、このピアニストの個性が出た演奏になったと思います。
第1楽章はスガナンダラージャ流の大きな流れのある演奏でしたが、第3楽章になるとガジェヴのせいで引き締まった曲調の中で、きめの細かい感じの曲になったようでした。
おかげで、初めて聴くアーティストの個性がそれぞれ理解できて、中々面白かったですね。
まあまあの演奏会という感じでした。


