先日スター・ウォーズ最新作である「マンダロリアン・アンド・グローグ」を映画館で観てきました。
最近は人気に陰りが出てきているスターウォーズ・シリーズですが、劇場版は7年ぶりということらしいです。マンダロリアンというのは、スターウォーズ世界に存在する、アーマーを着た戦闘種族の名前です。その英雄、ディン・ジャリンが、グローグと呼ばれる小さな子供のお供を連れて、悪を成敗するお話です。
原型はディズニープラスでドラマ制作されている「マンダロリアン」シリーズで、今回はシーズン3の続きとして制作されました。シーズン3の最後に出てきた、「反乱者たち」のゼブも登場。
個人的見解では今回は完全にファミリー向け、子供向きに振り切った内容に見えました。専門家の評価は低いですが、オーディエンス評価は好調のようで、終演後、この日も若い人たちが「面白い」といっていたのが聞こえてきました。
ドラマシリーズを知らなくても分かる程度の内容で、孤高の戦士ディン・ジャリンが、悪者たちを次々と倒していきます。なんというか、王道といえば王道の内容で、多くの人達に受け入れられそうな内容でした。ディズニー風スターウォーズとしては成功の部類かと思います。
しかし従来のコアなスターウォーズを期待すると、「何か違う」という人も多いと思います。ライトセーバーは一切出てきませんし、ジェダイの騎士もいないという、スターウォーズとなりました。個人的に面白いというほどの内容ではないですが、今後アソーカ・タノのシリーズも映画化するそうなので、その辺の伏線もあるかと思って観ていました。ドラマシリーズなんかを観ている人たちにとってみると、エズラ、アソーカらとスローン大提督の戦いが、これらのサーガの最大の見どころになっていくんじゃないかという期待があります。
今回の映画で、素晴らしいと思ったのは映像と音楽です(一応スクリーンXの大きな画面で鑑賞)。これはどちらも良くできていたと思います。コンセプト画そのものを映像化したようなクリチャーやロケーションの映像などは見ごたえがありました。音楽も従来のスターウォーズの音楽とは異なりますが、ドラマシリーズを知っているのなら、お馴染みのモチーフがあり、また、斬新な響きの音楽などが、かなり充実していた印象です。
2026年1月をもって、悪名高きルーカスフィルムの社長だった、キャスリーン・ケネディが退任。彼女はスターウォーズの正史に、ポリコレを持ち込みファンから大スカンを食らうエピソード7・8・9を制作しました(若い人たちを中心に、評価をしている人もそれなりにいるようです)。その後もスターウォーズ・シリーズ初の赤字映画となった「ハン・ソロ」、シーズン1で打ち切りとなったドラマシリーズの「アコライト」などを手掛け、次々とスターウォーズ・シリーズを破壊。
現状まだ噂段階ですが、エピソード7・8・9を、ディズニーがなかったことにするのではないかという話が出てきています。エピソード7・8・9のグッズなども全く売れていないそうです。
今回の「マンダロリアン・アンド・グローグ」の脚本はジョン・ファブロ―とジョージ・ルーカスの1番弟子といわれるデイブ・フィローニが担当しています。
ジョージ・ルーカスはスターウォーズを組み立てる際、神話学者のジョーセフ・キャンベルの提唱する、英雄の旅を描いた神話プロットを採用しています。そしてスターウォーズほどこの神話論理に忠実に作られた作品はないといわれており(特にエピソード4・5・6)大変な成功を収めました。
こうしたルーカスの持っていた物語のバックボーンに比べればデイブ・フィローニの作品は中々面白いものが多いものの、どこか同人誌的な感じがするのはやむを得ないでしょう。
それでも彼の作品は、いつも子供が見られるような内容になっていることが多く、作家としての良心を感じさせます。
今回の映画も、そのような良心を感じさせる映画で、今後も期待しても良いのじゃないかと思いました。



