アダム・ヒコックスによるショスタコーヴィチ |  ヒマジンノ国

 ヒマジンノ国

ブログの説明を入力します。

 

8月23日、サントリーホールで、アダム・ヒコックス指揮、東京交響楽団で、ショスタコーヴィチ交響曲10番、ラフマニノフ・ピアノ協奏曲2番(ソリスト、谷昂登)、リャードフ・交響詩「魔法にかけられた湖」を鑑賞。

 

今年後半は仕事の予定が全く分からず、行きたいコンサートを全て断念(泣)。短期的に取れそうなコンサートを、取れれば取りたいと考えています。このコンサートもそんな感じかな。

 

ショスタコーヴィチは、今年6月にやった、ボレイコの交響曲11番を聴きたかったのですが、仕事で無理でした。それならと思い、ショスタコーヴィチ10番をやるので、今回チケットを取ったのですが、調べてみると指揮者のアダム・ヒコックスはまだ29歳の若さだといいます。さすがにあんまり期待しない方が良いかも・・・と思いつつ出かけました。

 

ところが!!これがめっちゃ良かったです。

 

 

↑、アダム・ヒコックス。父親もリチャード・ヒコックスという指揮者(2008年に他界)。今日はヒコックスが登壇した時から、紳士的な感じがしました。英国人。

 

リャードフもラフマニノフも良かったですが、やはりメインのショスタコーヴィチ。個人的にはショスタコーヴィチでいうと、4・5・6・7・8・10・11番の交響曲が好みです。昔は10番が1番好きでしたが、最近は11番に惹かれます。

 

10番を実演で聴くのは初めてです。その辺の喜びもあるので、少し大袈裟になりますが、今日の演奏会は今年1番感動しました。

 

ヒコックスは若いのに、何だか上品な感じで、演奏もエレガントに歌いつつ、機動力も兼ね備えています。また外面的な音作りをせず、音に意味を持たせます。ですのでキンキンする金属的な響きは皆無、音量も必要以上に大きくなりません。その分、音楽を曲そのものに語らせ、内面的な情熱を感じさせました。

 

ウーン、若いのに、最近の人ではないみたいな感じの指揮者です。才能ありの人物だと思いました。

 

 

第2楽章のスケルツォでは、相当なアップテンポながら、統率力があり、速いテンポのリーニフのように、音のつながりを追うだけではなく、曲の内面的な意味も追うので、有機的な躍動感もあり、オケのドライブ感は素晴らしかったです。

 

恐らく彼は、この曲の全体像を自分なりに把握しており、第2楽章も、彫りの深いスケルツォを展開。個人的には今まで、歴史的な録音などで聴いた、この曲のスケルツォと比べても、1番カッコ良いと感じました。若々しく、スポーティでさえありました。

 

第1楽章も、楽章頂点で見せる異様な緊張感も素晴らしく、自分は若干涙ぐみながら、なおかつ微動だにせず、聴き入りました。この辺の緊張感が出ないと10番は台無しですが、この日は巨大な壁画の如く屹立しました。素晴らしいです。大事なところでホルンがミスったので、幾分感動がそがれましたが。

 

他の楽章も素晴らしく、聴き応えがありました。凶悪な強音部も迫力ありです。全体を通して、ショスタコーヴィチを聴いた、とちゃんと思えました。

 

何より曲の内面にある「情熱」を表現してくれたのが、大きいと思います。こういう演奏が最近は少ないんじゃないかと思いますね。終演後のお客さんの反応を見ても、やっぱり皆、こういう演奏を求めているんだ、と感じましたね。

 

感動的でした。