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リドリー・スコット監督による「エイリアン・コヴェナント」。

 

エイリアン・シリーズの最新作で今回は前作「プロメテウス」の続編となります。内容が初代エイリアン(1979年公開)に直接繋がるといわれており、エイリアンの原点らしきものが描かれます。どうやらシリーズ物のようで、今回も続編があるような終わり方でした。
 
前作「プロメテウス」においてエイリアンが異星人の生物兵器であることが暴かれますが、長い割には薄い内容で個人的には不満でした。しかし、どうも今回の終わり方をみる限り、初めからシリーズ化するつもりだったようです。「コヴェナント」は前回分の内容的な厚みを受けていますから、長編シリーズとしてみると悪くないと思いました。
 
リドリー・スコット特有の美感の滲み出るような重厚な映像はさすがだと思います。その映像に支えられて、SF、ホラー、サスペンスなどが一体化したストーリーは確かに観ている人を飽きさせません。
 
ぞっとするような映像の連続なのは相変わらずで、リドリー・スコットがいつも何を考えているのか不思議でなりません。何かしらの執着がないとああいった残酷なシーンは描けないでしょう。
 
滅び去った、異質な文明世界で繰り広げられる物語は監督の確かな手腕があってこそでしょう。
 
 
クリストファー・ノーラン監督による「ダンケルク」。
 
1940年ドイツ軍はフランスに侵攻。ドイツ軍はイギリス、フランス、ベルギーによる連合軍の予想に反し、アルデンヌの森を抜け、パンツアーと呼ばれる機甲師団の電撃作戦によって、連合国軍をドーバー海峡のダンケルクまで追い詰めます。
 
この映画で描かれるのは、その追いつめられたイギリス兵を救い出すための「ダイナモ作戦」です。 
 
この映画は冒頭から説明らしい説明もなく、第二次世界大戦の西部戦線に対する知識がないと中々理解しにくい内容でしょう。実際、この映画が始まってドイツのフランス侵攻の時の話だと分かる日本人は一体どれぐらいいるでしょうか。
 
この映画では人のセリフは最小限に絞られており、このダンケルクにおける戦闘が何を表しているかの説明もありません。そこには一定の知識が求められます。またシナリオ自体も薄く、日本人がこの映画をどのぐらい理解できるかは疑問です。
 
映画自体はこの事件に参加する数人の人々に焦点を当てながら、新鮮な映像で当時の悲劇を現代的な感性に置き換えていきます。
 
注目すべきは映像のリアリティーと現場の臨場感に細心の注意を払っていることでしょう。
 
スピットファイアのパイロット視点からは戦闘機のエンジン音や機体のきしむ音などが現場にいるような臨場感で伝わってきます。ハンス・ジマーの音楽も素晴らしく、まるでホラー映画のような緊張感をずっと維持しながら、作品全体を覆って、観る者の感情のよりどころとしています。
 
この作品の監督はシナリオを犠牲にしてでも、観ている我々が現場にいるような印象を出すことに最大限の注意を払っているようです。それは現場の空気を伝えてくるような感性の世界であり、映画が始まってから自分はその新鮮さに引き込まれる思いでした。
 
この映画に「プライベートライアン」のような重厚なシナリオはありません。そういう物を期待して観に行くと肩透かしを受けるでしょう。しかし、内容は薄くともクリストファー・ノーラン監督の感性に共感できるなら、かなり新鮮な思いができることでしょう。その映像の構図と鮮度からは知性が感じられました。
 
 
マーベルの「ワンダーウーマン」。
 
コミックの映画化です。まあまあでした。マーベルは観るんですが個人的にはそんなに好きではありません。そのほとんどが、日本でいえばキン肉マンとドラゴンボールを足したような内容ですが、特に個人的には彼らのコスチュームが苦手です。
 
スーパーマンはマーベルではないでしょうが、青いタイツと赤いマント一枚で世界を飛び回る姿は空飛ぶ変態といえなくもありません。スパイダーマンもそう変わらない気がします。バットマンはコスチュームは比較的マシですが、残念ながらこのワンダーウーマンも相当にダサいコスチュームだと思います。
 
しかしながらハリウッドは映像をリアルに仕上げることについては超一流というべきでしょう。第一次世界大戦の塹壕戦に飛び出していくナディア(ワンダーウーマン)の姿は・・・何だか本当にその現場にいた人物のように見えてきて、これが映像の力かな、と唸らされました。
 
愛の問題が哲学的にも語られ、そこそこ物語に芯があります。この映画の評価がある程度高いのはその辺りに原因がある気もします。
 
ただラストの戦いはドラゴンボールみたいなものでしたが・・・それはご愛嬌というところでしょうか。
 
主演女優のガル・ガドットが気品と上品さを兼ね備えた美しさで熱演していることが光ります。