観たいと思っていた映画をいくつか観ましたので、簡単に感想を書いておきます。
まずは「スラムドッグ・ミリオネア」。監督はダニー・ボイルで、2008年の映画です。
色んな映画祭の賞をいくつも受賞しているだけあって、これは面白かったです。
インドの貧民窟で育った少年と少女の物語で、インド社会の光と闇を描きながら、青年になった彼らのハッピーエンドを描きます。
さんさんと輝く太陽のように、エネルギーに溢れるインドの映像、あるいは、ハリウッド映画では見なれない顔の役者達。イギリス、アメリカの製作した映画ですが、新鮮で、活力と初々しい魅力がありました。
ドリーム・ワークスの出資らしいですが、すり切れてしまった、有名な俳優が出てくるわけでもなく、一応ハリウッドの映画なんでしょうけど、鮮度が高く、久しぶりに純粋に良かったと思えました。インド映画によくある、ラストのダンス・シーンも映画として続けて観てくると、インドの人達の真剣さと活力が伝わってきて馬鹿にできないとも思った次第。
最近観た中では一番感動しました。
次は、有名な小説のミュージカルを映画化した「レ・ミゼラブル」。監督はトム・フーパーで2012年の作品。
僕はミュージカルは聴いたことはないんですが、観ているとオペラと何が違うのか、とか思える内容でした。全編歌い通しの映画で、19世紀のロマン派の雰囲気などもあると思います。しかし、そんな理屈はともかく、これは泣かせる映画です。
原作が素晴らしいのは当然ですが、各所の歌も素晴らしく、コゼット役のアマンダ・セイフライドの、ピアニシッモを多用した歌いぶりは、心に迫るものがあります。
驚くのは俳優達の歌のうまいことで、ジャン・バルジャン役のヒュー・ジャックマン、ジュベール役のラッセル・クロウ、ファンチーヌ(ファンテーヌ)役のアン・ハサウェイなんかも素晴らしく、びっくりです。
映像も凝っていて美しく、映像とミュージカルがうまく融合しているといえるでしょう。
こうやって観ている(聴いている)と、このミュージカルは確かに原作のエッセンスを十分に取り込んでいて、中々の傑作のようです。特にジャン・バルジャンの死に際にファンチーヌ役のアン・ハサウェイが歌う歌には泣かされました。原作にはないシーンですが、効果は抜群です。ちょうど「ファウスト」のグレートヒェンのようなファンチーヌです・・・。
高校時代、泣きながら原作を読んでいた時を思い出しました。
ただ、この監督はおそらくフリーメーソンの会員なんでしょう。2、3そう思わせるシーンを潜ませていて、気がそれました。それがなければもっと良かったのに・・・と。
・・・でも良い映画だと思います。
「砂漠でサーモンフィッシング」。監督はラッセ・ハイストレイムで2011年の作品。
イギリスとイエメンの友好のため、イエメンでサーモンを釣れるようにせよ、という、イギリス政府の荒唐無稽な難題に挑む、ジョーンズ博士(ユアン・マクレガー)とアシスタントのハリエット・チェトウォド=タルボット(エミリー・ブラント)の恋愛を描きます。
ちょっとコメディーっぽい、ラフな映画で、楽しい内容です。タイミング的に中東とヨーロッパの関係性などが描かれたりするので、その辺は少し引っかかるんですが、暇つぶしにはちょうど良かったです。
潤沢な予算で、外国に行って好きなことをする。随分都合の良い内容ですが、せわしなく、悩みの多い都会生活を離れ、砂漠にサーモンを放流できるように奮闘する人々の、夢があるところが面白い部分でしょうか。
個人的にはこんな生活、うらやましいとか思います。
最後はおまけで「テッド」。監督はセス・マクファーレン。2013年の作品。
愛するクマのぬいぐるみのテッドが命を得ます。友達のいないジョンの純粋な願いが奇跡を起こした・・・ということで。それは素晴らしい奇跡でしょう。何せ、祈りが通じた幼いジョンには、夢のような友達ができたのだから。・・・生きたクマのぬいぐるみが・・・。
しかし、ジョンもテッドも年を取ります。しかもこのすれっからした現代社会の中で・・・。
この映画・・・まるでちょっとしたファンタジー・ムービーだとも思えるのですが・・・。
・・・下ネタが多く、割とどぎついコメディ映画です。ジョンもテッドも馴れ合いの関係で、ジョンの恋人ミラは自分の居場所をテッドに奪われていると思うのですが・・・さて・・・。
この映画、面白い・・・かな・・・?・・・多分面白いのでしょうけど、個人的に、さすがにちょっと下ネタも笑えない年になってきたかな、とか思わされた映画です。
おっさんになったぬいぐるみ、テッドがミソですか。確かにミラ役のロニー・コリンズは目の形がクリっとしたアーモンドのようで、なおかつ、大きく隈取りされて可愛く、クマちゃんのテッドがいかにどぎついスケベキャラでも、奴は愛くるしいぬいぐるみなのですから・・・。
今の社会の病んだ感じがコメディータッチでずらずら並べられていきます。しかし、Xァッキンな社会でも愛した者への気持ちはきっと変わらないのでしょう。
で・・・要は若者の気持ちはキャッチした内容なんでしょうね。そこそこかな。





