近況10 |  ヒマジンノ国

 ヒマジンノ国

ブログの説明を入力します。



ゾルタン・コダーイ「無伴奏チェロ・ソナタ、他」。チェロ、アリサ・ワイラースタイン。デッカ。

______________________________


厳しさに満ちたコダーイの「無伴奏チェロ・ソナタ」を聴きます。今朝の東京の空気の冷たさは、この曲の厳しい冷徹さと相合わされ、秋を超え、初冬の厳しさの訪れを実感させました。


アリサ・ワイラースタインによる、迫力と明晰なエスプレッシーボに満ちた演奏(2013)です。


最近は新しい演奏家を発掘するのはやめているんですが、これは渋谷のタワー・レコードで試聴して久々、欲しいと思ったCDです。腹に響く濃厚なチェロの音色は決して暗くなく、コダーイの母国ハンガリーの香りを新鮮な感触で伝えます。・・・何せ、感情的に響く音色が美しい。


第1楽章は振り幅大きい、情熱的な表現ですが、第2楽章はイギリスの作曲家ヴォ―ン・ウィリアムスの「トマス・タリスの主題による幻想曲」を思わせるような、渋い寂寥感に溢れ、モダンですが、しみじみとした空気を作り出します。


しかもそれがワイラースタインによって、深くも明るいチェロの音色による衣装をまとわされます。初冬の、冬の鮮烈な香りを一段と強めてくれる、名演だと思いました。





グスタフ・マーラー「交響曲7番」。指揮グスターボ・ドゥダメル、シモン・ボリバル・ユース・オーケストラ・オブ・ベネズエラ。グラモフォン。

______________________________


ドゥダメルによるマーラー。ドゥダメルを初めて知ったのは数年前に放送されたドイツの音楽祭の映像を見てからです。確かベートーヴェンをやったと覚えてるんですが、柔軟な弾力があり、また、音楽をする喜びにあふれた演奏で、その才能の高さをうかがわせました。


しかし、先も書いたようにあんまり新人の演奏を聴くのは自分の趣味ではなく、彼のCDを聴くのはこれが初めてです。


本来この曲は暗い音楽ですが、ドゥダメルの演奏はしつこくなく、音色も明るいため、新鮮に響きます。スケールの大きさも十分にあり、全く嫌みなくこの曲を聴くことができます。名演だと思いました。


ただ、本来なら、同時に、マーラーの演奏には明晰さが欲しいところでしょう。近年、その明晰さが各指揮者の個性となって響くことが多く、マーラー演奏の違いを楽しむ部分でもあろうかと思います。しかし、ドゥダメルはその辺りはやや弱く、どちらかといえば、感情的とでもいえる演奏かと思いました。


しかしドゥダメルの演奏は、ここでも、スローでたっぷりとしたテンポの中から、音楽する喜びが伝わってきて、美しく響く部分がたくさんありました。


打ち上げ花火式の、フィナーレの、生き生きとした音楽から伝わってくる感動は、この曲が「夜の歌」であることを忘れさせさえするでしょう。


2012年の録音です。

______________________________


<映画>




最近、2、3古い映画を観てました。その内容について、少し書いておきます。


1つ目はセシル・B・デミル監督の「サムソンとデリラ」(1949)。主演はヴィクター・マチュア、アンジェラ・ランズベリー、です。


有名な旧約聖書の物語が題材ですが、ここでのデリラは完全な悪役ではありません。神に祝福されたユダヤ人のサムソンは勇猛果敢な青年で、誰も彼を倒すことができませんでした。なぜならサムソンには秘密があり、その秘密こそが彼の力の源泉だったからです。


そのため、悪女デリラはその秘密を暴こうとサムソンを誘惑するのですが・・・。


この作品、ぼちぼち面白かったです。ただ、昔の人の演技は見慣れてこないと中々なじめないですね。ちょっと演劇的すぎるというんですか?




個人的には、この物語に寓意的な意味が中々見つけられなくて、旧約聖書の物語として、どうなんだろうって思っています。





もう一本書いておきます。アーサー・ルービン監督の「アリババと40人の盗賊」(1944)。主演はジョン・ホールとマリア・モンテス。


モンゴル帝国に征服された、アラビアの国の、王子の物語です。これは結構楽しい映画でした。


幼いころお互いの将来を誓い合った、アリとアマラ。しかし、モンゴル帝国の襲来によって2人は別れ別れとなり・・・。


引き離された、ハンサムな王子様と綺麗なお姫様が結ばれる、という、いかにも昔の人(失礼かな?)が喜びそうな内容で、僕としても結構好きかも・・・という内容です。個人的にはこれぐらい俗っぽいほうが映画としては好きです。


しかし映像はちょっと汚かった・・・。綺麗にしたヴァージョンがあるならそちらを観てみたいです。






主演女優のマリア・モンテスが可愛かったです。