ちょっと作品自体は古いんですが、ディズニー・ピクチャーの「トロン・レガシー」を観ました。昔の同名映画の続編です。しかし映画自体は大したことがなくて、期待していたようなものとは違っていたため、ちょっとがっかりしました。
作品の中では主人公の父親が電脳世界に取り込まれて、出てこれないという状況が描かれています。主人公は電脳世界の父親の部屋を訪ねて、いくつかの書物を見つけます。ロシア文学と易経・・・。長らく電脳世界に住む父親はちょっとした悟りの行者みたいになっていて、定期的に瞑想(おそらく禅かな・・・?)をしています。だからそこにある書物も精神哲学的なものが多いということです。
ヨーロッパ人はどうも「禅」に興味がある人が多いらしく、この「トロン・レガシー」を観ながらそのことを思い出しました。
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<占いのこと>
僕も最近は易占の本を何冊か読んで、実際に試したりしています。去年、まだ民主党の政権が続いている頃、自民党では新しい総裁選で安倍総裁が選ばれました。このとき僕はちょっと気になって安倍さんのことを占ってみました。
僕のノートの日付は去年の9月27日になっています。文字は「安倍総裁」の一言と易占の結果があるだけです。その易占の結果は、64個ある易の結果のうち24番目の「地雷復」というもの。これは復卦で回復とか復活を意味します。しかもこの卦には12月という暗示もありますから、安倍さんは見事に去年の12月に再び日本国の総理大臣として返り咲きました。
一般の人は占いを「当たる」とか「当たらない」とか、いわゆる「おみくじ式」な見方でみますが、それはあまり懸命な見方ではありません。本当の占いには「宿命」と「運命」という二つのファクターが絡みます。「宿命」は先天的なもので、生まれる前から決まっており、自分の努力では変えることができない運勢のことをいいます。そして「運命」は後天的に自分の努力で切り開ける運勢のことをいいます。そしてこの「宿命」と「運命」が6:4の割合で人間の人生を支配しているといわれます。
大方の人は占いが「宿命」のみをみるものだと考えている人が多く、占いの結果が悪いと、もう人生最悪、という気分になったり、結果がよければ、自分は何の努力もしなければいいんだ、という考えになったりしますが、それは占いを誤って使っているということになります。
女性芸人が占い師に洗脳された、という報道がありましたが、こういう人は占いを誤った考えでとらえている人の典型でしょう。
確かに占いの精度が高いな・・・と思うときもありますが・・・。そういう場面を体験すると占いを「宿命」のみで考えたくなるんでしょう。しかしこういうのは戒めねばなりません。占いはいわゆる、「運命論者」(人間の運命は生まれてから死ぬまで決まっている、という考え方をする人たちのこと)を作り出すためにあるのではないのです。
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<禅のこと>
そして、占いがよく当たるなあ・・・という時、大体そういう時は自分の心の中に不安がなく、平静なときです。
ということになってくると・・・そこで「禅」の出番、ということにもなりますかね・・・。ちょっと無理やりかな・・・。必ずしも「禅」じゃなきゃ・・・とはいいませんが、一応今回の記事は映画「トロン・レガシー」からインスピレーションを受けたということですので、個人的に禅のことも少しだけ書いてみます。
「禅」だからといって別段、禅寺に行って修業しろということでもありませんが・・・。
禅宗の開祖の一人に道元がいます。彼は鎌倉時代、13世紀に活躍した日本のお坊さんです。彼は仏性と座禅の一体性を説いた曹洞宗の開祖になります。
その彼の著書「正法眼蔵」を読むと、まあ・・・ひどく大雑把ないい方をして申し訳ないんだけれども、物事をあるがままに観る、ということが禅の主題になっているように思えます。その中の「渓声山色」から引用します。
渓声便是広長舌
山色無非清浄身
夜来八万四千偈
他日如何挙似人
「 谷川の音は、そのまま仏の説法。
山の色は、すべて仏の清浄身。
夜来聞く八万四千の偈。
いかにして人に示すことができよう。」
つまり心の中が澄んでいて、偏見がない状態とでもいいましょうか。そういうときには自然の景色全てが、仏性(あるがままの姿)をみせるのです。その深みと存在は無限大でして・・・ちょっとやそっとで他人には伝えられない・・・とでもいいますか。その他「古鏡」にもあるようにこの世界は澄んだ、我と他者を含み、写す鏡、とでもいいますか。
それこそ悟りの世界であり、不安も心配も一切ない心境です。うーん、想像するだけで気持ちよさそう。僕も悟りたい・・・。
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<神秘主義について>
で、また占いの話に戻って申し訳ないんですが・・・。
冷静に自分の周りの状況を把握できる人ほど、その人にはたくさんの情報が流入するということでしょう。おそらく占いもそういう時ほど当たりやすいのかと。
物理学者のフリッチョフ・カプラが「タオ自然学」の中で次のように述べています。
「神秘家は道(タオ)の根を理解してもその枝を理解せず、科学者は枝を理解しても根は理解していない。科学に神秘思想はいらないし、神秘思想に科学はいらない。だが、人間には両方とも必要なのだ。」
かつてドイツの哲学者ライプニッツは易経が二進法の算術のテキストだったのではないかという意見を述べているそうですが、中々興味深いところです。
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思いの他、今回の文章が長くなったようです・・・。要は映画「トロン・レガシー」を観て一番心に残ったのは物語の中のそんな小さな側面だったということです。それだけなんです。
後一言いっておきますが、僕は占い師ではありませんので。勘違いしないよう、よろしくお願いいたします。




