福の20年ー5月 月命日ー | 猫カフェ計画!-お家猫カフェ運営日記-

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自宅猫カフェを始めるまでの記録と、お店&にゃんずの日記です。

福がいなくなって、2ヶ月経った。

 

2ヶ月・・・。

 

もう、なのか、やっと、なのか判らない。

でも、あの時は肌寒かったのが、

いつの間にか暑くなったな、と思う。

 

もう、桃は咲いてない。

大阪城の桃園は、来年も咲くだろうか。

 

 

 

福のことを少し、書こうと思う。

福の20年間。

 

ずっと思っていたけど、今改めて思うのは

本当に、奇跡みたいな子だった。

 

福は驚くほど育てやすい、飼いやすい子だった。

 

生後1日、猫未満の生き物を、

全く未経験の病人が育てるなんて無茶だと思ったけど

 

当初予想していた「福の世話にかかりきり」にも

「音をあげて手放す」にも、ならなかった。

 

福は、ミルクの飲みっぷりがすごく良くて

1日4回で十分。朝・昼・晩・寝る前。

そして、離乳食をすっ飛ばして、仔猫カリカリ。

 

バランス感覚が良く、慎重で

どっかから落ちるなんてことは1回もなく

走っていて、どこかにぶつかるということもない。

仔猫の時から、ヒトリでお留守番が出来る子だった。

 

生後半年くらいかな、弟分の豊太郎が来て

福に襲い掛かって毛をむしって遊ぶような子だったのに、

福はよく面倒を見て、いつも毛繕いしてやっていた。

ホタは毛繕いが壊滅的に下手な子だったけど

ホタの毛並みは福に整えられて、いつもふかふかだった。

 

生涯、大きな病気はせず、胃腸は丈夫で、好き嫌い無し。

福がお腹を壊したのは、ホタに胃腸炎を移された1回だけだ。

 

 

そして、驚くべきことに

 

20年間、私は、ただの一度も福を叱ったことがない。

 

私が福を溺愛してて叱らなかった、と言うわけじゃなく

本当に叱ることをしないのだ。

 

テーブルの上には乗らないし

トイレも失敗しない。

誤食したり電気コードとかをかじったりは一度もない。

ドアだって、自分で開けないどころか、

少し開いてても通れる幅がないと、

『開いてないから、通っちゃいけないのね』

て思うらしく、開けてもらえるのをジッと待ってる。

お腹が空いてもお皿の前で黙って待ってるし

私が寝てたら起きるまで一緒に寝て待ってる。

 

・・・叱ること、ある?

 

店にもたくさん猫いるけど、イタズラしなくても

偏食とか、お腹弱いとか、皆何かしらあるもんだ。
歴代の子を含めて、こんなに手がかからなかった子はいない。

 

こんな福だから、私でも育てられたんだと思う。

 

健康で、賢くて、優しくて、

控えめで、機敏で、トドメに可愛い。

 

本当に、奇跡みたいな子だった。

その、奇跡みたいな子が、来てくれた、

 

来てくれてたんだな、て、

 

福たん。