数週間前に、チェロの弓の毛を張り替えてもらい、弾き心地もとてもよくなったし、音も良くなったと、喜んで練習に励んでいた。

 

それが、先日、練習をしようと、弓の毛を張っていると、メリメリというか、メシメシというような、ちょっと湿っている木の枝を折り曲げている時に聞こえるような音がしていた。棹が変な風に曲がって、折れているのかと驚いて手を止めて、棹を点検したけれど、ひびが入ったり、折れたりしているようではなかった。

 

そこで、またスクリューをちょっとづつ回してみると、さっきほどではないけれど、同じような音が、ちょっと小さめに聞こえた。何だろうと、また注意深く弓を点検すると、毛が張っていないといけないくらいスクリューを回したにも関わらず、毛がたるんでいて、スクリューを回しても、毛が張らない。

 

結局、スクリューを緩めて、フロッグを棹から外して、点検してみたけれど、スクリューも、フロッグも棹にも異常はない。しかし、スクリューを外した状態で、フロッグの先を棹の穴に入れて動かしてみると、一番毛が張っている位置にフロッグがあっても、毛は緩んだままで、何故か弓の毛が急激に伸びてしまった様だった。それにしても、毛が急に一センチ近く伸びるなんてことはないだろう。

 

私に唯一考えられたのは、棹の先やフロッグに毛の取り付けられている場所から、毛が抜けて来てしまったのではという事だけ。一応、毛が棹の先やフロッグに取り付けられているところを点検してみても、特に異常はない。でも、フロッグに近い場所の毛はなんだか糊で固まってるような感じがする。フロッグの内部に糊で留められていた毛が、剥がれてフロッグの中から出てきてしまったと考えると音との辻褄も合う(毛がフロッグの内部で糊で留められているかは定かではないけれど)

 

それなら、また毛の長さをそろえてもらって、しっかりと留め直してもらえばよいことだと、毛の張替えをしてもらった工房に連絡を取ると、直ぐに直してくれるという。早速、弓を工房に持ち込むと、ものの一日で直してくれた。多分、毛替えをしっかりしていなかったという事で、追加のお代はないだろうと予想していた通り、追加で料金を請求されることもなくて、よかった。

現在、バイオリンの対面レッスンで取り組んでいる、大きな二つの課題が、弓を真っすぐにすることと、ビブラートで、どちらも手頸を柔らかく使うことが課題になっている。

 

私の弓が曲がる一番の理由が、手首が固まっていることで、弓のアップダウンに合わせて、手首を柔らかく、しなやかに曲げ伸ばしすると、弓を真っすぐに保つことが出来る。そして、私は、委縮して、弓をちょろちょろとしか使わないき気味なので、レッスン中には、先生は腕を振り振り「もっとリラックス」「もっと大胆に」と言っている。

 

そして、ビブラートの方は、私は、どうしても、一番動かしやすい腕を振ってしまい、手首をがっちりと固めてしまう癖がある。そうすると、腕や手の色々なところが力んできて、結局ビブラートが鳴らなくなる。先生は、ビブラートをする時のコツは、腕や手の力を抜いて、ドアをノックする時の様に動かすことだという。そして、その動きを使ってビブラートをすると、結構手首をぶらぶらさせることになる。

 

先日のレッスンでは、取り組んでいた曲は、白鳥の湖のテーマで、始めは「長い音(二分音符とか付点四分音符とか)にはビブラートを掛けましょう」と言われていたのだけど、それだと、どうしても、長い音になった時に「ビブラートを掛けようと」かえって力んでしまって、ビブラートが掛からない。そこで、先生は「ビブラートを掛ける音と掛けない音などは考えずに、ずっとビブラートを掛けているという意識で、手首はずっと柔らかく揺らしている感じで」とアドバイスをされた。

 

さて、そんな感覚で、左手は手首周りの力を抜いて、ずっと止めることなく、手を振りながらビブラートを掛け、右手は右手で、手首が固まらないように、こちらも手首周りの力を抜いて、弓を動かす。お陰で、弓もそれなりに真っすぐにひけ、ビブラートもしっかりと掛けて曲を弾くことが出来た。弓が真っすぐで、ちゃんと弦が震えていて、ビブラートも綺麗に掛かっていたとのことだった。

 

そうやって終わったレッスンの後は、なんだか、手首をぶらぶらさせる体操をした後のような、随分力の抜けきった状態で、やっぱり、私は力んだまま弾いているんだなぁと感じていた。

現在、チェロのレッスンで取り組んでいるのは、音階、ポッパーのエチュード一曲と、シュローダーのエチュード一曲。少々前まで、二つのエチュード集と鈴木教本の三冊の教材から2曲に取り組んでいたのだけど、鈴木教本では、私が「面白くない」と思う曲ばかりなので、最近はポッパーとシュローダーの二つのエチュード集になっている。先生には「エチュード二曲でつまらなくない?」と聞かれたけれど、ポッパーは、エチュード集とあるけれど、小曲集みたいな感じなので、エチュードにのみ取り組んでいるという感覚はない。
 
最近取り組み始めたのが、シュローダーの29番で、これは、付点八分音符と十六分音符の組み合わせが続き、アップとダウンボウを交互にするボウイングの練習曲になっている。この練習曲に取り組む前に、先生から「十六分音符は短く」と指導を受けていた。
 

 
この曲が宿題になったのが、前々回のレッスンで、前回のレッスンで、初めて見てもらうことになった。そして、レッスンで一度弾くと「16分音符をもっと短く」と言われたので、私は感覚的に短くすると、それでよいという。この曲はボウイングの練習の曲なので、音の流れは簡単めに作られていて、前回レッスンでの宿題は、テンポアップになったのだけど、どうしても「短く弾く」という感覚が腑に落ちない。
 
そんなやり取りを終えて、次に家での練習をした時に、ハタと気が付いたのは、私のリズムが付点八分音符と十六分音符の組み合わせではなく、三連符の二つ対一つの組み合わせになっていること。私は「スキップ」のリズムの楽譜があると、どうしても三連符の方で弾いてしまう。付点の方のリズムをするには、随分と気を配らないといけない。三連符の一つの音符と十六分音符だと、三連符の方が十六分音符より微妙に長いので、もっと短くという指示があったのだと思うけれど、それならそれで、十六分音符でなくて、三連符になっている、といってほしかった。
 
どんな楽器の先生でも「八分音符は短く、十六分音符はもっと短く」と説明する人が多い。でも、四分音符=40で弾いた時の八分音符は、二分音符=50で弾いた時の四分音符より長くなる。だから、八分音符は短い音という説明は正確ではなく、正確なリズムは取れない。私は常々「八分音符は短い音ではない、4分音符の半分。十六分音符はもっと短いのではなく八分音符の半分」と言っていて、生徒にも「短い、もっと短い」という説明は間違っているからと言っている。
 
今回のエチュードでも、十六分音符を「短く」と言われ「隣にある付点八分音符の三分の一」と言われなかったことで、腑に落ちなかったようだ。多分、先生はそこまで楽譜のリズムを厳密によんだり、教えたりしている訳ではなく、感覚的な「短い」「長い」で理解、教えてしまっているのだろうと、少々残念に感じた。

 

今年四月に発表会が終わり、直ぐに来年に向けて、選曲、練習をしようと考えてはいたのだけど、発表会が終わって気が抜けたのか、選曲をする気すら起きずに数週間が経ち、ようやく、シベリウスの樅木にしようと決めたのは良いのだけど、その後もやる気のなさは続き、数週間経っても、ほぼ手を付けていない状態が続いた。最初からこんなにやる気がなければ、一年の長丁場の練習期間には耐えられないだろうと、他の曲を選曲することにした。

 

樅木を選曲した時と同様、ネットで「ピアノ 発表会で映える曲 中級」と検索する。これは、先日行った検索と内容的には同じなので、提案される曲は、前回とほぼ同じものになってしまう。そうだよなぁと思いながらも、前回見ていなさそうな記事などを探していると、ショパンのワルツ19番遺作、イ短調に遭遇(?)した。綺麗な曲だし、そんなに難易度も高くないだろうと、楽譜をIMSLP で見つけて、早速弾いてみると、なんだか少々簡単すぎるような気がした。

 

 

そこで、検索でヒットしたもう一つのショパンのワルツ(遺作ホ長調)の楽譜も印刷、ちょっと弾いてみると、難しいという程ではないけれど、簡単すぎてつまらないという程でもないという、私が探していた微妙さにぴったり。IMSLPでは原典版があったので、それを印刷したのだけど、この原典版では、4ページになり、その位の長さもちょうどよい。全4ページと言っても、繰り返しや、主題の違う調での繰り返しなどがあるので、暗譜もそんなに大変そうではない。使われている和音なども、調性と一致している物が殆どで、暗譜をすることを考えると、都合がよい。

 

という事で、来年の発表会の曲は、この曲に決定した。

 

 

前の先生も含めると、レッスンを始めて2年にはなるチェロでは、長調、短調、一通りのスケールを終えた。現在の先生とレッスンを始めてからは、一つの調の2オクターブのスケールとアルペジオを、毎回やっていたのだけど、一通り終わったことから、三オクターブのスケールにステップアップすることになった。
 
さて、三オクターブを始めるスケールは、もちろんハ長調。チェロの一番下の弦はドなので、そこから始めて、三オクターブ行くとなると、ヘ音記号の五線譜では罫線が沢山という結果になるので、一番上のドから数音下の辺りからハ音記号の登場となった。
 
ピアノを長年やってきた私は、ト音記号とヘ音記号は問題なく読めるけれど、ハ音記号は、基本中の基本の「Bのような記号の真ん中にある線が、ピアノでいう真ん中のド」という理解はあるけれど、すらすらと読むことは出来ないので、なるべく避けてきた。その上、ハ音記号のハの位置は時によって、違う五線になるという事も知っていたから、こんなに混乱しそうな記号は読みたくないと思っていた。しかし、チェロを弾く上でハ音記号は避けて通れないようだ。
 
さて、レッスンでは、新しい調に移った時は、運指やポジションを確認する為に、予習をしている、そして、今回の三オクターブのハ音記号の楽譜を見て、私は「えぇ~、Alto Clef(ハ音記号)やるんですか~」と、思わず言ってしまった。すると、先生は「Alto Clefではなくて、Tenor Clefだよ」と言う。
 
私は、あの「B」のような記号自体の事をAlto Clefと呼ぶと考えていたのだけど「B」の位置によって、Alto Clef、Tenor Clefと呼び方が変わるらしい。
 
先日、興味のあった音楽理論の本を日本から持ってきてもらったのだけど、その本にも「B」の位置で、テナー、アルト、ソプラノ記号と呼び名が変わるという意味の事も書かれていた。
 

 
私は、ハ音記号が、その時々で違う位置にあり、よく皆、混乱せずに楽譜を呼んでいるものだと思ったけれど、弾く楽器(パート)では、同位置の楽譜しか、基本、使わないようだ。