「 ゴ ヤ 」 ~光と影~ | 満天の星Lovelyのブログ

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60周年をあれほどに輝かせながら61周年へと繋げていかれた舟木さん、本当にお見事でした!
2023年もこれからもずっと、素晴らしい夢時間を頂けますように・・・。

                            「 ゴ ヤ 」 ~光と影~
 
                      2011.10.22(土)~2012.1.29(日)
                          国立西洋美術館
 
 
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                                           ≪ 着衣のマハ ≫
    誘い込むような目をしてこちらを見つめる・・・      
    『マハ』 とは一体誰なのか?
      「着衣のマハ」 が日本にやってくる           イメージ 2   
         と知ったとき、 是非、是非お目に掛かりたい
       ものだと思った。                                                    
   
     確か2年ほど前、「裸のマハ」を見に行き、、これが有名なゴヤの「マハ」なのかと思って
     帰ってきた記憶があるのだが、それと対を成す形の作品で「着衣のマハ」があったとは。
     しかも、日本での公開は40年ぶりということ。
 
     しかし、「裸のマハ」を見たから「着衣のマハ」も見ておきたいとか、
     フランシスコ・デ・ゴヤ (1746~1828) という、このスペインの宮廷画家が近代絵画の
     創始者であり、光と影の巨匠とされる天才であるからその作品を見てきたい、と思ったのではない。
 
 
      この「着衣のマハ」から、一瞬のうちに舟木さんの 夢幻-MUGEN- を連想してしまったので
     ある。早く「マハ」に会いに行かなけりゃと気は焦りつつ、公開期日終了間際のウイークデイに、
     「着衣のマハ」を目当てに上野に行ってきた。
 
 
                   プラドの誇るゴヤの真髄を一堂に。
            雅宴から動乱へーーー画家ゴヤが見つめた人間の光と影
            社会と人間の諸相を光と影の交錯のもとに捉えるゴヤの、82歳生涯の最後まで
            衰えない創造力
 
 
      パンフレットに書かれている、この通りの展覧会!                               イメージ 3
      プラド美術館コレクションの油彩画や、国立西洋美術館の所蔵
      する版画など120点余が展示されていた。
 
      せっかくスペインからはるばるやってきたプラド美術館のコレク
      ションだ。
      紹介用のビデオももちろん見たし、あまり急いで廻るのは
      もったいない。                   
      そう思い、ゴヤの初期の明るい色彩の作品など、一応は
      一通り説明も読みながら巡っていくが、早く「マハ」に会えない        ゴヤ   ≪日傘≫
      ものかと、自然に足速になる。                          
    
 
      プラド美術館が世界に誇る名画「着衣のマハ」は、数百年後の東京の展覧会で特別待遇を
      受けながら、予想通り、あたりに 強い光を放っていた。 
      壁一面のダークな赤を背景にして、ゴヤが描いた画の中の背景はより深く暗く沈み、流れる
      ような白い衣服の光沢が鮮やかに浮かび上がって輝いていた。
      「マハ」の視線は、取り巻く人たちを真っ直ぐに見据えて。
 
 
          華やか、豊満、濃厚、、、この「着衣のマハ」の何と官能的なことだろう!
     
 
      マハは、当時流行のトルコ風衣装に身を包んで長椅子に横たわり、全身を晒す。
      両手を頭の後ろに組んで、見る者に誘い込むような視線を投げかけてくる。
      薔薇色の頬と唇。微笑。
      白い衣装は、女性の魅力を包もうとして包み切れない。
      「マハ」のしなやかで豊かな、流れるような曲線美を強調するばかりだ。
 
       そこで 夢幻-MUGEN-(WHITEⅢ収録 1998年)       上田成幸:作詞、作曲
      
                                                               イメージ 4
       ♪ うるむ乳房 そっとふくんで
           ~ ~ ~
         男と女 女と男
         そして 炎  夢幻
           ~ ~ ~
         切なげに ゆれるまつげ 光るうなじ
 
       ♪ 忍ぶ吐息 のどを走り
           ~ ~ ~
          男と女 女と男
          そして 嵐 夢幻
           ~ ~ ~
 
       ♪ 黒髪(かみ)のみどり 朱く燃えおち
          ~ ~ ~
         男は男 女は女
          そして はるか 夢幻
           ~ ~ ~                                  2001.11.23
          いたみひとつ 想いふたつ                         中野サンプラザ
          ルルル・・・
          いたみひとつ 想いふたつ
 
 
      爽やかに詰襟を着て、君たちと僕の青春を、仲間たちとともに歌っていた舟木さんはもういない。
      お互いの気持ちはどんなに強くても、別れなければならなかった若き日の恋も、もう想い出の
      中。時は巡り・・・いろんな経験をして・・・ミドルの魅力を身につけた舟木さんが満席のファイナル
      コンサートで遠い目をして歌う、夢幻-MUGEN-。
 
      舟木さんも私たちも大人になった。
      見つめる2000人の視線をいっせいに浴びながら、彼は自作のこんな濃密な世界を歌い、私たちは
      彼の届けるその世界に充分に浸っていく。 そして、こうも言ってあげられる。
 
 
               ”舟木さん、本当に素敵な恋をしてきたんですね!”
 
 
      「マハ」とは、マドリードの下町で生きる小粋な娘のことを言うらしいが、「裸のマハ」、「着衣のマハ」
      のモデルが誰であるか、ゴヤは厳格なカトリック国家からの圧力を受けながらも、ついに明かさな
      かったらしい。
      2作ともプラド美術館の地下室で100年もの間眠り続け、1901年にやっと公開された。
      その長い眠りの目覚めから100年余り、今二つのマハは「世界の名画」となっている。
 
       ゴヤがスペイン王家の宮廷画家となり、人生の絶頂期に描かれた二つのマハ。
       しかしその頃、彼はすでに聴覚を失い、次第に社会の陰の部分にも鋭い観察力が向けられていく。
       戒律厳しいカトリック国家で命が危ぶまれるほどの危険を冒して、神話ではない女性を描いたゴヤ。
       キャンバスの中のマハは相当にリアルで艶めかしい。
 
       「着衣のマハ」の纏った白い衣の流麗な曲線、豊潤な肢体の艶めかしさ、誘い込むような強い視線。
       この「世界の名画」と「夢幻-MUGEN-」を結びつけるなんて・・・
 
       しかし、この「世界の名画」に立ち込める濃密で、濃厚な空気が、舟木さんの 夢幻-MUGEN- の
      世界を私に連想させただけである。 
      もとよりこんな所感は美術評論家の方の目には一切触れぬよう、それこそ地下室の奥深く にでも隠
             しておかなければならないのだが。   
      
            国際フォーラム大盛況の後、いよいよ始まっていく2012コンサート。
       思いっきりみんなで想い出に浸る年に、、。  
       なかなか出てこられない歌たちにもたまには陽を当てて、、。
       今年、夢幻-MUGEN- は陽を当ててもらえるだろうか?