舟木さんゆかりの江戸巡り
~ 神田駿河台 ~
神田明神からJR御茶ノ水駅方面へ。
湯島聖堂を左手に見て聖橋を渡る。
湯島聖堂の階段、聖橋から見下ろす神田川
走り去る黄色の中央線各駅停車、
向こうのスクランブル交差点・・
さだまさしの「檸檬」の世界に強力に引き入れられ
そうになる。
辛うじて行かないで、踏みとどまる。
今日は舟木さんのお江戸の世界なんだから。
聖橋を渡り、しかしここまで来たら
やはりニコライ堂の教会敷地へ入ってみる。
特徴のある丸い屋根は、いつまでたっても
周りの建物とは異質だ。
<聖橋から御茶ノ水橋方向を見る>
異国の地で守ってきた宗教の聖堂は、こちらが先に建ったのだぞ、と主張する
かのように、冬空に葱坊主頭を伸ばしていた。
探したいのは
大久保彦左衛門屋敷跡の石碑
たしか大きな通りに面していたはず
と、杏雲堂病院の周りを一回りして
いると、あった、あった。
冬の陽射しを浴び、車の喧騒の中
でどっしりと構えて街を見ていた。
ここに彦左衛門の屋敷があったと
いうことは、太助が出入りしていたと
いうこと、 にわかに舟木さん扮する
一心太助の姿 が浮かんでくる。
<大久保彦左衛門屋敷跡の石碑>
太助は大久保彦左衛門の屋敷に奉公にあがっていたが、
皿を割った不手際を責められていた腰元お仲を助けた
ことから、そのお仲と結婚。
魚屋となった太助は江戸の諸方へ出入りし、
市井の情報を豊富に集める。
大久保彦左衛門はその話を元に将軍家光に意見をする
ことから天下のご意見番といわれたらしい。
もちろん講談などからのフィクションなのだが、
こんな痛快娯楽時代劇は肩が凝らなくて無条件に楽しい。
一心太助江戸っ子祭り
♪ ~恋は深川八幡宮 何も湯島は天神で
腹はちょっぴり数奇屋河岸 銭が内藤新宿で
恐れ入谷の鬼子母神 ぴいぴい どんどん神楽坂
酔うて九段の坂の下 あの娘ハラハラ駿河台~
太助はほんとによくお江戸を跳び回る。
深川~湯島天神~入谷鬼子母神~神楽坂
~九段下~駿河台
出入りしていた魚河岸は数奇屋橋のほうに
あったのか?
今の有楽町あたりからお屋敷のある駿河台
までなら、そう遠くはないかも知れない。
威勢のいい若い太助が、駆け抜けていたかも。
魚河岸の利権争いの悪巧みを見事に暴いて解
決する一心太助。
天下の一大事に一肌脱ぐ見事な男っぷりが
かっこいい。
<江戸中心部の寺と門>
神田川に掛かる聖橋を挟ん で、北は神田明神下に暮ら していた銭形平次。
南は駿河台の彦左衛門の
お屋敷に出入りしていた
一心太助。
時空を越えて
江戸のヒーローの物語は
私たちを楽しませてくれる。
今の駿河台は
ちょっと味気ないけれど、、。