ボンジュール。
今話題の美女と野獣を見てきました。
お恥ずかしながら、内容自体はキングダムハーツというゲームの知識しかなかったので、ほぼ初心者として観させていただきました。
楽しいですねミュージカルの中の世界って。毎日皆で歌の練習をしているのでしょうか。又は住人全員が天才的な音楽の才能をもっていたりして。裏を考えるのは野暮なことだとわかっていても、現実だとしたらどうすれば私もあの中に混ざれるかと考えてしまうくらい楽しそうでした。
皆本物の人間なはずなのに、時折CGかと錯覚してしまうほどのディズニー風味な表情だったなあ。凄い。
エマワトソン演じるベルがお父さんに教わったと言っておりましたが、外国圏の方々って民間人にもダンスの知識があるんですね。私がベルだったら、前提の美人はさておき、踊れないわ歌えないわ馬にも乗れないわで話は全く進まなかったことでしょう。
自分が物語の主人公になれないことを悟ったいいきっかけでもありました。
今でも、生きた人間から腸を取り出して、その繋がったままの腸で首を絞め、頭部を切断して生まれた血飛沫で白い壁を赤く染めるというホラー映画の方が好きではありますが、そんな私でも美女と野獣は心に沁みるものがありました。更に音楽も良かった。
人が切なく感じる旋律って科学的にあるんでしょうか。それぐらい音楽には強制的にじんわりさせられた気がします。
それが昨日の話。
今日は琴似神社のお祭りに行ってきました。
一年を通して、春と秋に一回ずつ。計二回ある琴似のお祭りです。
駅からすぐの飲み屋街の列にずらっと屋台が並んでおり、地元であろう家族連れが沢山歩いておりました。中島公園程の規模ではありませんが、そのおかげで大した混み合うこともなく、気持ちいい程度の賑やかさでした。
職場の先輩方と短時間ですが一通り見てきて、醍醐味のお好み焼きとチョコバナナを食べ、解散。
それまでは今日一日原因不明の憂鬱な気分で、BGMを嵐からスリップノットに変えて爆音で聴き、すれ違う人々全員の上にピンポイントで小粒の隕石を落としたい程、謎の反抗期を迎えておりましたが、先輩達に会ってしまえばなんのその。心の綺麗な優しい人達に会うとそんなの忘れてしまうんですね。
心の中で人類を滅ぼす。そういった醜い部分もあって人は成り立っていると思うのでそんな感情も嫌いではありませんが、大体が優しい人に惹かれるように、やっぱり穏やかな気持ちの方が好きです。
つまり、ガストンも野獣もモーリスも皆いい男だった。
射的屋さんにあった不出来なチャッキー人形が欲しかったなあ。
お菓子屋さん巡りを終えた後は、バスに揺られ愛国駅を目指します。
車が蔓延る今のご時世、バスの利用者はどこもご年配の方々ばかりですが、その中でも帯広は特に多いように見受けられました。調べてみたところ高齢な利用者へのサービスが充実しているんですね。外に出歩くきっかけにもなりますし、素晴らしい制度だと思います。
バス内では9割眠っていた私ですが、唯一覚えていた出来事をひとつ。
誤ってリップクリームの蓋を落とし、それは転がって乗車口の近くへ。案の定乗車してきたおばあちゃんが踏みつけてしまったのですが、意外にも割れることなく弾かれ、ピンボールのようにそこら中を駆け回りました。皆が目で追い、その後何事もなかったように車内は平穏を取り戻したのですが、リップクリームの蓋って意外と頑丈なんですね。人が踏んでも壊れない強度というのはプラスチックにしては中々です。メンタームのリップ、侮るなかれ。
さて愛国駅へ。JR帯広駅から約35分ほど。
無事という言葉からは程遠いくらい見当違いな農園を歩き回り、住人のおばあちゃん二人組に「さっきから何してるのあんた」と声をかけられ、親切に道案内をして下さったため到着することが出来ました。
ゴールデンウィーク明けの平日ということもあり人気はほとんどなく、一組のカップルと、水風船で遊ぶ親子がいるだけ。そして一人の私。ノンジャンルな組み合わせです。
駅舎が小さな記念館になっているのですが、一枚目の写真の正面入り口は封鎖されており、裏側から回って入ることになります。
幸福駅では名刺や切符を貼り付けることで有名ですが、愛国駅も同じように沢山の紙や切符が貼り付けられています。(切符は近くのお土産屋さんで購入することが出来そうですが、本当に小さなお店なので買うには相当の勇気が必要です。)
無粋だとは思いつつ少しだけ読んでみると、「また一緒にこようね」「大好き」などの愛に溢れたものから、「SMAPがまたライブしてくれますように」「嵐のライブ当選祈願」といったジャニーズ系まで様々な内容が書かれておりました。これもまた愛。叶って欲しいですね。
裏側はこんな感じ。蒸気機関車はとても綺麗に整備されておりました。
ハート型の噴水も写真に収めたかったのですが、前述の通り親子が微笑ましく水風船で遊んでいたのでやめました。水風船、昔はよく遊んだなあ。
こじんまりとした小さな駅ですので、10分もあれば見終わると思います。
幸福駅は、愛国駅からバスで20分くらい。
愛国駅は住宅の中にぽつんとありましたが、こちらはだたっ広い草原の中。駅から2、3分歩いたところに見つけられます。
バス時刻の関係から観光する時間は20分ほど。急ぎ足で幸福を捕まえに行きました。
観光客一番の目的であろう駅舎。公式ホームページの写真は少々古いのではないでしょうか。現在の幸福駅は、愛国駅の比ではない位大量の切符が壁一面貼られています。沢山の人の幸せや愛、願いで溢れている…とは思いますが、余りにもびっしりすぎて怖くなってしまいそそくさと通り抜ける事に。
(こちらもお土産屋さんで切符を購入することが出来そうです。)
抜けた先には可愛い幸福の鐘が。
これを鳴らせば私も幸せに…と軽はずみな気持ちで紐を揺らしたのですが、想像以上に大きな音が鳴り響いてしまい、誰もいないのにその場から逃げ出しました。
とても大きな音です。お一人様はご注意ください。
また、当時のディーゼル車も立ち入り自由で展示されておりました。
鉄道や機関車、電車には疎い私ですが、無人の錆びれた車内は少し魅力的でした。もしも私がアーティストだったらばPVでも撮りたかったくらいです。残念ながらごく普通の会社員であります。
ただこの無人の状態は恐らく平日だったからでしょう。それ故の魅力に気づけた点ではラッキーだったと思います。平日の幸福駅、オススメです。
20分という短い時間でしたが幸福駅を満喫した後、一旦ホテルへと戻ります。
19時に北の屋台へ出向く予定でしたので、それまでひと眠りいたしました。
目が覚めた時には22時半でした。
今回の旅は総合的に見てもとても良い旅だったのですが、唯一後悔しているのはここだけです。少しだけのはずが思いっ切り眠りこけてしまいました。こうならないようバスの中でもたっぷり睡眠を取った筈なのに、何故…。
悩みました。かなり悩みました。もうこのまま寝てしまって明日への体力を温存しておくか。少しだけでも北の屋台に行くか。
しかし折角ここまで来たのだから、と奮い立たせ、いざ北の屋台へ。
昼間はこのような看板でしたが、夜になると
また別の趣がある看板に変わります。
閉店時間も迫っていたため急いでお店探し。どこのお店からも楽しそうな声が。
ただ一人旅をするわりに緊張しいな性格故、笑い声がする度に選択肢から外していきます。
不審者の如くウロウロする私を見つめる『いきぬきん』の目線も辛くなってきたところで、意を決して屋台に入りました。
偶然その時間はお客さんがおらず、どうやら私だけの様子。喋りが多少覚束ない優しい顔のおじいちゃんが出迎えてくれました。
海鮮とおでんがおすすめだそうなので、ビールとおでんを注文。
ご夫婦で営んでいるそうですが、お二人とも気さくに話しかけてくれたため、緊張の糸はすぐ解けました。
旦那さんは一人旅を「凄いね、いいですね」と褒めてくれ、奥さんからは「観光にくるならバスではなく車で来るべきだった」とアドバイスも。どちらも私のことを考えてくれて嬉しかったのですが、「なんでマイナスなことを言うんだ」「次来る時のアドバイスだから前向きでしょうが」とあわや夫婦喧嘩になりかけておりました。とはいえなんだかんだ長年夫婦を続けられているんですから、これもまた仲良しの証拠なのでしょう。
最後の方では、帯広は合コンが盛んだから次はその目的でおいでという話題になっていました。自立心を求める旅ではなく、旦那さんを求める旅にしようかな…。
兎にも角にも行ってよかったです、北の屋台。
自立心を求めてin帯広③へ続く
本日は母の日でしたね。
私からは飾りがついた髪ゴムをプレゼント。
先程つけて貰ったんですが、素敵と言えば素敵。でもどこか変なような。
母も私もファッションの知識が乏しいので、お互い「ここが変」と明言出来ないまま、「服装が違えば似合うよね!」と、もやっとしたフォローで母の日は終了致しました。
個人の尊厳のため事の顛末を書くことは出来ませんが、去年の母の日はガリクソンも真っ青の車中泊があったり、不二家のケーキが弧を描いたりとパニックイベントになっていましたので、今年はそんなもやっと状態だとしても平和に終わって一安心しております。
今宵はカーネーション…と思いきやリビングには明後日の方向しか見ていない謎のチューリップが。
砂糖と漂白剤を混ぜて浸ければチューリップが元気に花開くとの噂を聞き、母が試しに買ってきたそうです。その結果やいかに。
片方だけでも十分に悪そうな砂糖と漂白剤。混ぜることによって奇跡は起きるのでしょうか。
今日は、母の日の会話から生まれた「呼び方」についての疑問を書こうと思います。
貴方は俺にとっての奥さんだけれど、お母さんではないから、母の日に何かするのはずっと不思議だったと父が言っていました。
更には父の母親、私にとってのおばあちゃんが、一人称を「ばあちゃん」にしていることも息子の父にとっては不思議だそう。確かに私にとってのおばあちゃんではあるけど、父にとってはお母さんですからね。息子に対して「ばあちゃんは~」という発言には疑問を抱くかもしれません。
今こうして話している父や母が、自分のことを「おじいちゃんは」「おばあちゃんは」と名乗るということです。想像してみれば成る程奇妙な気がします。
似たような状況を考えてみると、世のお母さんが子供に対して「お姉ちゃん、勉強しなさいよ」と言ったりするのも、その子は自分にとっての娘でありお姉ちゃんではないので、これまた不思議ではあります。
ただそのような不思議な呼び方は子供絡みのことが多い気もするので、まだ血縁者の関係性がよく分かっていない子供に、子供目線での各々の立場を理解させるため、そういう言い回しをしているのかもしれないと考えてみたりしました。
うーん、でもそうなると上記の「お姉ちゃん」の場合は辻褄が合わない。
私達は普段日本語に触れて慣れ親しんでいるので、この場合の「お姉ちゃん」は、
(※母・父・姉・妹の四人家族だとして)子供二人の中でのお姉ちゃんの立ち位置なので、「お姉ちゃん」と呼ばれていることがわかるのですが、この文化がわからないと、「あの子は貴方の娘なのに何故お姉ちゃんと呼ぶの?」と疑問を持つのでしょうか。
何気なく使われている、この「おばあちゃん」や「お姉ちゃん」の呼び方も、その時の状況や相手によって言葉の役割が変わってきます。これが『ニュアンス』というものだとするならば、普段から皆さんは器用に言葉のニュアンスを汲み取って会話をすることが出来ているのかもしれません。何だか人間って凄いですね
これを『ニュアンス』だけで終わらせることなく、道理のある説明を出来る力があれば、日本語教員の道へと一歩近づいたりするのでしょうか。特段志してはおりませんが。
右足がぴりぴり痛いなあ。
帯広キター!
バスで片道約4時間、一泊二日と時間の少ない旅ではありました。しかし一人旅の良い所は次から次へと自分のペースで工程を進められること。無事目的地は完遂致しましたよ。
長くなるとは思いますが、しばしお付き合い下さい。
初日の朝。嬉しい晴天。
前日の寝不足作戦が功を成しまして、長時間のバス旅は大半を睡眠で乗り切りました。
旅のお供のウォークマンでは、カラオケで歌おうと嵐の新曲を4時間リピートして聴いていたものの、ほとんど眠ってたために全く覚えられていません。
寝起きでぼんやりしていた状態でもお腹は空きます。
到着してまずはカレーの有名チェーン店、「インデアン」に入ることに。
全く予備知識を持たなかった為、店名やイラストからしてナンで食べるインドカレー専門店をイメージしていたのですが、意外や意外。日本らしい、とろっとしたカレーライスでした。
私はカツカレーを注文。葉脈のようにカツが小さく細断されていたので、女性でも大口を開けることなく上品に食べられることが出来ると思います。
カツは薄く安いものではありましたが、カレーがしっかり作られた味なので支障はありません。むしろそのカツのチープさと丁寧なカレーの相性が私はお気に入りでした。これで600円少々。十分です。お店というよりは家庭的な味の印象でしたが、最上級のお家カレーと言えるでしょう。
美味しさ故か、隣の自衛官さんの食べるスピードにつられてか、予想外に早く食べ終わってしまったので、予定時刻までお菓子屋さん巡りを致しました。
まずは「六花亭帯広本店」へ。
帯広限定商品だったサクサクパイを目当てにしていたのですが、札幌本店でも取り扱うようになったことを知り、それほど魅力は無くなってしまいました。
ただお店はやはり綺麗ですね。勝手にがっかりしていた気分を持ち直しました。六花亭ならではの自然を基調とする外装。店内は騒がしくない上品な色合い。その高級な空間の割にお菓子のお値段が手頃なので、なんだかお得かもとサクサクパイのみならず他の商品もついつい購入。
札幌にも沢山店舗はあるのですが、ついつい購入。
サクサクパイは、冷たいうちにすぐ食べるのが一番。
中のカスタードの味は薄く、外側のパイの味が大半を占めます。何層にも重なってるパイの食感はまさにサクサク。尚且つ軽い口当たりなので、調子のいい時ならば2、3本はいけそうです。
この時ばかりは最上級のお家カレーを平らげた直後だったので1本で終了。
次に「柳月帯広本店」へ。
巡る予定だった六花亭、柳月、クランベリーの3店舗はどれも徒歩圏内。
観光客には有り難い立地ですね。
本当は工場のあるスイートピア・ガーデンに行きたかったのですが、今回の交通手段に車の予定は入れていない為、こちらの本店に致しました。
六花亭さんに負けず劣らず、落ち着いた清潔感のある空間です。なんでしょう、壁も床も綺麗なんですよね。全部がキラキラしていて、販売さんまでもがお綺麗な方ばかりでした。こりゃあ顔採用だな、と柳月さんの面談に落ちたことを思い出しながら見ていると、販売さんと目が合って笑顔を向けてくれたので慌てて視線を逸らしました。この空間で一番汚い存在は私なのであります。
ここでは、十勝店舗限定のチョコレートと小豆のお菓子、今日で販売期間終了の柏餅を購入。
既にお菓子が盛り沢山です。
三軒目はスイートポテトの有名店「クランベリー」
※有名店と書いたものの、帯広出身の友達に教えて頂くまで失礼ながら存じておりませんでした。
店内は上記の二店舗に比べるとやや狭く、一人旅をするわりに緊張しいな私は、ウロウロする変な人と思われない内に早く出なければという焦燥感に駆られておりました。
ここはスピード勝負だと開口一番で「スイートポテト下さい」。
こんなに話しの早い客はいないでしょう。ただ販売さんはお会計をすることなく質問をしてきました。
「どれくらいですか?」と。
どれくらい?いくつじゃないの?
完全に一個単位だと思っていた私は虚を突かれ、狼狽しました。ただ、その泳いだ視線の中で、ある表記を見つけたのです。100gごとの値段が書かれた札を。
いきなりステーキでg売りの知識を身につけた私はハッとし、声高に言いました。
「200g下さい!」
しかしお姉さんは申し訳なさそうな表情で
「すみません一個単位からです…。」
血の通った家族でさえ意志疎通が難しいのだから、今日会ったばかりの客と店員がスムーズに行くわけがありません。誰も、何も悪くありません。
ただ、私の顔は大変に熱かったことだけ覚えております。
日本語って難しいですね。