修身教授録 (致知選書)/森信三 21109 | 年間365冊×今年20年目 合氣道場主 兼 投資会社・コンサル会社 オーナー社長 兼 グロービス経営大学院准教授による読書日記

修身教授録 (致知選書)/森信三 21109

 

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三年ぶり八回目。前回も1年に1度は読むべき本、

と当ブログに書いていたが、また三年あいてしまった。

 

 諸君はこれから二年たつと、少なくとも資格の上では、

 立派に一人前の先生として教壇に立つわけですが、

 それは、教科書の内容を、型通り子どもたちに

 授けるということだけですむわけではないのです。

 

 すなわち真の教育というものは、単に教科書を型通りに

 授けるだけにとどまらないで、

 すすんで相手の眠っている魂をゆり動かし、

 これを呼び醒ますところまで行かねばならぬのです。

 すなわち、それまではただぼんやりと過ごしてきた生徒が、

 はっきりと心の眼を見ひらいて、足どり確かに、

 自分の道を歩み出すという現象が

 起こって来なくてはならないのです。

 しかしながら、このように相手の魂を

 その根本から揺り動かして目を醒さすためには、

 どうし もまず教師その人に、

 それだけの信念の力がなければならぬでしょう。

 すなわち生徒たちがその眠りから覚めて、

 自ら起こって自分の道を歩む出すためには、

 まず教師自身が、全力を挙げて自分の道を

 歩まねばならぬでしょう。

 

人様から「先生」と呼ばれる教師の端くれとして、

このことは肝に銘じておかなければならぬ。

まず教師自身が全力を挙げて自分の道を歩むべし、と。

 

 

修身教授録/森信三 18328