令和ロマン・高比良くるまが吉本興行から契約を打ち切られた件について、ざっとネットの一般ユーザーの意見をながめたところだと「吉本批判」の声が大勢を占めているようにうかがえる。
ただ、どうなんだろう。
コンプラなどの関わる問題において、会社の意向に先駆けて勝手な発信をした者をあっさり切り捨てるというのは、宮迫博之やプラスマイナス岩橋で既に行われていたことであり、くるまについてもそれら先例と同様の処置をしたということで、吉本側には一定のスジが通っているようにも思う。
「松本人志は解雇しないのに、なんでくるまが」という声もあるが、松本が会社と意思を通じていることは確かだからなあ。
これまで謹慎を伴うような事件を起こした他の面々も、唯々諾々と会社の指示に従っていれば契約は続行。復帰も成している。最近の例外はジャングルポケットの斉藤ぐらいじゃないか? それだけ斉藤の件が闇深いのか、それとも事件発覚までに会社と斉藤の間でなにかしらの齟齬があったのか。そこはわからない。
今回の「活動再開&契約打ち切り」の動画をみたところ、くるまはオンラインカジノに関する問題について、自主的に謝罪動画をYouTubeにアップしたというし、活動自粛についてははっきりとしたことはわからないが、これも会社からの処断に先行して自主的に発表したのではないか。
このときの謝罪動画については、私は当初から否定的だった。
まあ上の記事を書いたときは、オンラインカジノと、オンラインカジノサービスを提供する違法店舗を混同する思い違いもあったのだが、それにしても、自分大事で先回りして謝罪動画を上げたくるまを、当初から芸人として好もしくないと感じていた。
吉本興業にしてみればさらにその思いは強いだろう。
会社として対策の準備を整える前に、保身のために勝手な発信をされたのではたまったものではない。
特にくるまの件などは、微罪も微罪。活動自粛などせずやり過ごすこともできたハズだが、それを勝手に自粛など言われてしまえば、きっとCMの違約金なども発生するのだろう。
くるまが自己都合の発信をしたことによる会社側の損害は甚大だったと想像できる。
「勝手な発信をするのなら、もう会社は面倒見切れません。自分一人でおやりなさいな」となるのは、非情なようだが当然のふるまいのように思う。
いくらM-1連覇の看板スターであっても、これを許せば次に同じようなことをやるヤツが出てくるかもしれず、会社組織を守るためには厳然たる処断が必要だったということではなかったか。
別に吉本を擁護しようとして言っているわけではなく、当たり前の組織論としての話。
くるまが独自にやりたいのなら、それはそれで芸人としての一つの在り方だけれども、それだと組織には馴染めないよなあっていう。
その意味で、くるまが会社を信頼しておらず、自分自身のほうを上位概念として捉えていたことが今回の契約打ち切りにつながった…いわば自業自得なのではないかと。
ただ、そうなったときにキングコング西野やオリエンタルラジオ中田のような開き直った態度は、いまのところ見せていないようで、そこはまだ救いなのかなあとも思っている。
芸人としておもしろいことをやっていれば、事務所に関係なくちゃんとファンはついてくる。
頑張っていれば将来的に吉本復帰なんてこともあるだろうし(それをくるまが望むのかどうかは知らんが)。
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