河童 木乃伊 | マンタムのブログ

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この世にタダ一つしかないカタチを作ろうとしているのですが出来てしまえば異形なものになってしまうようです。 人の顔と名前が覚えられないという奇病に冒されています。一度会ったくらいでは覚えられないので名札推奨なのでございます。

とある収集家の遺物より出て来たもので木箱に走り書きのようなメモとともに残されていた。

収集家はあらゆる奇妙な物を集めていて 他にも 鬼の手 ジャッカロープの幼体の液浸標本等があった。

これらの標本は他の収集物と一緒に古物の市場に出品されたのを競り落としたもので伊東のまぼろし博覧会の中に作られた村崎百郎館と併設されている未確認生物博覧会に展示されている。

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河童は卵生であり3年から4年に一度くらいのペースで川の上流で産み落とされるがその時点では鮭の稚魚等と酷似しており判別は難しい。

だが成長は早く1ヶ月程度で30センチ程度に迄成長し河童の特徴である甲羅もほぼその時期にはおおよそながらカタチになっていて手足も生えている。

その時期に陸上を移動して沼等に移動するが乾燥に弱くそこで死ぬものも多い。

基本的に臆病で警戒心が強く夜行性でもあるのでまず見つける事は出来ない。




知能的には人間の5歳児程度と考えられているが声帯の構造が単純なため人間のような複雑な音域をつかえず言葉も持たず集団行動をとる事は稀である。

一度に20から30の卵から孵化するが成体になれるものは僅かである。

殆どは1年以内に他の生物に補食されるか乾燥等によって死ぬが死ぬと甲羅は外れてしまうので狸や鳥の死骸と誤認されその死骸の発見例ですら非常に希少である。

今回の死骸は幼体の時に朽ち木に隠れて成長していたがその朽ち木がなにかの原因で川に流され成長時において体を挟むような格好になった為朽ち木から離れる事が出来ず死んだ孵化後一ヶ月程度の個体と推測される。

朽ち木に捕らえられるような格好になっていたため骨格が分解する前に乾涸び奇跡的に原型を多くとどめた貴重な標本である。