【1984年8月12日(日):●西武1-17ロッテ○】
奇跡の男だ、村田復活 818日ぶりマサカリ投法 終回登板 9球ばっさり
村田は、1982年5月17日の対近鉄戦の初回に右ヒジに変調を訴えて降板。
その後、2年以上戦列を離脱することになる。
1983年8月には、投手生命を賭けて米国でジョーブ医師の執刀を受け、復活のマウンドへ向けリハビリを続けた。
そして、この日ついに村田復活の瞬間を迎えた。
ロッテが17-1と大量リードした9回表、村田兆治がマウンドに帰ってきた。
実に約2年3カ月、818日ぶりの登板だった。
9回表の西武攻撃
駒崎=6球目フォークボール⇒二飛
伊東=2球目ストレート⇒中飛
行沢=初球ストレート⇒遊ゴロ
わずか9球で締めた。
試合後村田は以下のコメントを残している。
「こんなにうまくいくとは…。この日の9球が僕の再出発になる。自分との戦いに勝てたと思う」
「医者に感謝している。手術してよかった。光が見えてきた。まだ長いイニングは無理だが、30球以内なら小差の勝負どころで投げさせてもらうつもりだ」
新聞スクラップより(1984年8月13日付・報知新聞)
【試合ハイライト】
ロッテ対西武16回戦
西武・東尾、ロッテ・深沢の先発で始まった。
4回終了時点で2-1でロッテリード。
接戦の流れが一転、5回裏にロッテ打線が爆発。
5連続安打を含む打者十人を送る猛攻で一気に7点を奪い東尾は9失点でKO。
6回には落合がダメ押しの2ラン本塁打を放ち、8回は打者一巡の猛攻で5点を奪い終わってみればロッテは20安打17得点で西武を圧倒した。
この日の勝利でロッテは、11年ぶりの10連勝となった。
(札幌球場:観衆1万9千人)