鎌倉能舞台四十周年記念特別公演 「乱能(ランノウ) 」 その5 | 能楽師 辰巳満次郎様 ファンブログ

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こちらは、不休で普及に励む宝生流グレート能楽師の辰巳満次郎先生♥に「惚れてまったやないかぁ~!」なファン達が、辰巳満次郎先生♥と能楽の魅力をお伝えしたいな~、と休み休み、熱い思いをぶつけるブログです。

 舞囃子 「吉野天人」

      飯冨雅介 
 
 笛    新井麻衣子 ← この人、美人で若い♪
 小鼓  弘田裕一
 大鼓  桑田貴志
 太鼓  墨敬子   
 
 地謡  河村眞之介 吉谷潔 加藤洋輝 佃良太郎

 

 

 一調 「屋島」 

       久田舜一郎 ← 謡の途中で、小鼓の掛声を発した人♪ 
  小鼓  足立禮子 

 

 

 

 一調 「放下僧」 

       大江照夫
  太鼓  中森貫太 
大江照夫師はプログラムによると、金春流太鼓方。途中まで素晴らしい謡だったのですが、多分、ご自身が打っている太鼓の拍子と何かが微妙に気になって謡がストップしてしまったんですが、裏からヘルプが入り~の、中森師が大鼓打ちながら謡い~の、見所のあちこちから謡が始まり~の(←これは良くない!)となりました。でも中森師がニコニコしながら大江師を気遣いつつ控えめに謡を付けつつ大鼓を打つのがなんともほのぼのしていて、Happy♪な気持ちになりました♪
     

 半能 「融(トオル)十三段之舞」

 シテ  一噌庸二 
 ワキ  白坂信行
 
 笛    鈴木啓吾
 小鼓  河村晴道
 大鼓  味方健
 太鼓  小島英明
 
 後見  善竹十郎 一噌隆之  
 地謡  国川純 寺井宏明 柿原光博 鵜沢洋太郎 
      善竹富太郎 大倉栄太郎 鳥山直也 栗林祐輔 
ちょっと前にも書きましたが、観世流の上小書付きでもしかしたらアドリブだらけかもしれない為、何が本来の型なのかさっぱりわかりません。
このシテも、面はかけず、アタマはなんと黒頭(ボサボサのやつ)!
なので、どうも船弁慶の知盛に見えて仕方ありません。これってホントなの~? 
十三段之舞は威風堂々でしたよ~♪

 

 

 

 狂言「菌(クサビラ)」

 行者    殿田謙吉  
 太郎冠者 舘田善弘
 菌の精   大日方寛 則久英志 御厨誠吾 野口能弘 梅村昌功 森常太郎
この番組も今回のお目当てのひとつ♪♪♪
おウチの中に菌(クサビラ=キノコ)が生えてきちゃったんで、行者に祈祷を頼むんだけど、どんどん増えてきちゃって逃げ出すっていうパターンの狂言です。

行者に祈祷を頼みにゆく太郎冠者の舘田師は、何かがツボにはまってしまったらしく、必死に笑いをこらえてるのですが止められません。
殿田師は、(セリフ回し?も)ワキ僧のままの行者♪ イイですねぇ~♪

そこへ笠をかぶって乙(オト=狂言のオカメ)の面をかけて、両袖を胸に抱き、しゃがんだままで鼠足(地唄舞ではそういうの。細かくチョコチョコ歩くこと)をして、最初のキノコちゃんが出てきます。すると殿田行者は、
 「ゴォロンゴロォ~ン、この菌は梅村、ダイエットが必要だ、ゴォロンゴロォ~ン」
大真面目に数珠を揉みます。さらに笑いのツボにはまる舘田師。

さて、ひとつめのキノコちゃんを退治して気を良くする殿田行者ですが、切戸口から、残りのワキヅレ、じゃないキノコちゃん達がゾロゾロ出てきて、キィィとかキャァキャァといった奇声を発しながら殿田行者を囲みますと、
 「これは、■■、□□、▲▲!」
 「こんなことでは立派なワキ方になれんぞ! ゴォロンゴロォ~ン、ゴォロンゴロォ~ン」
とさらに数珠を揉みます。完全に笑いのツボから脱出できない舘田師。

最後はキノコちゃんたちを追って退場するのですが、なんせしゃがんだ状態の鼠足って不安定なので、ダンゴ状態で退場するキノコちゃんの中にはコケるのも…。
ワキ方らしい、マジメで可笑しい、ステキな狂言でした♪
     

 半能 「石橋(シャッキョウ)大獅子」

 シテ  山本東次郎 
 ワキ  山本則直
 ツレ   山本泰太郎 山本則孝 山本則重
 
 笛    山本則秀
 小鼓  味方團
 大鼓  柴田稔
 太鼓  山本則俊
 
 後見  野村小三郎 遠藤博義   大倉栄太郎 善竹富太郎 小寺真佐人 加藤洋輝
 地謡  安福建雄 久田舜一郎 安福光雄 松田弘之 
      吉谷潔 深田博治 月崎晴夫 田辺恭資 
トリを締めるのは、狂言の山本家による「石橋」♪ 一番楽しみにしてましたっ♪
ワタシ、どこかで「二人袴」を観てから山本則秀師のファンなんだけど、笛、かなりイイです。山本則俊師は前からファンなんだけど、この方の太鼓が以外や軽めの響き。でもさすがに獅子なので、囃子担当の4人は皆、プロ並み。(でも本職の後見は全員に付きます。)

さて、山本東次郎師(白頭)以下、3匹の獅子(赤頭)が登場し、見所も思わず手に汗握る迫力。
そして、山本東次郎師、かなりお年を召してらっしゃるのに、観世らしい飛び廻り&平臥を見事に決めて、狂言方の身体能力の高さを見せ付けてくれましたッ♪
これはもう、おふざけなんか微塵も入らない【ガチ】な一番! 見事なトリとなって、長い長い一日を締め括りました。

いや~、席も立たずに約6時間…。堪能ッ♪

 

 

 

ながながひっぱりましたが、これにて完。お付き合い、ありがとうございました。m(_ _)m