とりあえず、最後まで。 | 能楽師 辰巳満次郎様 ファンブログ

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こちらは、不休で普及に励む宝生流グレート能楽師の辰巳満次郎先生♥に「惚れてまったやないかぁ~!」なファン達が、辰巳満次郎先生♥と能楽の魅力をお伝えしたいな~、と休み休み、熱い思いをぶつけるブログです。

謡のお稽古は前回のおさらい+最後までいき、ひととおり「鵜飼」が終わりました。
後は通しのおさらいを残すのみ!

 

しかし、「鵜飼」は後ジテが閻魔大王なので思いっきり声を出すので、腹筋にも全身にも力が入り、そんな沢山お稽古している訳でもないのに、非常にくたびれます。
本当に終わるとため息でない「ふぅ~」が出てしまいます。先生は「強吟はくたびれるねぇ」とニコヤカにされておりますが…。で、一応一曲あがったので、

 

 

師 「終わったけど、次どうする?」
私 「あの~、次は黒塚、でもよろしでしょうか?」
師 「黒塚? いいよ。 じゃ、本、用意しといてね」

 

 

とあっさりOKをいただきました。「鵜飼」をしっかり通しのおさらいが終わったら、多分来月から「黒塚」をやります。
通しのおさらいをするのに、あらためて謡本の曲趣を読んでみると…、

 

 

中入り後、後段は僧の慈悲心に和するに、閻魔大王の公正なる捌きを以ってし、大王の出現によって大きく確りとしたところをうたひ、奈落に堕すやうな罪人をも法華経の功徳によって仏果を得さしむといふ風に仏力の有難き利益を説くのである。然もその謡ひ方は、どこまでも切能物らしく、どっしりと力強く、そのうちにも重々しくならず、サラリと謡ふのである。(原文は旧字体)

 

 

はぁ~、「どっしりと力強く、そのうちにも重々しくならず、サラリと」ってどうしたら良いの???
とにかく今はガンガンに謡ってるだけなのですが、おさらいは、一応(できないなりに)曲趣を念頭において謡ってみようとしましたが、いきなり挫折…。
謡ってこんなんばっかりです。
次の「黒塚」の曲趣はというと、

 

 

前シテは鬼女の化身ではあるが、けっして強く荒くなってはならず、どこまでも静かな女でなければならぬ。調子をおさめて穏やかにうたひ、つつましい中にどこか凄味がふくめられている程度である。後シテは前とちがって鬼女であり、その上、憤りをふくんでいるから、強く確りとうたひ、凄味を越して物恐ろしさを、覚えるほどの感じに謡ふべきてある。(原文は旧字体)

 

 

ショエ~!!!