
すっかり沈黙してたら、まり子さんにハッパをかけられまして・・・・
申し訳ありませ~ん

ではでは。5月度の五雲会のレポートいたします!
宝生能楽堂に訪れるのは、2月以来です。
演目は、「嵐山」、「道盛」、「雲雀山」、「石橋」
『石橋』は“なるほどがってんポッドキャスト”で辰巳満次郎先生が分かりやすい
ご解説をしてくださっています。
毎回、本当に勉強になりますね

シテはシテ方インタビューにご登場の澤田宏司師です。
澤田先生は、京都大学出身の異色(?)能楽師。
周囲の反対を押し切ってこの世界に飛び込んでこられたそうで…。
そして、アラウンド・フォーティーにして「石橋」に挑む!のです。
なんか素敵かも~。そして、ちょっぴり羨ましい。
世の中には、好きなこと、やりたい事が見つからない人、
自分が望んだ道に進んでいな人もたくさんいるでしょうから。
“お能が大好き”という情熱が伝わってくる魅力的なインタビューです。
さて。当日の模様を。
裃姿のお囃子方、地謡メンバーが舞台に揃うと厳かな緊張感が漂います。
まず、左右に紅白の牡丹の立木が据えられた一畳台がセッティングされます。
大きくて立派な牡丹の立木は、長身のおシテが飛び込んできても負けない華やかさ。
赤の牡丹はワインレッドの大輪で、能舞台にとても映えます。
知ってる限り、もっとも派手でカッコイイ牡丹かも。
ツレの謎めいた樵の少年が、ワキの僧侶に語ります。
ひとつひとつ丁寧に詞を謡い、緊張した雰囲気。
やはり特別な舞台であることを感じさせます。
そしていよいよ、シテの獅子の登場!
太鼓が激しく打ち鳴らす、激しいビートと笛のうねるような旋律は、
“中世のハードロックだ!”
と、まる子は思っております。
赤い獅子頭は、ビジュアル系のボーカルを彷彿とします。
躍動感ある動きは、マイクスタンドやギターを振り回し、頭を振って飛び跳ねるみたいな、
激しいパフォーマンスを連想します。
一畳台に飛び乗ったり、ジャンプしたり、欄干に片足をかけて首を激しく振るなんて、
まさしくヘビーメタルでしょ~~!?
連獅子の場合は、ヘビメタのレベルがさらにパワーアップ。
「お能って、こんなパワフルな曲もあるんだぁぁ~」
と、毎回興奮しちゃいます。
地謡も力強よく大合唱!迫力満点!痛快です。
澤田先生の獅子は、どこか知的な香りがしました。
幕が上がったら、勢いで舞台に出て、とにかく本能のまにまに暴れる!
といった野性味のある獅子ではなく、
論理的で理性の備わった賢い獅子です。
本当のところはわかりませんが、ここでこのぐらいの角度でまがり、
このぐらの飛距離で飛ぶとか、しっかり計算されつくされているような…。
緻密に計算されたアクション!?
インタビューでも「獅子は文殊菩薩の知恵の象徴」というお話がありました。
ご本人のイメージ通りだったのではないでしょうか。
若くて勢いのある獅子もいいけど、渋くてインテリな獅子

若い奴らに負けてたまるか!
俺の生き様を見ろ~!!
ワハハ!そこまで押し付けがまくないですが・・・熱い主張は伝わってきました。
無事終えたあとは、筋肉痛が押し寄せていたりして!?(笑)
アラフォー世代に、夢とロマンと勇気を与える素敵なお舞台でした。
このたびは、本当におめでとうございました。
・・・続く

