見えなくなる前に ロービジョン外来のすゝめ (長文です) | 工夫しながら前進

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緑内障に負けずに人生を謳歌するブログ☆

昨年夏に「アイサポート仙台」で教わった大学病院のロービジョン外来を受診しました。

1週間に3人しか受診出来ないそうで、9ヶ月待ちでした。

 

まずは視力検査。

矯正視力は左が1.5、右は2.0で3月の検査よりやや向上。

毎日飲んでいるスムージーや食事毎のたんぱく質摂取やウォークングの効果かな?

最近は「眼科医平松類」(YouTube)で勧められていたブロッコリーを積極的に摂っています。

近頃のブロッコリーは価格が高く小さいのが不満です。

 

「人により雨の日、梅雨時に見えやすかったり、冬は空気が乾燥して見えにくい場合もあります」とは視能訓練士の東海林さんの話。

 

気になっていた、ランドルト環(C)の縦の並び方は

「大学病院の場合全部違うので、例えば『右』の真下は『左』『上』『下』の3種類になります。

病院によっては真下に同じ向きのあるランドルト環もあります」

 

視力の変化について

「1月に後発白内障のレーザー治療を受けた後、視界がスッキリし遠くはよく見え、近くが見えにくくなったので、3月に左だけ視力を落としたレンズに交換しました。

右眼の手術が終わって視力が落ち着いたら運転用の眼鏡を作る予定なんです」

という話をし、東海林さんからHOYAの遠近両用レンズを薦められました。

 

 

 

左の青枠で囲った遠近両用レンズで見ると本の文字もすんなり読めて遠くもクッキリと見やすい。

見るコツは

・遠くを見る時はやや顎を引く

・近くを見る時はやや顎を上げる

 

だそうです。

 

顎を引きながら「卑屈に見えませんか?」

「大丈夫です(笑)」

 

「今の眼鏡を作る時『中近両用レンズ』を眼鏡店で勧められましたが上はボケて下が見えにくかったんです」

「中近両用は眼の使い方が1番難しいんです」

へー!(驚)

 

「柔軟に考えられる今のうちに遠近両用レンズの見方に慣れ、その後に中近両用レンズに代える方が楽に移行できます。

但し慣れが必要なため、眼鏡屋さんや医師からはあまり勧めません」

確かに眼鏡屋さんでは中近両用をアッサリとしか勧められなかった。

 

 

その後ロービジョン外来の部屋へ移動。

眼科医C先生、会話をパソコンに打ち込む書記の方、(株)トラストメディカルの方がいました。

 

どういう時に「見えにくい」と感じるかを話す。

・読書中

・夜道、雨の路面

・左側の物、人にぶつかりやすい

・下り階段

・足元の猫など

 

 

 

これは読書の時に使う倍率1.8倍の「バールーペ」。

 

 

眼の見える範囲は横より縦の方が狭いため、縦書きの本で読み飛ばしを防ぐために赤いラインが入っています。

見えにくい左眼だけでもこれなら本が読みやすい。

文具店やネットでも販売されているそうです。

使用感を聞きたいそうなので、次回の右眼手術の入院中に貸してくださるそうです。

(ラッキー♪)

 

 

拡大機能はなくても定規の透明部分で読む方法もあります。

 

 

濃い色の定規を添えても読みやすくなります。

 

 

こちらは小学校低学年の、眼が見えにくいお子さん向けの黒い分度器と三角定規。

透明のタイプより数字が見やすく、三角定規には凹凸があり触っても目盛りが分かります。

 

 

 

黒いノート。白いボールペンで書きます。

コントラスト的に目が楽なのはスマホのダークモードも同じ理由です。

 

他にも見えにくさをサポートする器具の話を伺い写真を撮りましたが、長くなるので割愛します。

一般的に知られていないサポート器具が多々あると知り

「今後見えにくくなっても何とかなる!」と勇気が湧きました。

 

 

「ロービジョン外来で顔を動かさずに物を見る方法を教えてくれる」と担当医が話していたので伺うと

 

僕の場合、左目の下部が見えにくいので

「目線を下に下げることで見える範囲が広がる」との事(?)

 

 

 

 

 

 

 

 

(昨夏以降の左眼の見え方)

 

「カレンダーの16に視点を合わせると22.23などが見えないので

顔を動かさず23や30に視点を合わせると上に視界が広がります。

慣れるには訓練が必要です」との事。

 

上の方は見えているので視点を下げることにより視界が広がる

という解釈だそうです。

眼の使い方に慣れが必要なので今から練習しています。

 

今、無意識に顔をやや右に向けて物を見ているのは

「視野の残っている左眼の外側で見ているため良い」とはC先生の話。

 

C先生からは「見方を工夫しているからいいね」と褒められました。

オーバーグラスも網膜の保護に良いらしい。

近年発行される眼の病の本には全て紫外線対策の重要性が書かれています。

 

障害者手帳の申請には「視力」の他「視野」での申請もあるが

僕程度見えていると申請は出来ない模様。

 

「アイサポートで白杖をお借りし、薄暗い場所で使ってみて安心感がありました」

「白杖は障害者手帳がなくても使える。視力1.0で視野が狭い人も白杖を使う。

ヘルプマークを障害のない人が使っている事例があるが違反ではない」

 

「以前、別の眼科で作られた処方箋を持参して眼鏡を作ったら見えにくかったのですが」

との問いに

「今後眼鏡を作る際は、大学病院で眼鏡の処方箋を作った方が視野の見えずらさ、網膜の状態を全て把握しているので任せてほしい」との心強いお言葉を頂きました。

 

 

最後に視能訓練士の東海林さんから

「ロービジョン外来の存在自体を知らない人が多い。

予約から受診まで時間はかかるが、見えなくなってからでは理解が難しいので

見えなくなる前に受診してほしい。

 

 

また、東北6県(おそらく全国)にはそれぞれ『スマートサイト』(公的機関)があり無料で気軽に相談できるのでぜひ活用してほしい。

仙台では『アイサポート仙台』『日本盲導犬協会』『宮城県視覚障害者情報センター』『宮城県立視覚支援学校』の4つが連携していて、一箇所に相談すればどこが最適かを教えてくれる。

 

 

青森県で『便利なグッズを知りたい』場合、青森県立盲学校(ロービジョン相談支援センター)と八戸盲学校で相談できます」

 

帰り際「ロービジョンの最先端は神戸と京都なんです」と教わりました。

僕の以前の担当医Y先生は「神戸でロービジョンの修行してきます」と仰っていたそうです。

 

大変長くなりましたが最後まで読んでいただきありがとうございます。

 

※写真とお名前の掲載は許可を得ています

 

 

追記

1.ブログを読んだ姉から「私のプリズムレンズを作った時、東海林さんが尽力してくださった」と連絡がありました。

東海林さん、ありがとうございます。

 

2.「横書きの文字は見易い」と知ったので

今後のブログは改行を減らします。

パソコンで1行開けで書いてもスマホで見るとレイアウトが変

という事が多いためでもあります。

 

3.診療代は保険適用で1180円でした。