早いもので、1週間の宮崎キャンプが完了した。

ほぼ毎日TMを組んでいたりと、相当に内容は濃かった模様。

J’sGOALにもキャンプレポが載った。


http://www.jsgoal.jp/news/jsgoal/00096359.html



このキャンプであった収穫は


・疲れてもサボらない、しっかり繋ぐというコンセプトの徹底。

・若手(高木兄弟、小林、富所)の台頭。

・平本の左SBをはじめ、試しながら締まったゲームが出来た。

・選手同士の仲が深まった(相当に仲が良いとのこと)。

・主力組出場のゲームで負けなし。



特にコンセプトの徹底に関しては重要視されていたようで、

毎試合ごとのレポにも口癖のように載っていた。


とにかく今年のチームは空中戦に分が悪い。

以前より足元で勝負するチームだったが、今年は完全にそこを

徹底しなければならないのは明白だっただけに、どう攻撃するのか

注目されていた部分だと思う。


昨季終盤の松田監督がサポから評価が高かったのはただ結果を

残したというだけではなく、素早い攻守の切り替えをベースにした

パスサッカーの徹底と、井上平という小兵1トップにも関わらず

しっかり得点シーンを作り出した手腕にあったと思う。


キャンプレポを見る限り、今年はもうこの4-5-1布陣は間違いない

と思って良さそうだ。そして1トップの位置のスタメンであろう平の怪我

によってチャンスを得た高木俊と富所がどちらも結果を出し、しっかり

戦力になったことは本当に大きい。

特に富所は今年結構なアタッカーがいることによって影が薄れると

思われていただけに、手薄な1トップで計算が立つことは大きな収穫。

まだ10代の選手。化ける可能性は大いにある。


そして注目すべきはやはり平本の左SB起用だろう。

レポ等の情報を見る限り、平本は左SB以外で起用されていない。

そしてそこを突かれて失点したということもなかったようだし、攻撃に

おいて良い部分が見えたとの情報が幾つか見られるので、この

起用はもう規定路線と見ていいだろう。

吉田が出場できる状態であるにも関わらず平本を先発として使って

いるあたり、今のところレギュラー組として考えて良さそうだ。

平本がモノになってくれれば、新たな面白さが出てきそうだ。

イメージとしては神戸時代のノリカルの左SBあたりか。

飯尾とのコンビで豪快な崩しを見てみたい。


あとは何気に晃誠と菊岡の攻撃的Wボランチが継続して試されていたことにも注目したい。

菅原、佐伯の怪我があったとはいえ、この二人で失点0だったのは

明るい材料だし、何より選択肢が増えることが大きい。

そして注目すべきは菊岡がこのポジションでもラストパス等で

結構得点に絡んでいる点。やはり良い選手だ。




今期のヴェルディは川勝監督曰く、0トップ。

セリエA好きの川勝監督らしい言い回しだが、これは本気だろう。

ローマのような0トップとなると、重要なのは両サイドの運動量&攻撃力。

それといかに2列目や3列目が前線に顔を出すかだ。


まぁ、ローマの0トップもトッティという核になるスーパーな選手が

いたことが成功の大きな鍵だったので、そういう選手が見当たらない

現ヴェルディでどこまで出来るかはわからないが、その時のローマは

トッティがいなくてもチームコンセプトにブレはなかった。

今期のヴェルディが目指すのは恐らくその、トッティがいなくても

しっかり闘えていたローマということだろう。


サイドから中にカットインしてきてシュートまで行く形を持っている俊幸、

後列から攻撃参加して得点力のある晃誠、

運動量と確実なテクニック、パスでしっかりゲームを組み立てる菊岡、

細かいドリブルで戦局を打開できる河野、


なんとなく当時のローマを彷彿とさせる選手は見当たるものだ。

これらの選手の個性が絡み合えば、しっかり攻撃は完結させられる。

それを繋ぐのが運動量というわけだ。


今年は早く始動する選手も多く、自主連がほぼ普通練になっていたと聞く。

練習内容も休みが少ないゲーム形式で、試合で使うためのスタミナを

養う内容が中心のようだし、戦術が云々というよりはまず走れる自信を

付けることに重点を置いているのかもしれない。


走り負けなければそこに余裕が生まれ、優位性も大きい。

いくら巧くても動けなければ意味がない。

スポーツの経験がある人ならば実感としてあると思う。



今期の動けるヴェルディ。

凄く期待感が出てきた。


あとは大きな怪我人がなく開幕を迎えて欲しい。

海江田さんのブログで昨日のFマリ戦の詳細。


一樹の左SBは結構良かったとのこと。

こりゃあ本気っぽいですな。


飯尾と一樹のコンビは、今までだと前線でのイメージしかなかったけど、なるほど左サイドを二人に担当させるというメリットまでは頭が回らなかった。


昨年の飯尾があの位置で見せたパフォーマンスを考えると、左に突破力のあるSBがどうしても欲しいという感は否めなかった。飯尾がベテランになったからこその安定重視からくる消極性がどうしても見えてしまっていたためだ。

でも、一樹がパートナーならば飯尾も変われる。

一樹も飯尾がパートナーならば思い切ったプレーがしやすいだろう。

全ては二人の誰よりも強い絆と信頼感がそうさせる。


いつかは二人の2トップでと思ってきたが、この左サイドの試み、面白そうだ。

公式に今日のTMFマリ戦の結果が載っていました。


2/6(土)練習試合 横浜F・マリノス戦試合結果(2/6)
2010 / 2 / 6

【試合形式】
45分×3

【メンバー】
・1本目
GK:柴崎[貴]
DF:福田、土屋、菅原、平本
MF:柴崎[晃]、菊岡、高木[善]、飯尾、河野
FW:高木[俊]

・2本目
GK:柴崎[貴]
DF:福田、土屋(高野)、菅原、平本
MF:柴崎[晃]、菊岡、高木[善]、飯尾(向)、河野(阿部)
FW:高木[俊]

・3本目
GK:鈴木
DF:和田、飯田、高野、吉田
MF:弦巻、アデバヨ、小林、向、富所
FW:阿部

【結果】
1本目 1-0
2本目 1-0
3本目 0-0
--------
合 計 2-0

【得点者】
1本目:高木[俊]PK
2本目:河野



マリノス側も現時点でのベスメンらしかったのと、お互いに2本目までほぼ同じメンバーでの試合ということもあって、この完封勝利は評価して良いのではないかと思います。


平本の左SB起用や菅原のCB起用など、試す部分は試して、尚且つ勝利したということも自信に繋がるでしょう。

幸先良いキャンプのスタートをきれたと思います。


ただ、河野が負傷したかもという情報もあるので、怪我だけは一番に気をつけて欲しいトコロ。

先週のGK・DF編に続き、今期の戦力まとめ。


<表図>

背番、名前      {ポジション適正 ◎>○>△>×}

       「詳細等」



<MF>


 5、佐伯       {ボランチ◎}

「ベテランらしく、早速コーチングで周りを動かし、チームを掌握し始めている。ボールの引き出し方も巧く、菅原との晃誠の相方争いでは一歩リードといった感じか。

実は今期ヴェルディにおいて重要な役割を担っているかもしれないとさえ思える。期待大。」


 6、菅原       {ボランチ◎、左SB△}

「守備専門のボランチといったらこの人。

現状佐伯に足元の巧さにおいて一歩リードを許してしまっているが、浮き足立ったチームを落ち着かせるのは、この人の投入が効果絶大なだけに、必ず何度もチャンスはあるはずだ。困ったときの菅原という図式は今年も健在だろう。」


 7、河野       {OMF◎、ウイング◎、FW◎}

「昨年は高木体制下において、キープする役割を自覚しすぎた為か、やや自分の持ち味を見失いかけた時期があったが、それも終盤の松田体制でFWにポジションチェンジされると改善。今期は川勝監督がどういうポジションで使うか見物だが、重要なのはどこのポジションでも河野らしさである、攻撃的なドリブルを魅せられるかだ。

スタメンは間違いないだろうし、今期は結果が求められる。」


 8、晃誠       {ボランチ◎、OMF○}

「ヴェルディの中盤を語る上で、もうこの人なくしては語れないレベルにまで成長した。昨年は終盤で落ち着いてしまった感はあったが、今期こそは10得点以上を狙って欲しいし、出来る選手だと思う。

もっともっと攻撃参加を期待したい。」


10、菊岡       {OMF◎、ボランチ○}

「期待大の新加入。身長こそ低いものの、常に前を向いてアグレッシブに仕掛けようとする姿勢は河野のいいお手本となるはずだ。そしてなにより期待したいのがゲームメイク。後は貴重なFK要員でもある。

とにかく今期の中盤は菊岡を中心に展開されていくのは確実だろう。」


15、向         {OMF◎、ボランチ○}

「中盤ならどこでもこなせる。基本的にはアタッカーだが、タイプ的には菊岡に似ている。パスが出せる選手なので使い勝手は良いはず。弦巻とどちらがSUBに入るかといったところか。昨年栃木を解雇されはしたが、能力は高いと思う。まだ伸び盛りだし、化ける可能性は十分。」


18、弦巻        {OMF◎、ボランチ◎}

「未完のパサー。パスの精度、視野の広さだけで言えばチーム随一。

しかしフィジカルの弱さと判断力、持久力等課題も多い。だが確実に良い選手であることは間違いない。純粋なパサーは今期は弦巻だけなので、なんとしてでも出場機会を得、成長してもらいたいところ。」


19、阿部        {OMF◎、FW◎、ウイング◎}

「登録はMFとなっているが、恐らく出番があるとしたらFWになるだろう。

チャンスメイカーという役割になるだろうか。背番号も10番台と、期待されているのがわかる。まずは高木俊との争いになるだろうか。」


20、富所        {OMF◎、ボランチ○}

「昨年はスタメンで数試合出ただけに力はある。だが新人にも関わらずやや落ち着いたプレーに終始。本来のテクニックを魅せられずに終わった。今期の課題はまず特徴を全面に出すことか。」


24、高木俊       {OMF◎、ウイング◎、FW◎}

「昨年終盤、ユースながらも出場機会を得、見せ場も作った期待のドリブラー。特に左サイドから中央にカットインしてきてのシュートは非常に特徴的。あれが分かっていても止められないレベルになればとんでもない選手に成長する可能性を秘めている。今期は準スタメン候補の一人だろう。まずは飯尾とのポジション争いになるだろうか。」


27、清水        {右SMF◎、OMF◎}

「今期はジュニアのコーチとの兼任らしい、異色の契約のようだ。

よって今期は勝負の年になるであろうことは本人が一番自覚しているだろう。だからこそ期待したい選手。仙台や鳥栖でレギュラーを張っていた時期もあるだけに、力や経験はある。それを武器にどこまで食い込めるか。」


30、海老澤       {OMF◎}

「練習を見学に行ったとき、目に付いた選手の一人。ボールタッチの柔らかさは非常に良さそうだし、パスも正確。今ヴェルディで欲しいのは攻撃を形作れる中盤の選手であり、特にパサーの軸が出てきて欲しいところだから、その候補の一人。一番謎の選手であるが故に、逆になにかしてくれそうな感じさえしてくる。」



<FW>


13、平          {FW◎、ウイング◎、OMF○}

「昨季終盤、念願の初ゴールを決めた途端に得点能力に目覚めた。今期は大黒がいなくなったことで、最も得点を決めてくれそうな選手として、とにかく結果が求められる。

正直、今期は平がコケたらほぼ終了。それくらいの期待をかけられるべき位置になった。まずはシーズン序盤で今期初ゴールを決められるか。ノってくれば間違いなくやってくれるだろう。」


16、飯尾         {FW◎、ウイング◎、OMF◎}

「登録はFWだが、恐らく今期は左OMFを主に担当するだろう。FWで出たとしても役割は同じ。今の飯尾は前線で運動量を活かしての守備とボールキープ。だが本来は尊敬する桜井のようなドリブラーだったはずだ。飯尾を溺愛する川勝監督が、その辺の意識を改革してくれることを願うところ。やれば得点を決められる選手なはずだ。」


25、平本         {FW◎、OMF○}

「今期こそは。そんなことを毎年言われながら遂に中堅からベテランの域にまで差し掛かってしまった。ここ2年ほど得点能力もより影を潜めてしまっている感はあるが、本来のポテンシャルはとんでもなく高い。平本の場合、問題なのは自分の活かし方なのだ。

今期こそは持ち味である重戦車ドリブルをどれだけ出せるか。

ゴール前のワンツー禁止くらいにさせてしまうのも一つの手かもしれない。

とにかく今期こそはやってもらわねばならない選手だ。」







とりあえず以上が現時点での僕なりの見解(ザラっとだけど)。

こういう選手達がどういうサッカーを魅せてくれるのか。

願いたいのは自分が思っていたより以上の能力を引き出してくる選手が出てくること。

昨年の祥平、高木俊のように若手でもスタメンを張れる選手が出てきてくれることを願う。

びっくりしました。

今まで色々あってもなんのかんので厳重注意止まりだっただけに、

また今回もそうなるだろうと思っていたのに。


今まで散々品格がと言われ続けてきたけど、僕はスポーツ選手は

キャラクターがあったほうが良いと思っているので好きな力士だった。



まぁ相撲界もこれから白鳳一強の時代に突入して、また厳しい時代に

なるのは目に見えているけど、それよりも不安なのが相撲協会のほう。


歴史をなによりも重んじる業界だから仕方がない部分もあるのかも

しれないけれど、理事選の顛末なんかを見ていると、やはりなあなあで

運営している部分は大きいのだろうなぁと思ってしまう。


上は上で固まり、基本的には波風を立てることを許されない。

何かがあると火消しにのみ躍起になり、周りが見えなくなる。

だから今回の造反者である、安治川親方が辞めると言い出す事態に

なってはじめて、印象が悪くなっていることに気付いてそれを撤回

させるようなことになるのだろう。



Jリーグや日本サッカー協会も、事は違えどなあなあっぽい部分や

上の個人的な裁量が幅を効かせている部分が見え隠れするときが

見受けられるだけに、対岸の火事とも思っていられない。


秋春制のことをはじめ、色々思うこともあるけど、なによりも思うのは、

とりあえず次の代表監督はちゃんと決めて欲しいな、と。


Jで実績があるからベンゲルとかオシムとかって短絡的な選出方法は

もう卒業しないと。まずは協会幹部が決めるのではなく、しっかりと

サッカーを観てチェックしている選出委員会みたいなものを作り、

しっかり吟味してどういうサッカーを目指すのか、ということから考えて

選出していかなければ。


まぁ、今のままの協会ならどうせ結果は目に見えているのだけれど。