奇跡としか言いようのない勝利だった。


今日は雨の影響でピッチが非常に滑りやすく、ボール扱いにミスの

出まくったヴェルディ。

パスやトラップでミスを連発しているにも関わらず、とにかく前線の

選手はワンツーパスにこだわり、ダメな日ヴェルディの典型の

ような展開となった。


逆に鳥栖はホームの利と雨を活かして、得意の肉弾戦に持ち込み、

ヴェルディは常に劣勢を強いられる展開だった。


今日勝利に値したのは紛れもなく鳥栖のほうであっただろう。


その上後半30分あたりで前節の殊勲者、福田健介が2枚目の

イエローで退場。一人少なくなった。

万事休すかと思われたが、その中で奇跡が起きた。


後半40分、ヴェルディはPA内で左サイドバックに入っていた

高橋祥平が倒され、PKをゲット。

これを晃誠が難なく決め、その後しっかりと1点を守りきった。



この勝利は何かの啓示ではないのか。

そんな気さえ起こる程、ありえない勝利だった。

土肥のスーパーセーブ連発の時点で何かの力が働いているかの

ように見えていたが、これだけ攻撃陣がダメダメな日にこんな形で

勝利できるとは。

もう1敗どころか1分もできない状況で、この勝利の意味するものは

とてつもなく大きい。


もっとも、この日福岡が難なく北九州に勝利している通り、全勝を

達成したとしても福岡を上回るのは相当に厳しい状況であることは

間違いない。

でも、とにかくまずは第一の天王山となるであろう千葉、福岡との

連戦までは何としてでも連勝を続け、真の昇格争いを演じるところ

まで持っていって欲しい。

そこで自力で跳ね返されるのならば本望とも思えるだろうが、

その前で力尽きるところは見たくない。


とにかく、一戦必勝の日々は続く。

やばい、涙出そうだTT


ゼビオってどこぞ?と思ったらヴィクトリアか!

北関東出身としてはなじみある企業で尚嬉しい。

しかもスポーツ関連企業ってのがスポンサー的に

スマートで尚尚嬉しい。



しっかし羽生さん、敏腕だなぁ。

経費削減も着々とやってたし、Jは凄い人材抱えてるねぇ。

もっとも、今回のことは羽生さんの能力もそうなのだろうが、

今まで縛られてきた「読売」という日本スポーツ界においての

負のイメージが払拭されたことがすんごく大きかったんじゃ

なかろうかと思ってしまう。


多サポや外野の人からはよく、

「もうヴェルディって読売から離れてるし、そんな頭ごなしなアンチ

なんていないでしょ?」

とか言われることがあったが、毎度そんなことはないと否定してきた。

それはずっと応援し続けている当事者だからこそ分かる皮膚感覚

のようなもの。


それが今回、Jが始動で動いたことで向き合ってくれる企業が

出てきた。そういうことだと思う。




ともあれ、これで来期以降の存続が決定した!

もうそれだけで嬉しい。

債務超過の返済が済めば昇格も可能になるかも、とのことだが、

これは勝ち点的にも相当薄いし、色々な面から見て期待しすぎない

ことが肝要だろう。


ともかく今後は一戦一戦大事に、最後まで3位以内を目指すという

モチベーションを保ちつつ、今後もヴェルディのサッカーが見れる

という喜びを選手もサポも味わっていこう。




最後に、今回のことが決まったのは、何より選手達が頑張って

現在の順位を保つことが出来たからに他ならないと思う。

それがなければ羽生社長もお手上げだったかもしれない。


現ヴェルディの魅力は、ユース出身を中心として、若手がしっかり

結果を出せ、しかもJ2の中でも難しいパスサッカーで結果を出して

いるということだろう。


これは一貫した川勝監督のチーム作りと、選手達が頑張ったから

こその功績であり、これがあったからこそゼビオがスポンサードを

決定してくれたのだろうと思う。



もっと言えば、現在5位で3位の福岡との勝ち点差が実質9で

あることが、昇格権を得られるかもしれないことに繋がる可能性もある。

(まだ確定ではないが、報道ではOKになりそうとのことなので)


これがもし、3位に入っていたら理事会で必ず難癖をつける人が

いただろう。だがこれだけ数字的に無理そうな感じだと、

「まぁやってみればいいんじゃね?どうせ無理だろうし。

それにこれでスポンサーがつきにくくなってもかわいそうだしな。」

という感じで穏便にしてくれたかもしれない。あくまで推察だが。



今の位置にいることが、優良スポンサーの獲得とチーム存続、

そしてもしかすると昇格すら手に入れることが出来るかもしれない

ウルトラCを生み出しているのかもしれない。



今後、選手達には心おきなく昇格を目指して欲しい。

上で昇格を意識しすぎないことが云々言っておきながら、

結局〆はこれだw

この選手達とJ1で戦いたいぞ!

ザッケローニ新監督が指揮をとる初めての試合が、ほぼベストと

言っていい面子のアルゼンチン。


さすがに分が悪いだろうとは思っていたが、なんの。

動き出しの早さ、そしてモチベーションで上回る日本が前半に

奪った岡崎の得点を守りきり、1-0で勝利!

誰が何と言おうが勝ちは勝ちだ。


アルゼンチン側は試合中3人も負傷、しかもどれもが接触でない

筋肉系トラブルでというのは、完全に日本をナメてアップすら

しっかり出来ていなかったという証拠だろう。


ゆったりやって勝とうくらいの感じで入ったら、日本の怒濤の

チェイシングに焦り、急な力が入ったことによるトラブル・・・。

といったところか。

なんにせよアルゼンチンは試合結果と共に大きな代償を払う

ことになった。日本をナメたせいで。


とりあえず、日本はナメてくる一流国相手に、一歩も引かず

戦いきることが出来るようになったということか。

南アW杯で、またひとつ日本は階段を上ることが出来た

ということが実証された。実に素晴らしい。



ザッケローニの見せたサッカーは、非常に明快だった。


・中盤をコンパクトにまとめる。

・攻守の切り替えを早く。

・パスはまずは縦を意識。

・トップは常に2人残し、いつでもカウンターが出来る状態に。


基本的には南アW杯でみせた岡田ジャパンの戦い方に似ていた

のだが、何より変わったのは前線に2人は残し、常に攻撃を

意識していたこと。

これによってズルズルと引くだけになりづらい状態を作り、

多くの時間でアルゼンチンをイライラさせた。

そしてカウンターから多くのチャンスも作った。


この1試合だけでは勿論、なにも断言できる要素などはないが、

今日の戦い方がベースになるならば、南アW杯をベースに

レベルアップを図るとすれば、ザッケローニを監督として迎えた

ことは理に叶っていると言えよう。


今後が楽しみになってきた。




ただひとつ気になる点があるとすれば、

この初陣での勝利によって、南アからファンになった多くの人が

勘違いするのではないか、ということ。

折角沈滞ムードだった日本代表の人気が一気に回復したという

のに、新聞などの報道によって一喜一憂が過ぎることになり

かねない。


ザックジャパンの4年(?)間で言えば、恐らく今日の勝利くらいの

大手柄を挙げることはそうそうないだろう。

今後のくだらない報道でこの人気が一気に沈静しないことを願う。

今日は草津に全てが味方した試合だった。


酷いピッチ状況を活かして、草津は前線から怒濤のプレス。

ドリブルはとにかく前へ。

足をとられたら、ボールが大きくなったらとりあえず転ぶ。

なまじっか身体を張っている(スピードに乗っている)から

西村は面白いようにファウルの判定を下す。


逆に草津のDF時は足裏を見せていてもノーカン。

別に完全に偏った糞ジャッジとは思わないが、それでも今日は

地の利を活かした草津に全てが上手く回る様になっていた

ような試合にみえた。

そこにジャッジも若干加味されていたのではないかな。


前半は何も出来ず。


後半は河野が入ったことにより、河野の中途半端さが逆に

草津のプレスの足を止めさせることが出来、ボールを保持する

時間が増えた。チャンスも作ったが、やはりピッチ状況が影響

したのか最後のところでのミスが響いた。


国立でやってたらこの試合勝っていただろう。

まぁ、たらればがナンセンスなのは承知。


後半2本あったロングのセットプレーは河野が誰にも譲らない

といった趣で、どっちか俊幸に譲ってやってほしかったなぁ、と。



結局草津のDFを最後まで崩しきれず、0-1の敗戦となった。

こんなに痛すぎる敗戦はない。

しかも次節ついにバウルが出停。


正直凹んでる。

まぁ選手のほうがもっともっと凹んでいるだろう。


こういう相手にこのタイミングで勝てないというのはやはりまだまだ

足りないモノがあるという証拠か。

草津はパスサッカー対決というのを必要以上に意識していた

ようだが、結局やられたのは相手2トップのカウンターだった。


それにしてもラフィーニャは凄かった。

バウル相手にあれほどスピードで振り切るFWはそうはいない。

来年は一人昇格してもおかしくない逸材かも。

大宮や新潟あたりにいたら怖いのではないか。

1点さえ決めたら・・・そう思い続けていたが、遂に善朗が得点を

獲ったと思ったらあれよあれよという間に4点も獲ってしまった。

これはさすがに予想すら出来ないことだった。

しかもそのうちの2点が近場の直接FK。

レアンドロがいなくなって以降、近距離の直接FKをたたき込む

選手がなかなか見あたらなかった為、ヴェルディとしては一気に

2つの武器を手に入れた様なものだと思う。


そして善朗が決めたことにより、発憤して兄の俊幸も負けじと

ゴールを重ねている。これも予想しづらい出来事だ。


高木兄弟の2トップで、アベックゴールで2連勝。

10代の2トップでこれだけの活躍は恐らくJ初だろう。

しかも兄弟。兄弟アベックゴールの通算回数で、一気に

単独首位に躍り出たようだ。

森崎兄弟も山瀬兄弟も、実はアベックゴールは少なかったみたい。

まぁ、そりゃそうだよなぁ。

ヴェルディだって、兄弟じゃないけど一樹と飯尾の仲良しコンビ

アベックゴールなんて何回あったんだっていう感じだし。


それだけこの兄弟アベックゴールというのは凄いことだ。

しかもゴールの内容もいい。


ミドルシュートあり、FKあり、流れからの得点あり、チェイシング

からの相手のミス誘発あり・・・と、多岐に渡っている。


俊幸の先日のぶれ玉ゴールは、スカパーのアフターゲームショウ

の9月J2月間最優秀ゴールに選ばれた。 ま、当然だが。



善朗も俊幸も、ここに来て一気に自信を付けてきた。

ゴールという結果は、アタッカーにとって何よりの良薬であるし、

それが若手であればあるほど、その効果は絶大なものとなる。


恐らく今後数試合は高木兄弟のスタメンは揺るがないだろう。

そしてその数試合で結果を出せれば、ヴェルディにとって

かけがえのないものを得ることが出来るはずだ。


今後の試合、高木兄弟が見逃せない。