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ヤン富田とチャイルドミュージックとシュルリン・ポン

とある一時期、子供の唄う音楽にハマって色々集めていたが、
なかなかこれだというのが無くって、それ以降、その熱は少し冷めた。
 
今夜は寝不足の疲労と、ならば早く寝ればよいものを、しかし懲りずに
グビグビ呑んでしまうと音を求めてしまいレコ-ド棚やCD棚をゴソゴソしてたら
昨年のクリスマス前に、10代の頃散々一緒に夜遊びしまくった親友の
子供達へのプレゼントを毎年買っては贈っているのですが、
それを探していたら吉祥寺のカワイイ物がたくさんあるお店で発見した
「il court,il court le furet」というフランスの子供達が唄うCDが出てきて
少し聴いていた。
 
試聴させてもらってホレて衝動買いしたのはいいが、今夜はタイミングが
どうも合わずまたゴソゴソしていたらいつぞの冬知人に頼まれお使いに行った
渋谷のタワレコで見つけて買ったヤントミの「フォーエバー・ヤン」のCDが出てきて、
本も衝動買いしたんだけどCDは未開封のまま眠っていて、
今夜ようやく日の目を浴び聴いている。
 
1曲目のDOOPEESのキャロラインちゃんの唄がすごくいい。
この子の声は100%好きってわけではないんだけど
この子の持っている、みなぎる、どこまでも突き抜けるパワーと、
10代の子の持つ多感で繊細な、かすかな憂いのある世界観が
どうにもこうにも心奪って離さない。
 
DOOPEESとはサウンドが違って、このCDではアコースティックで、
生ギターの上に日本語で唄っていて、それがずごくいい。
暫くヘヴィー・ローテーションになりそう。
 
シュルリン・シュルリン・ポン シュルリン・シュルリン・ポン
 
ヤントミさんを知ったのは80年代終わり、中村有志さんが好きで
FUNKYKING3部作がすごくすごく大好きだったんだけどそれがキッカケ。
この3枚の12インチは、僕の数ある音の宝物の中のひとつです。
 
その後は、92年頃でたスティール・ドラムの2枚組。アストロエイジ。
これも良かった。DOOPEESもいいし。
 
そう言えば先日、「ANDROID SISTERS」なるCDを、
帯びのコピーに惹かれて購入したが、消化されたDOOPEESの方が好き。
 
あ~、1曲目、いい。作詞は高木完なんですね。
キャロラインちゃんが作詞してくれいればもっと良かったな。
別に完さんに喧嘩売る気はないですが。
2曲目はソウルセットのビッケみたいだ。ソウルセットは好きだけど。
別に完さんに喧嘩売る気はないのですが。
ソウルセットと言えば昔下北ZOOでのLIVE、良かったな。
まぁ何をやっても結局ヤントミさんだからというのがあって、安心して聴けます。
 
「子供の唄」というイメージは、あまんきみこさんの「白いぼうし」のイメージ。
トレイシー・ソーンの「遠い渚」にツヤを加えた感じ。
はっぴいえんどの「朝」の世界に、ブライアン・イーノとハロルド・バッドの
鏡面界2とエイフェックス・ツインのファーストを加えたような。
イーノだと「アポロ」のような。
フォーレだと「レクイエム」のような。
フリッパーズの「アクアマリン」のような。
トッドの「I SAW THE LIGHT」のような。
「どろんこハリー」では、けしてない。ひとクセ欲しい。
 
ジャック・タチのかわいらしさとか。あれにセンチが入った感じ。
沼田元氣さんの世界の、キュートで切なくって甘美な感じ。
 
先日も少しそんな気分で、カポーティの「遠い声、遠い部屋」を
少し読み直したけど、なんか少し違った。
太宰の「パンドラ」でもない。サリンジャーではもっとない。
初期の、80年代末の銀色夏生さんの世界が好き。すごく好き。
 
かつてまだ綺麗だった小学校の脇を流れる小川にメダカが泳いでいたという
単なる憧憬ではなくって、どうにも屈折している僕には脚色が欲しいようで
その「脚色の魔法」をかけて心を満たしてくれるのが
「パッケラマド」であり、「シュルリンポン」なのである。
 
ライダーズの慶一がプロデュースした原田知世の「カコ」の最後の曲とか。
90年代バース・オブ・トゥルーというコンピに入っていたMARIGOLD LEAFとか。
橋本由香利さんという人は最近知って、MARIGOLD LEAFのCDあるのも
最近知って、あちこちウロついては探しているんだけど。
極めはGRIMの「メッセージ」ですが、これは宝物すぎて語れない。
 
 
まぁそんなわけで、
今夜もペンギンのBBCLIVEを観ながらうっとりと眠りたい。
 
 

Penguin Cafe

昨夜泥酔し記憶を無くし何故か携帯を握りしめたまま床に寝ていた。
中途半端な時間に目が覚めてしまって、仕方が無い、少し呑むかと
スーパードライをグビグビしていたらほんわかしてきた。

なんかクラシックな気分で、ショパンでも聴きたいなと思ったが、レコード探すのが
めんどうで、目の前のCDの山からジョアン・ジルベルトのメキシコ録音のCD出して
僕のポンコツPCで聴いている。

ポンコツクンなので音がすごく悪いんだけど、こういう時は逆にこれが味になって
のどかでチープでいい感じ。

パッケラマドな気分でもあったけど、それはボサノバでは無いなと思った。
こなきじじいじゃ、夢見るぞって気分でもあったけど、そうすると
有栖川公園行きたくなるのでやめた。

明日も、というか今日も早いので、
ペンギンカフェの89年頃のBBCLIVEを観ながら、うっとりと眠りたい。
サイモン・ジェフスも、最後まで子供のままのようで、大好きです。
演奏後の表情も、とても素敵です。
このLIVE、DVDで発売してくれないかなぁ。

FUNK HANCOCK

今夜も呑みながら音楽と戯れる夜。
 
戯れるなんてカッコ付けて書いたはいいが、
ただのノンべぇの音キチって事ですね。
別に酒が好きなわけではないが、
シラフで聴くよりいいんでないのさノンノンノン、
狼なんて怖くないって感じ。

 
今夜はハービー・ハンコックの75年東京公演の「FLOOD/洪水」を聴いています。
ヘッドハンターズのカメレオンが大好きで、先日YOUTUBEで当時のLIVEを観たら
これがもうすっごくカッコ良くってカッコ良くって。
ロックイットの初観LIVEもすごく良かったけど。

 
で、レコ屋をあちこちウロウロウロウロしていたらこのCDあって、
ちょっと高くて1週間悩んだ末にまだあったら買おうと思ったらまだあって、
「早く買えってんだよっ」ってCDが言っていたので
「じゃあ、買いますよう」と、購入。

 
カメレオン目当てだったんだけど、これがまた全部いい!すごくいい!!!カッコイー!!!!!
レアグルーヴ世代でCLUB大好きで、そういう方向から入っているので
真の正統派ジャズファンの怖い方々にはお叱りを受けますが、
「まぁいいじゃねぇか、好きなんだからよ」と。
この公演観れた諸先輩方々、羨ましい限りです。

 
音楽に関しては雑食なのである程度なんでも好きなのですが、
ジャズもブルースもゴスペルもソウルもスカもレゲエもソウルもソンもビギンも
カリプソもラテンもブーガルーもブラジルもアフロもハワイアンも、
どちらかと言えば黒人音楽が好きです。

 
ファンクで言えば、SLYのFRESHのような、奥底からグイグイブリブリくる音に弱い。
デオダード2とか。デオダードは白人ですが。
でもピエール・バルーだって、ブラジリアンフランス人とか言ってたし、じゃあ、いいかなと。

 
ファンクとファンキーの議論って昔ミュージックマガジンで読んだ記憶があるけど、
どうでもいいけど、まぁ、とにかくファンクが好き。ファンキーが好き。

 
ファンキーと言えば、
リトル・フィートだってファンキーだし、JBなんかは、もう「JB」と書いた時点でファンキーだし、
例えばサラマンが、「明日どこで打ち合わせよ?」「JB」と言えばそれでファンキーだし、
昼下がりの公園に集う若マダム達が「宅のお子さんがお受験で」ってのもファンキーだし
沖縄の島唄も大好きですが、島唄を語るとまた長くなりますのでやめますが、
島唄だってファンキーだし、夏の盆踊りだってファンキーだし、民謡すなわちファンキーだし、
SUM41のLIVE観て狂うのはパンキーだけどそれすらファンキーだし、
エルレガーデンからジミヘンに入っていくのもファンキーだし、
ライダーズの真夜中エッグやTVだってファンキーだし、
自転車で世界一周した愛すべきアホな知り合いいますが、もうすっかりファンキーだし、
つまり世の中ファンキーに満ち溢れているわけで、
これで天下泰平とあいなれば宜しいかと。

 
ハンコックの話に戻りますが、スピーク・ライク・ア・チャイルドとエンピリアン・アイルズと、
マンチャイルトと、ロックイットの入っているやつしか他には持っていませんが、
聴き込まないといけないのですね。
なんでも聴き込まないと。

 
音楽には「聴くタイミング」というものがあります。
全ては、大きな流れの中にあるのでしょう。
流れに従って生きた方がいいのでしょう。
狐狸庵先生も言ってたし。

 
己の直感を信じて感覚的に生きた方が良い人と、そうではない人がいますが
わたくしの場合はどう考えても前者であって、なのに色々と無理をし過ぎてきて
幾多の失敗、誤解、偏見にうごめく中をかいくぐって生きてきましたが、
そろそろ腹を据えて開き直って、地に足をしっかりと付けて、
ファンキーに生きていかねばなるまいと思う、悲しく桜散り出す春の夜。