私の好きな本Ⅶ 児童文学編 | MARIA MANIATICA

MARIA MANIATICA

ASI ES LA VIDA.


児童文学とカテゴライズしましたが、すでに書いた童話・民話・絵本との
区切りが難しいので、特に幼・小・中あたりまでに読んだ文字が多いものとします。
とにかく幼~中、この時代に読んだものはいずれも今になっても心に残っています。
本を読む習慣はやはり両親の影響が大きく、
そういう機会や良い本を与えてくれた両親に感謝です。

さて、こうしてあれこれ思い出しながら書いてみることで、
私の好きな本の特徴もだんだんはっきりしてきました。


まず一つ目は、食べ物。これは譲れないですね。
おいしそうな食べ物の描写はやはり重要なポイントです。
あくまでもワタクシには、ですが。

それから冒険もの。
特にアクシデントを子供たちの力だけで解決していくもの。
そしてそれは密室または孤島など、日常から切り離されていること
・・・そういうものが多いみたい。
お叱りを受けるかもしれませんが「アンネの日記」も外界から切り離された、
人目を忍んでの「屋根裏」での生活にかなり魅力を感じていたとも言えると思います。

そして最後に、主人公が誇り高く生きていること。
とはいえ、考えてみれば世界的名作の主人公はみな、こんなタイプですよね。

なお、例外はいくつかありますが、「魔法」が出てくるようなタイプの本には
それほど心ひかれることはなかったように思います。



「小公女」

もし無人島に3冊だけ持って行って良いと言われたら
この本はまず最初に入れると思います。
今まで読んだ本の中で一番好きなお話です。

父親の破産により特別室での生活から一転、使用人として屋根裏生活を余儀なくされるセーラ。
辛い日々の中、そんなセーラを知ったとなりのインド人がセーラには知らせずに
あれこれ手配してくれ、疲れ果てたセーラが屋根裏に戻るたびに部屋が暖かく、
過ごしやすく変えられていくさまにひたすら憧れていました。
一体だれが?と不思議に思いながらも、楽しみにするようになるセーラに
完全感情移入していたな~。
親切なパン屋さんがプレゼントしてくれた暖かいぶどうパンの描写や、そのパンを
自分はまだ空腹に耐えられると、物乞いの女の子に全てあげてしまうセーラの姿・・・
などなどセーラの毅然とした姿にもひたすら感動しながら読んでいました。


小公女 (世界の名著 10)/ポプラ社

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「ひとすじの道」

女性の地位改善のために尽力された丸岡秀子さんの自伝的小説。
読んだのは小5だったと思いますが、当時は中学生向けの夏の課題図書でした。
これも「小公女」と並んで好きな作品です。
明治女の底力というのは本当に目を見張るものがありますね。素晴らしいです。
それにしても私はやはりこういう高潔な精神を持った女性が本当に昔から好きだったのですね。


ひとすじの道 第1部 ある少女の日々 (君たちの未来のために 1)/偕成社

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「二年間の休暇(十五少年漂流記)」 
「宝島」

これらも子供だけで苦難を乗り越えていく、冒険ものの古典ですがワクワクしながら
何度も読みました。
「二年間の休暇」は特に、当時の私と同じくらいの年ごろの少年たちが小さいながらも
イギリス紳士らしくふるまおうと努めているところにいたく感心したものでした。


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少年少女世界の文学 4 2版 イギリス編 3―カラー名作/小学館

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「だれも知らない小さな国」

これも小学校3,4年生のころに好きで何度も読んだ本。
コロボックルと少年のお話。
秘密の小屋とか・・・あ~あ、もうたまらないですね!
自分にも見えないものかと心から思いましたね。


「不思議の国のアリス」

もともとはディズニーの紙芝居(赤いソノシート付だった)を持っていて、
それが初アリスでした。
のちに文学全集のイギリス編を買ってもらって完訳を読みました。
最近他の訳で読み直しましたが、どうしてもしっくりこなくてショックでしたが
お話もオリジナルの挿絵もとても好きです。


「飛ぶ教室」

これは子どもの頃に読む機会がなかったのですが後になって読んで、
いたく感動しました。
子どもの頃に読んでおくべきだったととても残念に思います。
健気な子供たちに泣かされます。
いかにもドイツっぽくて、そこもまた好き。



以上、絶対にはずせないのはこのあたりの7冊でしょうか。

壺井栄、ファーブル、デ・アミーチス、椋鳩十、宮沢賢治の長編や神話などを
主に愛読していました。
好みの作品に出会うと、その人の作品はすべて読んでみたくなる・・・
そういうところは今と全く変わりがないですねえ。