「クリスマス・カロル」   チャールズ・ディケンズ | MARIA MANIATICA

MARIA MANIATICA

ASI ES LA VIDA.


少女時代に読んで以来の再読ですが、実は内容を
ほとんど覚えていませんでした。
とはいえ、数ページ読み進めたら、なんとなくストーリーが
想像できてしまう・・・そんなシンプルな、古典的作品です。

ごうつくで冷たいスクルージの前に幽霊が現れ
彼を過去・現在・未来のクリスマスに連れて行く。
それを見るうちにスクルージの考えが変わってくる・・・というお話。

愛というものに全く無縁のスクルージですが、
幽霊を見て命乞いをしたりと、なんだ人間的な部分が
あるんじゃないかとちょっと笑ってしまった。

最初に書いたとおり、ほぼ想像の通りの結末を迎えました。
パターンとしては日本にもこんな感じのものはあります。
でも、ディケンズの文章と村岡花子さんの翻訳の力で
美しい描写の素敵なお話になっています。
特に最後の数行は、思わず涙。
やはり名作として残るものは、いつ読んでも訴えるものがありますね。

それにしても改めて感じるのは海外におけるクリスマスの意義です。
この日に対するクリスチャンの想いは私たち日本人には
なかなか想像し難い物だと思いますね。



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