ふく落語204席目 9.3桂雀々独演会「雀々の逸品」@国立演芸場 | ふくのブログ

ふくのブログ

ブログの説明を入力します。





開口一番 桂優々「道具や」
1.ゲスト 立川談笑「片棒・改」
2.雀々「景清」
仲入り
3.雀々「遺言」(小佐田定雄作)

雀々師匠の東京の会、ゲストが談笑師匠、ワクワクしまくった!爆笑&変態?必至!

雀々師匠の一番弟子の優々の開口一番。なかなか堂々としてるが、枝雀師匠、雀々師匠のあとの爆笑王の道はなかなかに険しいぞ。

そして、“ゲスト”の立川談笑師匠登場!生前の枝雀師匠のことはよく知らない落語ビギナーふく。家元談志の『人間の業の肯定』をバッサリ切り捨てて、二人はバチバチだったとか。談笑師匠が家元の鞄持ちのころ、呼ばれもしないのに、米朝、小さん、枝雀のいる楽屋に乗り込み、たまたまトイレに行くときに出くわした家元が枝雀師匠の肩をがっと組んで『やってる!?』と高圧的に出たヒヤヒヤした話は楽しかった!(以前それを家元が勝新さんにやられてたのをパクった!)

談笑師匠は、なんと「片棒・改」です!もう、序盤からかけ声の準備?しながら変態ワールド堪能。オカマちゃんのきん、そして問題?のぎん!(ゲストなので中略)

            『せーの!ミッキー~!』
『半蔵門のみんな、元気がないぞ!隣は他人だ!』


そして、物凄い変態な空気が流れるなか、雀々師匠登場!マクラの枝雀師匠モノマネで空気は雀々ワールド!

そして一席目「景清」。上方ネタ?はじめて聞く。目が見えない定次郎。それを気遣う甚兵衛さん。定次郎は『もう目が見えなくてもいい!』とあきらめ気味。『あきらめるな』と甚兵衛さん。定次郎も、柳谷の観音様にさんしち21日の願掛けには行ったが、21日目に、たまたま出くわした目の見えない女の人と観音様の前で、しっぽり→賽銭箱の金盗んで二人で飲んでしまっていた。それでも、定次郎にあきらめるな!と甚兵衛さん。清水の観音様に100日でも200日でも区切りをつけて願掛けしろと説得。清水の観音様は、源平の合戦のときに、平家の『悪七兵衛景清』が、源氏の世の中など見たくないと、両目をくりぬいて観音様に捧げたという因縁もある。
100日目、願掛けをする定次郎だが、定次郎の目は見えないまま。駆けつけた甚兵衛に、もういい!せっかく母親に目が見えたときにはっきりわかるように縞模様の着物をつくってもらい、赤飯まで用意してもらってるのに全然見えないじゃないか!という迫真のシーンは、雀々師匠凄みがあって、爆笑王とは違う一面が見れた。国立演芸場のこじんまりした空間がさらに緊迫感を持たせた。
最後は、ゲリラ豪雨そして雷が落ち、観音様のお堂で定次郎が現れた観音様に直談判して、景清の目玉を借りて、目が見えるようになるというおめでたい噺。なかなか聞き応えあって、好きな噺かも。

仲入り後は、爆笑王の雀々ワールド全開だった「遺言」。大阪にいる源兵衛さんが急死。息子の吉松は東京で、父の遺言を聞けずじまいになった。大阪に戻った吉松が親戚を訪ね回り、父の遺言は何だったのか、聞き出す。
最初は、口元に大きなホクロのある、玉造のおばさん。誰が結婚した、と関係ない話をまくし立てる!二件目は川口のおじさん。川口のおじさんは、怖くて一喝される。そして、住吉のおじさん。住吉のおじさんは、少しボケてる!
『吉松、久しぶりやなあ~、誰やっけ?』『きちぼうやないか!おさよー!ようかん、ぶあつく切ってくれ~、きちぼうはようかん大好きだから~、おさよー!』

とにかく、爆笑に次ぐ爆笑!最後は、遺言を忘れた住吉のおじさんの胸ぐらをつかむ吉松。すると、遺言を思い出した住吉のおじさん、
『おまえがすぐカッとなるからイライラするな』

「景清」は、ホントに逸品!っていう感じで聞き入ったし、「遺言」は、とにかく笑った!雀々ワールド最高だった!