今回は、馬鹿っぷりについて(笑)
もちろんパンチ君である。
彼は、当時25歳くらいだったかと思う。
俺は30歳近くの20代後半だったかな?
だから、10年チョイ前位の話です。
さて、歌舞伎町で挨拶して仕事をもらた我々です。
キリトリって言っても、追い込みをかけるようなのではなく、
もっとソフトなヤツです。
その時によって異なりましたが、
・ツケの集金
・ノミ屋の集金
・カラス金の集金
・闇金の優良顧客の集金
こんな感じです。
我々は夕方から夜間にかけて集金でした。
行けば払ってもらえる金なので、楽です。
それでも時々払わない人とかいますけどね。
もちろん、金に手を付けたら大変です。
集金したのはそのまま渡し、そこから小遣いをもらう感じです。
今思えば、金の無い我々に仕事をくれてたんだな~と思います。
そういう人でしたから。
今でも感謝しきりです。
この場では、仮にAさんとしときます。
で、パンチ君なのですが…
馬鹿です。
まず最初に、集金した金に手を付けます。
集金した金でパチスロに行ってたのです。
彼が言うには、パチスロで増やして、
浮いた金でシャ○を買おうとしてたそうです。
「お前アホだろ?」
と言うと
「いや、マジで俺、パチスロは負けないんだって!」
と、ますますアホです。
まあ、たかが2万程度の話なので、
とりあえず俺が穴埋めしてバレないようにしました。
彼の為ではなく、俺の為に。
だって、バレたら俺がシメられるもの。
とりあえず、この件はキツく注意したら大丈夫でした。
しかし、馬鹿はどこまで行っても馬鹿なのです。
ある日の夕方、私の携帯が鳴りました。
その日、何かの友達の集まりに招かれてて、屋形船の上。
つまり、東京湾の上にいた訳です。
「ヤベぇ…俺、下手打っちまった…」
パンチ君です。
良く良く話を聞いてみると、払えない客がいて脅したと。
しかも、胸ぐら掴んだか何かしたらしい。
そしたらダッシュで逃げられたと。
もうね、アホかと。
すぐにAさんに電話して謝罪に行け、
と言ったのですが、怖がってダメです。
いいから行くように、とだけ言い残して電話を切ります。
仕事をもらうにあたり、
脅すのと手を出すのだけは厳禁でした。
それは俺らの仕事じゃないもの。
また、薬物の使用なんかも厳禁です。
俺が電話をもらった時は、
東京湾の上なので行くに行けません。
とりあえず、Aさんに電話します。
一部始終を話して謝罪します。
Aさんは「一応」カタギでしたが、俺もやはり怖いです。
しかし、意外な事にあっさり許してくれました。
ここで問題はパンチ君です。
イキがってる割にヘタレなので、
ちゃんと謝罪するかどうか…
心配は当然のように的中しました。
謝罪どころか、電話の一本も無くバックレです。
Aさんは笑って許してくれましたが、
かえって何だか申し訳ない気持ちになってしまい、
その仕事を辞めさせてもらいました。
Aさんとは、その後も親しくさせて頂きましたが、
またヒモに舞い戻る俺です(笑)
しかし、パンチ君の暴挙はまだ続くのです。