笠戸島には防空砲台と深浦照聴所(のち探信所)が設置されていました。この2か所は以前訪れましたが発電所は未探索でしたので、この度行ってきました(・∀・)

 

【参考リンク】

◆徳山海軍警備隊の概略はこちら→→→

◆笠戸防空砲台についての説明はこちら→→→

◆深浦照聴所についての説明はこちら→→→

 

1947年3月に米軍が撮影した空中写真にて場所を示します。(国土地理院 空中写真閲覧サービス USA-M114-37)

発電所の施設は、高壺山(標高256m)山頂と麓にある深浦集落の間に位置しています。ココへは集落から兵舎跡まで伸びる登山道(深浦道)を歩いて行きますが、道沿いにはありませんので空中写真と地図を参考に当たりをつけて場所を探りました(^^;)

 

略図を掲載します。

 

登山道から右に逸れて進むと、まず油庫が現れます。

 

内部です。

 

便所かな。油庫の横にあります。

 

油庫の裏に回ると建物の跡があります。(建物基礎A)

 

建物跡沿いに排水溝と思しき凹みがありますが、その先には、、、

写真では分かり難いですが大きく窪んでいます。

貯水池だとすると、麓からココに水を引き上げて溜まった水を発電機の冷却用として使ったり、さらには防空砲台や照聴所にも送っていたのかもしれませんね。

 

続いて、洗い場とした遺構です。

建物基礎Bの中にあった感じですが用途は不明です。

 

排水桝の土管。

 

建物基礎Bです。写真ではコンクリ基礎があるのかどうか分かりませんよね(^^;)

 

建物基礎Bの床面を見ると溝が走っているのを確認しました。発電機の冷却水用の溝だと考えましたので、建物基礎Bが発電機を置いた建物だったのでしょう、、、たぶん。

 

奥に行くと水槽があります。

 

逆側からも。

 

石垣の上に地下壕のような穴が開いています。

 

水槽前にあった何かの遺構。

 

地下壕付近から発電所施設の平坦地を見下ろしています。

左上に水槽、右上に油庫がなんとなく見えますよね(^^;)

 

以上、笠戸島の発電所でした。

 

==========================

[参考資料]

「JACAR(アジア歴史資料センター)」

・呉海軍警備隊戦時日誌(Ref.C08030470300~C08030475700)

・徳山海軍警備隊戦時日誌(Ref.C08030476000~C08030476200)

・兵器目録 その1(Ref.C08011474600)

「徳山要港防備図でたどる周南の戦争遺跡」(工藤洋三)

「国土地理院地図・空中写真閲覧サービス」