こんにちは。
mizukiです



中学1年生 支援級在籍
軽度知的障害(IQ55〜60)
ケーくんと、
姉のネー子、パパとの
静かな日常を書いています
続きです。
「……だって、ボクだけできないんだ」
あまり、自分の「気持ち」を
言語化しない、できないケーくんから、
言葉が出ました。

「国語?数学?」

「それは大丈夫。コベツだし」

「そうだよね、いつもよく出来てるよ」
(小2程度をやっています)

「理科とか…社会とか…」
支援級のみんなで受ける授業です。
ケーくんの学校は、
規模が大きくて
支援級には3学年合わせて数十名います。
算国以外は、一斉指導です。
その点がいいなと
親としては思っていました。
でも…
「そっか、難しい授業があるんだね。
みんなはできてるの?」

「そっか……。」
「ねえ、ケーくん。
学校はね、
できないから行くんだよ。
できないし、知らないから、
できるようになったり、
新しく知るために行くんだよ。
新しいことができたら、
楽しいでしょう?」
「でも、今のケーくんは、
できない、分からないから行かない、
と言ってる。」

「これはね、行かなくちゃ。
行って、できるようになればいいんだよ。
でもそれは、すぐにじゃないよ。
毎日少しずつやって、大人になる頃にできるようになるんだよ。
今、休んだら…大人になって、
できるようになっているかな?」

「うん。…ケーくん、行こう。
新しいことを今日一つでもいいから、
知っておいで。」
ケーくんは、理想が高くて、
3歳からずっと、
かっこいいヒーローになりたくて。
テレビを見ては
様々な
スター選手に憧れて。
でも、
自分が特にできないことを
自覚し始めています。
そんなとき、
そんな不安ややるせなさに潰されそうなとき、
コロッと、いとも簡単に
ダークサイドに
落ちてしまいそうになるのです。



それも…ケーくんにとっては、
「自分はダメなヤツ」と思う
一因なのです。
「そういう気持ち、
中学生ならみんな持っているんだよ。
どんなにできるように見える子でもね。」

「だから行かなくちゃ。行こう。」
手を引っ張ると、
今度は体が動きました。
そのまま、門をくぐりました。
門から昇降口へと進んだとき、
「…うしっ、勉強してこよう…」
そんなつぶやきが、
聞こえたような聞こえなかったような…

そして、
昇降口での今日のケーくんは、
しっかりと先生を見て、
自分から教室に
入っていきました。
さっきの言葉は
きっと、
ケーくんの心の中で
呟いたんだ。

明日は休む、
と約束しています。
週末を挟んで
次は月曜だ

うしっ!