こんにちは。
mizukiです



中学1年生 支援級在籍
軽度知的障害(IQ55〜60)
ケーくんと、
姉のネー子、パパとの
静かな日常を
勝手気ままに書いています
続きです。
予想通り、ケーくんは、
昨日と同じ所、
校舎の影が見えた途端、
動かなくなりました。
今日は、昨日と違って
力が入っていました。
行くよ、と引っ張っても
踏ん張って抵抗したのです。
今日は、覚悟を決めて
話すことにしました。

「…ケーくん、学校で、誰かに嫌な事、いわれる?」

「…言われない」

「ケーくんは、どうせ出来ないってよく言うけど、一人だけ何かできなかったときに、
笑われたり、叱られたりする?」

「されない」
「ママね、ケーくんがどうして学校に行きたくないか、知ってるよ…」
今から話そうとすることに
ドキドキして、
顔が強ばった気がしました。
繋いだ手に力が入ってしまう。
情けない母親だなって
いつも思う。
だけど、ママはこんなんだけど
二人で乗り越えていくしかないんだよ。
他のひとには、なれないから…。
「ケーくんは、オレはできないやつ、ダメなやつ、ってよく言うけど、
誰もそんなこと言ってないよ。」
「誰が言ってるかていうと…、
ケーくんが自分で言っているんだよ。」
「自分で言う事がね、一番
本当になるんだよ…」

「ママも、先生も、ケーくんはできるよ、素敵だよ!ってどれだけ言っても、
ケーくんが、オレはできないやつ!て言っちゃったら…、
ママたちは何にもできなくなっちゃうんだよ」
ケーくんは足元を見つめながら
じっと聞いていました。
どれだけ理解できているか分かりません。
「………だって、ボクだけできないんだ」
ケーくんから、
ポロリと言葉がこぼれました。