New Step With My Step / Shoji Aketagawa | 風景の音楽

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“のすたるジジイ”が30~50年代を中心にいいかげんなタワゴトを書いております。ノスタルジ万歳、好き勝手道を邁進します。


令和6年6月21日(金)
New Step With My Step / Shoji Aketagawa(★★☆☆☆)
ノスタルジ度(★★☆☆☆)
ジャケット(★★☆☆☆)
ジャンル:Contemporary Jazz


Side 1 
1.Urgency
2.Scarborough Fair
3.Jazz Life
4.New Step With My Step

Side 2
1.Poem In Lovely
2.Magic Pulsar
3.I Remember Takashi
4.Yoake (Dawn)

明田川荘之(p)

Recorded Feb. 8~9, 1982 at Teichiku Suginami Studio 
Released by Union Jazz – ULP-5503(stereo)

いよいよ今日は二十四節季の夏至である。
一年で昼間が一番長くなる日だ。
これから少しずつ昼間が短くなっていく。
七十二候は“乃東枯(なつかれくさかるる)”。

昨日の日の入りは19時13分で変わらず。
今朝の日の出は4時44分で1分遅くなった。
今朝は激しく雨が降っている。
今日は出掛ける用がないので雨もまた佳し。

明田川荘之の82年録音。
テイチクのオリジナル盤である。
困ったジャケットだね。
なんともはや、買う気の削がれるデザインだ。

アケタの店は学生時代に行ってみたかった。
親父が渋谷に住んでいたので上京する機会は何度もあったのに
アタシは神田の古本屋巡りばかりしていて
Jazz喫茶にはまったく足を運ばなかった。

高知は東京からは遠く離れていて、それが情報が届くのにも
そのまま遅れている陸の孤島だった。
だが、それはアタシにとってはよいことだった。
現代のように情報に振り回されることがなかった。

インターネットがなかったのもよかった。
口コミと雑誌とラジオくらいが情報源だった。
時間はゆるゆるゆったりと流れ、
おかげで“考える時間”が今より遙かに多かったのだ。

SJ誌がJazzの唯一の情報源だったので
毎月、新刊が出ると楽しみにして熟読していた。
その中で明田川の記事が妙に気になっていたものだ。
Free Jazzを演る連中は真面目そのものな奴が多かった。

梅津和時とかは悪ふざけもやっていたが
真面目にFreeを演るのが気恥ずかしくて、ふざけていないと
人前に出られぬ連中もけっこう居たものだ。
明田川はそういう人だったとおもうね。

このアルバムも明田川の“ハズカシサ”が存分ににじみ出ていて
“学生時代をおもいだすとハズカシサで絶叫したくなる”と
宣った遠藤周作を想起させる。
素直に弾けばいいのに、それが照れくさくて尖るのが若者なんだな…。