Returns / Earl Coleman | 風景の音楽

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“のすたるジジイ”が30~50年代を中心にいいかげんなタワゴトを書いております。ノスタルジ万歳、好き勝手道を邁進します。


令和6年6月4日(火)
Returns / Earl Coleman(★★★★☆)
ノスタルジ度(★★★★☆)
ジャケット(★★☆☆☆)
ジャンル:Bop Jazz Vocal


Side 1 
1.Say It Isn't So
2.Reminiscing
3.Social Call

Side 2
1.It's You Or No One
2.Come Rain Or Come Shine
3.No Love No Nothin

Earl Coleman(vo), Art Farmer(tp), Hank Jones(p), Gigi Gryce (as : B1 to B3), Wendell Marshall (b : A1 to A3), Oscar Pettiford (b : B1 to B3), Wilbert Hogan (ds : A1 to A3), Shadow Wilson (ds : B1 to B3)

Recorded Mar. 2, and jun. 8, 1956
Released by Prestige – PRLP 7045(mono) /  ビクター音楽産業株式会社 – VIJ-5023M(mono)

昨日の日の入りは19時6分で変わらず。
今朝の日の出も4時44分で変わらず。
よく晴れて爽やかな朝だ。
近畿の梅雨入りは来週以降にずれ込むようだ。

アール・コールマンの56年録音。
オリジナルはプレステッジ、これはビクターの77年復刻盤。
モノクロ写真に上から水色の矢印が刺さっている。
これはいけません。

針を下ろすとコールマンの深いバリトン・ヴォイスが飛び出してくる。
やや高域が控えめに感じられるが、前に出る録音だ
コールマンの歌唱はちょっと地味なところがなんとも心地よい。
コールマンの低音にファーマーのペットの冴えた音が馴染む。

ピアノはハンク・ジョーンズだ。
よく指の動くピアニストだが
歌伴では控えめにしているのは流石である。
ピータスンに比べると少し右手が動きすぎかも知れない。

ピータスンの歌伴は天才的である。
トリオやソロでの唯我独尊饒舌ピアノを完全に封印して
歌伴に徹するところはなかなか真似の出来ぬ所だ。
それでも、ハンクも間奏部をぐっと控えめに演っている。

コールマンの深々としたバリトンは実に渋さが印象的で
味わいがある。
こういう派手さのない地味なボーカルは
歌伴に沈んでしまうところがある。

そうなると間奏部ではもう少しファーマとハンクが
力感出して活躍してもいいのかも。
このアルバムも晴れた午後にゆるりと聴くのが似合います。
薯蕷饅頭に渋茶があってもいいねえ。